俺ではない炎上のレビュー・感想・評価
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連想される事件について(収束に向けて)説明がやや足りない
今年191本目(合計1,732本目/今月(2025年9月度)10本目)。
いわゆる無関係なところから突然出てくるネット炎上を描いた作品で、今風の作品とも言えます。誰が犯人かなんていうのはネタバレなのでアウトなのでしょうね。
SNSについて詳しいと個々有利なところはありますが(特にツイッター等)、一般的なSNSの理解で足りるのではないかな、というところです。
いわゆる問題提起の映画にしたかったのだと思いますが、そうすると説明が足りず(タイトル通り。後述)、また究極論を言えば、ツイッターにせよここにせよ、思想良心の自由・表現の自由と、個人のプライバシー権との衝突という憲法論に飛びまくる内容で、さすがにそこまでは難易度が高すぎるので飛ばした模様です。それに関しては仕方がないのでは、と思います。
作品の関係上、どうしても問題提起型の作品と解するとそのような論点がほとんど存在せず(事情を知っている人はわかる程度に過ぎない)、一方で誰が犯人か等書き始めるとアウトであり、なかなか難しいところではあります。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.2/私人逮捕について(刑訴法))
私人逮捕は、現行犯である場合以外に適用はありません(刑訴法参照)。
(減点0.4/民事訴訟、刑事訴訟についての考察が足りない)
この点は最大の減点幅になりますが、以下に記述します。
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(減点なし/参考/民法上の不法行為(名誉棄損)と刑法上の名誉棄損罪と裁判について)
この作品で明確に背景として考慮されている実際にあった事件として、実際に何らの関係もないところから勝手に炎上して被害にあった事件があります(スマイリー菊池さん事件。詳しくはネットで)。
この事件自体、実際にツイッター等での誹謗中傷が極端に多く、刑法上の名誉棄損罪等(当時。当時と今とでは法定刑が多少違います)も考慮されたものの、警察の言い分は「仮に全員を起訴するなら、刑事訴訟法が想定しないほどの数を起訴することになり裁判が成立せず、一方で全く関与しないとするとつり合いも取れない」というもので、いわゆる開示情報などでわかった数人のみを起訴猶予等にして終わりになっています。この点に関しては、かかわった加害者が極端に多く、それらを全員逮捕して刑事訴訟法に基づいて裁判を行うことを現行の刑法・刑事訴訟法が(当時も、現在も)到底想定しておらず、一方で「誰も責任を取らないのは納得できない」という被害者の言い分も通って、数人は寄起訴猶予等になるなど、かなりあいまいな結果を残した(1件だけ書類送検もあるのだが、それも形式的に過ぎない)実際の事件が存在します。
ただ、そのことと、民法上の不法行為(名誉棄損/709条以下)とは話が別で、民事訴訟で争うことも当然可能です。しかし、上記のことは民事訴訟にも該当し、当時の事件、あるいはこの映画で描かれるように「加害者」には未成年者も含まれるところ、その場合の立証責任が複雑怪奇になる(未成年の親側が、適切な監督を行ったか、行ったとしても事件が起きたということを立証できないとアウト(立証責任の転換論)。立証責任が相手側にうつる特殊なケース。中間責任論といったりする)等、かなり面倒な状況になります(参考にされたであろう元の事件では、民事訴訟には発展していない模様)。
※ この問題は、未成年者を被告として訴えた場合、共働きが当たり前となった今日において、本人がある程度理解して和解に向けて話が進んでいるケースは別として、軽度知的障害等が想定できる場合、「親が仕事を辞めてでも本人の世話をしろ」という議論になると、この問題とは別に、いわゆる「経済格差」が生じる問題があるため、一定の理解があればこの問題が勃発することが想定できるので、未成年者を被告とすることはまれなケースです(裁判のみならず、究極論は経済格差や共働き、年収や労働契約といった問題に分散してしまい、本人ではどうにもならない(国家(日本)の福祉の在り方といった問題に飛んでしまうため)。
ただ、本映画の内容は、何かしら元の事件(上記の事件)を参考にしていると思われるところ、民事訴訟といっても裁判所が刑事裁判か民事裁判かで異なるだけで裁判所がパンクする状況は変わらず(しかも、加害者が未成年者だと、さらに裁判は大混乱と化する)、弁護士がいくらいても足りない(訴額が140万円を超えないなら司法書士でもできるが、簡裁のみ。2審以降では登場できないため、被害者が嫌がらせで控訴した瞬間に司法書士が全員消えるという珍妙な事態も起きる。もちろん、特定の被害者が司法書士というレアな法律職にに「恨みを持つ」ということは普通ないので、「裁判を混沌とさせる」という嫌がらせ目的のほうが普通(ただ、それも法律上禁止はされない))という、民事訴訟法も想定していない状況になるため(日本の刑訴・民訴法は、このようにネット炎上により加害者が何万人単位で出てくるような状況を明らかに想定していない)、この点を問題提起したかったのかな、とは思ったものの(行政書士の資格持ちレベルではこれは明確にわかる)、それらが一切出てこないので、どうしたものかなぁ、といったところです。
俺ではない炎上
人間の悪いところが垣間見える
ちゃんとしたサスペンスミステリー
もう1度観たくなる映画でした
映画「俺ではない炎上」初日に観てきました。
いや~~、面白かったです!!
