か「」く「」し「」ご「」と「のレビュー・感想・評価
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愛おしく、優しい作品
これは、超能力と言うより「勘がいい人」という事でしょう。
自分の見えてないことに気付く人、クラスにいたと思う。
登場するすべての人が愛おしく、作品の世界観がしっかり作られていた。
観終わってみれば、もっと深刻な事件を乗り越える演出があっても良かったかな・・・と思うくらい優しい作品。
早瀬憩と菊池日菜子の魅力全開
あまり食指が進まなかったものの、奥平大兼と早瀬憩が出演するため、
俳優の演技見たさに鑑賞。
ファンタジー設定が実にうまい。
京(奥平大兼)、ミッキー(出口夏希)、ヅカ(佐野昌哉)、パラ(菊池日菜子)、エル(早瀬憩)、
の5人はそれぞれがそれぞれの形で
人の心持ちがわかってしまう能力の持ち主。
この能力があるがゆえに、素直になれなかったりするのだが、
特に京のもじもじして言いたくても言えない感はリアルだ。
せつない立場&演技が冴えたのは、菊池日菜子と早瀬憩だ。
実に難しい役どころであったと思うが、見事に演じ切っていた。
ふたりともこれからが楽しみな俳優だ。
特に早瀬憩は『違国日記』での演技が印象的であったし、いずれ朝ドラ主演も狙えるのではないか。
私個人としては、早瀬憩の能力には憧れるが、これはこれで間違いなくツライ。
こういう能力はない方が幸せに生きれるだろう。
単なる青春ドラマではなく、能力設定と心理描写が巧みなため、私のようなおっさんでも楽しめる。
鑑賞後感も実に良くオススメ。
パッとしない
優しい空気は良いけどなあ・・・。
周囲の人の感情等が「断片的にビジュアル化」できる能力を持つ主人公の、高校時代の青春群像劇?です。
この必要か必要じゃないかって言われたら、面倒くさいので要りません・・・って回答しそうな微妙な超能力について主人公京くんの場合は、ほぼマイナス要素でしかなく内気な性格に拍車がかかってる状況。
それ以降、そこかしこ?で発現する「シン能力」も正直微妙感は拭えず、自己の利益に限定して考えるなら逆に人間関係を一歩踏み込む際に枷になったり、自らを傷つけることになったりと活用の場所がありません。
ストーリー上、下手に能力を持ったがために厳しい現実を目にして臆病になって殻にこもる、そして自己の欲求を発現すべきタイミングでも一歩引いて他者との調整役を優先したりする様が延々と繰り返されます。
そういった脚本含め、優しい思いやりに溢れた作品は基本好物なんですけど、いくら超能力の影響があったとしても他者優先思考が過ぎるのは妙に綺麗過ぎて、多感な高校生の本質というものがつけてないんじゃないかと思わざるを得ません。
また能力の発現が映画の主要人物の感情のネタバレにも繋がってしまうので演出上使い所が難しく、その簡易的な紹介後、重要なシーンではほぼ使われてません。まあ、あの表現だと安っぽさがでちゃいますしね・・・。原作未読ですがそもそも映像化が困難な原作だったのかな、とも思いました。
では。
すれ違い
本当は難しい青春、考える人間関係
隠していることを起点としたそれぞれの学生生活を描いた物語。この年頃でこんなに考えることが多いなんて大変過ぎる、立派ですよ…。
少しゆっくりしたい時間帯にほわっとなりたい人にはおすすめ。
出来ることがあって、役割のようなものがぼんやりあるが、それが本当に必要なのか迷惑じゃないか自分じゃなくてもいいだろうと日常でもあることかな、迷ったときは後悔しないように動けたらいいな。なかなか簡単じゃないことだね。
新鋭な俳優さんそれぞれが主役のように感じてとても良かったが、友情とそれぞれの葛藤をもう少し見てみたかったかな?
