劇場公開日 2025年9月19日

「「最強のふたり」とかより好きだな」ファンファーレ!ふたつの音 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 「最強のふたり」とかより好きだな

2025年10月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

もっとたっぷり時間をかけるよな、というところをスパッと切っても伝わるものは伝わるんだという映画だった。

フランス映画なのになぜかイギリス映画を観た気になるのは舞台がよく見るパリとかではなく、炭鉱町炭鉱町と繰り返し出てくるリトルダンサー的な世界と、とジミー役のルックスがそのように見えるからか。それはともかく公開からしばらく経っていたのだけど思いたって観てよかった。

兄の骨髄移植の問題で急に知ることになる自分の秘密、家族の秘密、そして弟の存在。この兄弟の預けれれた先の違いで貧富の差(=教育の差)が生まれ、しかし音楽の才能(絶対音感含む)はお互い遺伝的に持っているが、、というところからものすごい効率的にドラマが進む。

そうだよなそうだよな、という急激な兄弟の接近の中での喜びと憤り。しかし「音楽」で結びついて、深まっていく関係性。このあたりの「音楽が好き」という人たちの集まり具合が泣けてくる。真剣に打ち込む、楽しく演奏する、楽しく歌う、という顔のいいこといいこと。

コンテストへの練習が中盤以降を形成するが、ありがちなコンテストがクライマックスではなく、コンテストすら臨むことができず、兄は兄でこれまた喜びから苦しみのどん底までいってのクライマックスで突然始まる感動のフィナーレ。これかなりいろんなものをさっ引いているよな、ってくらいのエンタメの進め具合だけどこれで成立するんだよな、と感心してるとラストカットもまたスパッと終わって気持ちいいことこの上ない。

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