映画の仕掛けに気付いたとき「なるほど」となりました。
舞台挨拶でも話されてたように、阿部寛さんはコメディ部分が入った役柄はお久しぶりだったので、すごくハマり役で魅入りました。
SNSが核となる映画なので現代社会の通ずるところが多かったです。
発言する人、それを広める人、便乗する人、とさまざまなジャンルの人がSNSで混在して、自分もどこかの一部になっていないだろうか、飛び交う情報が本当かどうかを見極めなければ、と改めて考える映画でもありました。
そう言ったテーマ抜きに、阿部寛さんの逃亡劇だけでも見応えがあり、芦田愛菜ちゃんの迫真の演技や、長尾謙杜くんの今までにない役柄など、ストーリーが複雑なようで登場人物はそこまで多くないので、役者さん一人ひとりの魅力が光る映画ですごく見応えがありました。
ネタバレになるので、深く話せなくてもどかしいですが、ぜひ劇場で観て終盤の展開を目撃して欲しいです。
わたしは悪くない
悪いと認められる強さ。
“たいすけ”というアカウントからツイートされた女性の死体写真を「すみしょー」という若者にリツイートされた事で10万越えのリツイート、で犯人の濡れ衣を着せられちゃうハウスメーカー勤務・山縣泰介の話。
事が起き、部下に俺を恨んでる奴はいないか?と問えば、仕事絡み、家族からも嫌われてる客観視出来ていない泰介、ネット情報を鵜呑みにするアホな輿論に犯人に仕立てられてしまうが…。
ストーリー上の展開に何でこの対応?逃げる!?とツッコミどこは満載だけれど面白い。アカウント名はさくらんぼのサクラちゃん何かある!?何て匂わせながも…ストーリーは進み10年以上の現代と過去の行き来の話を絡ませながらも…。
コンテナハウスですれ違いサクラの顔を見た瞬間に顔の表情を変えた彼、すぐ察せましたよね!あの表情で…てか冒頭であんだけやる気のない彼が、泰介の追い込まれてる状況を楽しんでる様にコンテナハウスで食事を用意してる姿から何か察せちゃった(笑)
とりあえずトランクス一丁にスニーカー姿でぶら下がる泰介の「何やってんだ俺はー」には笑わせてもらった。
暴走するSNSに翻弄される男・・・でも実は家族の話し
芦田愛菜にハズレなし‼️
芦田愛菜ブランドは不滅。
その言葉を裏切らない映画でした。
阿部寛さんはもちろん実力派ですし、メジカラも押し出しも
言うことなしです。
SNSの功罪がテーマですが、
意外なことに【本格ミステリー】のカテゴリーに入る映画だと思います。
《ネットの炎上》がテーマ的宣伝なのですが、意外やミステリーでした。
ただ殺人犯に疑われた阿部寛が、“なぜ逃走するのか?“
これは最初から謎で説得力がないですよね。
でもプロットとして、阿部寛が逃走することでしか展開しないプロット運び
なのですね。
逃走することで、SNSが加熱して、追っかけYouTuberの行動が盛り上がる。
だから致しかたない・・・それがストーリーを転がして行くので。
最大の謎(ポイント)は芦田愛菜の存在。
隠し通した宣伝は難しかったと思います。