情報足りなかったのであとであらすじ調べたところテーマとして絵本があったら面白いだろうなと思いました。
オジサンには劇薬でした(笑)
通常は見えないものが「見えてしまう」特殊能力を持った主人公。ホラー映画によく使われる手法が、あらぬ方向に展開していく絶妙な面白さ
現作厨の私が原作を読まずに劇場版を観に行ってレビューを書いていることをお許しください・・・と、原作者の住野よる先生に謝ってからのレビューですが、やはり住野先生の作品は読んでも映像化しても、とにかく作品を受け取る側の心をやさしく包み込んでくれる良い作品ばかりです。最近はテレビ局が制作に関わっている劇場版作品が多いですが、この作品はドラマ制作に慣れているTBSが手掛けているのも成功の一因だと思います。
基本編の予告映像では、特殊能力を持っているのは主人公の「京」だけだと思っていたら、京を囲むクラスメートにも他の特殊能力がある事が判ってくるドキドキ感が楽しいんです。このキュンとした気持ちが本編の中心になっている事が、心のベクトルは違っても君膵と同じ青春の甘酸っぱさを感じさせてくれるのです。君膵では大泣きしましたが、本作ではクスッと笑ってほっこりしていました。
ラストに近くなってきた教室のシーンで、京とミッキーがベタベタし過ぎない良い感じの付き合い方をしているのがとても良いですね。エル視線で二人の関係性を「もっと面白い矢印」で表現していたら、最後の最後でゲラゲラ笑えたかも知れないです。叶う事なら続編が観てみたくなる良作でした。
ただただ出口夏希がかわいい
読めそうで読めない恋愛模様
人の気持ちを記号化して、相手の気持ちが読める男女の高校生の物語ですね。けれども、相手の心の中まではなかなか読めないものだなと思いました。
出口夏希さんの演技は、なかなか引き込まれるものがありました。
ラストのパラ(菊池日菜子)の心の中がもっと知りたいです。
【"素直になれなくて。そして恋の矢印。”今作は友人を思い遣りながら、自分の恋心を想い人に素直に伝えられない心優しき男女高校生達の姿を描く中で、人を愛する事の辛さや素晴らしさを描いた作品である。】
■大人しく、自己肯定感が低いが心優しき京(奥平大兼)。彼は、いつも明るくてクラスの人気者のミッキー(出口夏希)の事を、密かに好きなのだが、”自分なんて”釣り合わない。”と思っている。
そして、彼は移動教室で、隣の席に座った宮里(早瀬憩)に軽い気持ちで”シャンプー変えたでしょ。人気のモノに。”と言ってしまい、宮里は学校に来なくなってしまった苦い過去があった。
更に、モジモジ京の周りには相手の気持ちを察する事に長けたヅカ(佐野昌哉)や、同じく相手の気持ちを察する事に長け、且つクラスの中心で機転も効くバラ(菊池日菜子)が居て、皆、仲良しなのだが、5人は少しだけ他人の心の機微が見える能力を持っていたのである・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・原作は読んでいたので、どのように描いて行くのかな、と楽しみにしていたのだが、いやあ、映像で頭の上にビックリマークや、”・・・”を可視化したり、鼓動の速さを数字で表す斬新な映像演出にはヤラレマシタね。
・京と同じく自己肯定感の低い宮里が、シャンプーを変えた事を彼に言われて、ドンドンネガティブ思考に陥って行くシーンの黒い矢印が、ザー!と現れる映像演出も凄かったよ。
・一方、心優しき京の事が好きな(見ていれば、分かるよね!)ミッキーが、”アタシ、どこか変わってない?”とキラキラした目で京に聞き、彼がオドオドとシャンプーの事を告げた時のミッキーの頭の上のビックリマークの大きい事ったら!そりゃあ、嬉しいよねえ。且つ、彼女のポジティブさと京への強い想いが分かるのである。
・面白かったのは、似たモノ同士のヅカとバラの、修学旅行先での二人っきりでの部屋での会話かな。”俺の事が嫌いでしょ。””嫌いって言うより、・・。”可愛い同族嫌悪カナ。
・ミッキーが、勝手に京が宮里の事を好きだと勘違いしていて、二人が学校図書館で紙に”おはよう”と書いている所に、意を決した表情で現れて紙に自分の京への想いを書くシーン。
京はその言葉に対し、”ゴメン”と書いてしまうのだけれども(心の中で、何やってんだ!と苛つく私が居た。)、宮里は京に”後を追って行かなきゃ駄目だよ!”と、ミッキーの背中から京に向けられて伸びる恋の矢印を見て叫ぶシーンは、ハラハラしたなあ。