結果、多くを語らないことで、見た私は“なるほど、そういうことか?“
と、とても楽しめました。
(10数年のタイムラグ・・・うまく組み込んでいます)
これから見る方達のためにもネタバレは伏せておきたいと思います。
阿部寛の逃走劇はロードムービーみたいで面白かったです。
パンツ一枚で崖を落っこちたり、頑張ってます。
肝心の犯人の動機・・・なんですが、
これがいささか弱いんですよね。
でも観終わった気分は爽やかで、2時間を楽しく有意義に過ごした
満足感は味わえました。
お勧めです。
「ゴールデンスランバー」よりコメディ。Theエンタメ作品
原作は既読。「六人の嘘つきな大学生」もだが、原作が大変面白い。
本作も面白かった。原作とかなり違う所はあるが、映像化するにはわかりやすくていいかも。
阿部寛はみんなが好きな阿部寛。「ショータイムセブン」「キャスター」よりも断然良い。
阿部寛は真面目にやればやるだけ面白い。
ミステリーとしても秀逸。
時間軸がキーポイント。伏線回収が気持ちいい。
子役含めキャスト全員演技が上手だった。
とりわけまたもや長尾謙杜。良い意味で今作でもアイドルらしからぬ演技力を発揮している。
無責任なSNSの使い方で他人を傷つけていないか、「僕は悪くない」と他責思考に陥り、明らかに間違った正義感で突っ走っていないか。
現代人が考えなくてはいけない問題作でもある。
自分的には今年一番の邦画サスペンスだと思う。大きな歴史のうねりの中で、SNSが淘汰される未来も見えてくる作品。
久しぶりにレビューに困る作品を鑑賞しました。「ネタバレあり」にチェックを付けても、読んでもらって1ミリでもシナリオがバレたら、原作読了でも100%つまらない作品になってしまうと思ったからです。
という事で、キャストの演技のイメージだけ書いてお茶を濁す事にします。最後にスペースを開けて注意事項(?)を書いておきますので、チョットだけよ(by加藤茶)と思う人は読んで下さい。
阿部寛=同郷で同い年なので親近感があるのですが、この人のために脚本を書いたのでは? と思わせるくらいイケおじ感のある良い演技でした。つい自分と比べてしまったら、あれ?なんか目から汁が出て来たぞ・・・
芦田愛菜=子役から俳優を続けている人は、大人になるまでに98%ぐらい挫折しているイメージがありますが、この暗黙の了解を打ち破ったのはこの人だと思います。学業を疎かにしないで常に演技力に磨きをかけている姿は尊敬出来ます。
夏川結衣=もうすっかり「善良なお母さんキャラ」が定着してますね。
美保純=スナックのママです。
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※上映が始まって前半は伏線がいっぱい出て来ます。後半は答え合わせと解決パートですが時系列が激しく前後するので、ミステリーやサスペンスに慣れていない人は要注意です。あと、花澤香菜(声優)並みの芦田愛菜の「キレ芸」が見どころです。
現代の情報社会に切り込む作品にしたいのだろうな、 というのはわかる...
結婚できない男ファイナル
本当にあり得るネットでの拡散・恐ろしいです。
「僕は悪くない」この一言に尽きる。
矛盾が多すぎて全然腑に落ちない。整合性がない
試写会勢の事前評価が高かったので
楽しみにしていましたが、
ハッキリ言ってなかなか酷い映画でした。
まずなにより話に矛盾点や理解不能な点が多すぎます。
ザックリ箇条書きにすると
・何があっても警察には絶対に頼らないという
物語を成立させるためだけにある謎信念
・位置追跡をされてる訳でもないのになぜかスマホを捨てる
(もちろん話を成立させるため)
・バーの息子が逃亡犯がきたことを警察に通報したが、
そもそも息子は逃亡犯と顔を合わせていない
・親しい部下に刑事を付けているのに
主人公が訪ねる部下には見張りを付けていない
(これも話を成立させるため)
・部下がなぜか自分のではなく、嫁のスマホを差し出す
・あと予告編で↑の部下を訪ねるシーンがあり、
単純にネタバレしてる
・座標を調べたいからスマホを手に入れたのに
一向に座標を調べない主人公
・寒いのに服をロープ代わりにしてパンツ一丁になる主人公
・もう死体を見ても驚きもしなくなる主人公
・ガス爆発を直撃しても無事なタフな主人公親子
(明らかに人がきたと気付いてから着火するのも意味不明)
・意外性もなにもない真犯人、狂人アピールの薄い動機
・最初は主人公を殺す事にこだわり、
父をかばう娘は突き飛ばしたのに
一分後には娘に刃を突き立てようとする真犯人
・犯人の『俺は正義だ』『俺は悪くない』を
ネットの無責任な私刑文化になぞらえたいのはわかるが
『SNSは悪だ』という製作意図が前にですぎていて
ただの頭のおかしいヤツに成り下がっている
ネットやSNSを悪だと言いたいなら
『こんな普通のやつでも知らず知らず考えを歪めている』
ということをもっと表した方が怖いし、
真犯人が歪んだ理由をネットやSNSにした方が納得できる。
・家族が『俺が悪い』『私が悪い』と延々言い合うの
正直見ててキツかった
これがこの映画で散々説教を垂れた挙げ句の
『人としての正解』なのだろうか。
・ラストの『僕が悪いかもしれない』の一文、
あの流れなら『僕が悪い』でいいのに
映画を見ている人にこれまたお説教をするために
『かもしれない』という余計な言葉をつけている
軽く思い出しただけでもこのくらいはあります。
どれもこれもが見てて腑に落ちません。
この映画は、とにもかくにも終始お説教です。
ネット民をはじめ、中高年、若者、親、子、警察にいたるまで
全方位にお説教をするのが見てて相当キツかったです。
特に子供がネットを見て
『僕はこんな大人にならない』と言いだす、
まさかのこどもにまでお説教させる始末。
なによりその説教の内容が
『ネットに不確定な情報を拡散するな』
『SNSの情報は嘘だらけだ』
『おっさんはもっと嫌われてる事を自覚しろ』
『警察は無能だ』
と、ありきたりで薄すぎる。
散々他作品で擦り倒されてる事を説教してる。
どうせ説教を入れるなら
もっと気付かされるような新しい事を言ってほしい。
阿部寛さんと芦田愛菜さんをはじめ、
豪華俳優陣の無駄遣いです。特に阿部寛さんは
『ショウタイムセブン』『キャンドルスティック』と
今年公開の映画がことごとく酷いので
本当に不憫としか言いようがありません。
自分は悪くないと思う人ほど、あなたが悪いと思われているのかもしれません
2025.9.26 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(125分、G)
原作は浅倉秋成の同名小説
突然ネット上で殺人犯に仕立てられた中年を描いたミステリー&スリラー映画
監督は山田篤宏
脚本は林民夫
物語は、日本のとある場所にある大善市(ロケ地は静岡県浜松市)
大帝ハウスの営業部長である山縣泰介(阿部寛)は、部下の野井(板垣俊之)とともにあるトランクルームの内覧に訪れていた
シーケンLIVEという会社が手掛けているトランクルームは、簡素な作りをしているショールームだったが、コンセプトをリゾートとして、生活できるように全てが設置されていた
泰介は自分の思うままに振る舞い、相手の手がけたパンフレットのコピーの手直しなどを要求していた
だが、担当の青江(長尾謙杜)は明確な態度を示さず、泰介はそれが気になっていた
その後、ファミレスで野井と「最近の若者は」という話題になり、ジェネレーションギャップについての苦言をしていると、突然店内にいた若者に写真を撮られてしまう
気味が悪いと思っていた泰介だったが、今度は駐車場でも見知らぬ主婦がスマホのカメラを向けてきた
社に戻った泰介は、そこでも社員から怪訝な顔をされていて、さらに所長(信太昌之)から「自宅待機」を命じられてしまった
その理由は、ネット上で泰介が殺人犯として殺害を投稿していることが拡散されていて、過去の投稿から泰介の身元が特定されていたからだった
投稿に映り込んだものから会社を特定され、背景から場所がネット民にバラされてしまい、個人情報も晒されていた
泰介はアカウントを作った記憶もなく、事件に関しても身に覚えがなかった
また、自宅にも不審な若者が現れていて、やむを得ずに警察に通報をすることになる
訪れた警官からもネットで炎上になっていることを言われ、泰介はやむを得ずにビジネスホテルに逃げ込むしかなかったのである
映画では、ある殺害現場の投稿がなされ、それが大学生の住吉(藤原大佑)によって「リツイート」されて拡散されていた
そんな彼を見つけた大学生の砂倉(芦田愛菜)は彼に近づいて、投稿の事件について調べを進めていく
そして、過去パートとはわからないように、泰介の娘・夏実(丸山明紗)とその友達えばたん(味元耀之)とのやりとりが描かれていた
後半になって、夏実=砂倉であり、えばたん=青江ということがわかるのだが、この演出はとてもうまかったと思う
一応は2013年パートと現代パートということが画面上からはわかるので、察しの良い人には「過去パート」であることがわかるかもしれない
物語は、「謝れない現代人」をテーマにしていて、「身に覚えのないことも実は遠因が自分にある」というテイストで描かれている
とは言え、このような犯罪にリアルで巻き込まれることはほぼないと思う
約10年にも及ぶ計画的な犯行のように思えるが、最終的に事件の解決への糸口となるのがジェネレーションギャップというところが面白い
ら抜き言葉とか、肯定語などの使い方が世代によって違うのだが、それらが捜査の進展へと繋がっていく
それでも、実は「娘が絡んでいるかもしれないから妻(母親)は供述を曲げていた」というものがあって、そこで夫婦間の10年間というものが露見するのも面白い
恨みというものは自然と積み重なっているもので、そこに「自分は正しい」と思い込む若者の台頭によって巻き込まれてしまう
とは言え、誰もが「悪くない」と思っているところがあって、それは「謝罪すると負け」みたいな風潮が作り上げているからなのかもしれない
ラストでは、自分のリツイートによって被害者となった泰介と対面する住吉が描かれるのだが、彼は謝罪をツイートするものの「悪いのは僕かもしれない」という「いまだに自分を守ろうとする言葉」が綴られている
謝れない人のマインドを象徴していて、本質というものは変わらないのだなあと思った
いずれにせよ、ネット上で巻き起こる正義感の成れの果てを描いているのだが、そういったものは実はネット上だけではないことも描かれている
警察の取り調べの際に「抱えてきた恨み」を晴らそうとする部下もいたり、謝らない人は反省もしないという風に描かれている
それらは「謝ること」「非を認めること」がアイデンティティを崩壊させるかのような風潮があるからなのだろう
実際には一過性で喉元過ぎればすぐ忘れられるものもあるし、死ぬまで許さない人もいるだろう
そのような人は「許さないことでアイデンティティを保つ」という特性があるので、それを自身が引き摺る意味もない
自省や謝罪に関しては、起こしたことの問題の大きさに比例すると思うが、そこに心がなければ、取り繕うだけになるというのは世の中の常なのだろう
なので、一部の案件を除いて、心の底から相手(被害者)に対する誠意を見せることと、時間の経過なしには「許さないマインド」が消えることもないのかな、と思った
公開記念前日祭 良かった
良くも悪くも邦画であり、日本人が作った作品と言う印象かな・・・・
阿部寛さん出演の「俺ではない炎上」をひと足早く見てきました。
まずは、単刀直入に言ってしまえば、良くも悪くも邦画であり、日本人が作った作品と言う印象かな・・・・
SNSの誤認炎上って誰ももしかすると被害を受ける事もあることなんだけど、本作品は、その事を映画の内容的に、少し捻りと言うかしっかり観客に、質の高い内容的な要素でお話を進めて行くんだけど・・・・
私から言えば、少しテンポが遅く、炎上で逃げ回る主人公をもっと煽るようにスピーディな展開にして、真面目に現実的に作り上げた方が、結末が大きく生きて来たのではないかと思うんだけどね。
もっとスリリングになるような作り方だと良かったかな・・・この辺がまだまだ邦画と言うか日本映画の駄目なところかな・・・
だから、内容の方が、中途半端な感じして・・・要所、要所は、よく出来ているんだけどね・・・
私的に、美保純さんが久しぶりに見れてなんか嬉しかったな・・・
阿部寛さんのキャラクターをもっと生かし欲しかったかな・・・
全187件中、161~180件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。