・そして、京はミッキーに自分の想いを告げるのだけれども、このシーンで敢えて”その風景だけ“を映す手法はナイスだと思ったな。
そして、モジモジだった京とミッキーは、教室の中で仲良さそうに、お互いに恋の矢印を向け合って話しているのである。
その姿を教室の入り口からコッソリ見ていた宮里とヅカとバラ。
そして、バラの胸から伸びる恋の矢印の行き先の人が分かるシーンは、ちょっと切なかったな。
彼女がミッキーから修学旅行の時に二人だけの時に渡すとずっと一緒に居られるという鈴を貰った時の、ミッキーが”皆に上げたんだけどね。けど、バラには二人だけの時に渡すんだよ!”と言われた時の複雑な表情が、思い出されたシーンだったからね。
<今作は、友人を思い遣りながら、自分の恋心を想い人に素直に伝えられない心優しき男女高校生達の姿を描く中で、人を愛する事の辛さや素晴らしさを描いた作品なのである。悪人が一切出て来ない、ちょっと切なくて涙が滲む作品でありました。>
欲しいチカラ
登場人物5人の不思議な力。
気持ちを読み取るチカラ。
「!」「?」「・・・」みたいな気持ちが頭の上に見える京(奥平大兼)。
胸元にプラスとマイナスのシーソーが見えるミッキー(出口夏希)。
心拍数(リズム)が見えるパラ(菊池日菜子)。
喜怒哀楽がトランプの記号として頭上に見えるヅカ(佐野晶哉)。
好きな気持ちが胸元からの矢印で見えるエル(早瀬憩)。
そんなチカラを持ちながら、持っているからこそなのか、人間関係? 人との距離感・接し方に悩んでいる様子。
個人的には、ミッキーとヅカとエルの3人のチカラを同時に持てれば、人間関係に悩むこともないように思える。あれは欲しいなぁ。
見間違いでなければ、男子は頭上に、女子は胸元に チカラが現れるのだけれど それは何かしらの意図・設定によるものだろうか。
前に本で「男脳と女脳の違い」について書いているモノを読んだけれど、そういうモノだろうか。
最近の青春映画にありがちな無駄にいちゃつくシーンとか、演技もりもりな芝居とか変顔演技とかもなく、とてもいい感じに見終えることができた。かなり爽やかな感じに終えたと思う。
それでも、強いて難を言えば、映画は、不思議なチカラを持っている5人の「自分はこんなチカラを持っている」という打ち明け話しをつなげていくのだけれど、そのキャラクターの話しの時は、かなり頻繁に そのチカラが表す記号やシーソーとかを見る演技を見せてくれるのだけれど、他のキャラクターでの話しになると、まるでそのチカラがないような振る舞いをしていた。見えているモノを見るという演技が足りなかった。
たとえ、そのチカラが見せるマークやシーソー、数字、矢印を イヤで見たくなくても、本人の意図とは関係なく出てくるのだから、そこに目が行ってしまわないだろうか。
自分なら、イヤだったとしても 不意に見てしまうだろうと思う。
無意識に見てしまうと思う。無意識ゆえの視線の動き、大きく言えば目の動き、顔の傾きなど、そういう演技が欲しかった。
個人的な趣向で言えば、学園祭のヒーローショーはとても楽しめたし、そのラストのパラの行動とセリフは一番かっこいいと思えた。
ヅカの話しが まるで「ついで」のように短くまとめられていたけど、佐野晶哉のちょっと潤んだ眼の演技が印象に残った。
期待以上、というか、名作だった…
期待以上、というか、名作だった…
青春映画というと、部活に燃えるスポ魂だったり、キラキララブコメだったり、
もしくは辛い過ちを犯す尖っていて重い系だったりするが
これはどれにも当てはまらないのに間違いなく「青春」で、
誰もが悩んでいてあたたかくて
曲がっててまっすぐで、、グッとくるものがある。
下駄箱、始業前の雑談、何気ない帰り道、夕方の体育館、修学旅行の夜・・・どれもリアルであり、すごく画が綺麗で「ああ~青春!」と叫びたくなる。
住野よる氏の小説では「きみの膵臓を食べたい」が有名だが、
あの驚かされ方は個人的にはあまり好きではなかったし、
実写化はさらに何かいろいろ違ってキャストはいいのにもったいなかった(笑)
今作は小説でもキャラクターごとに章を区切ってそれぞれの視点から描かれているが、
それを実写化でキャストが演じることで、
それぞれのキャラクターの魅力が何十倍にも増したのと、
小説では言葉で説明せざるを得ない「記号」や
表情、気持ちを
映像と音楽と上記キャストの力で
非常にエモーショナルに、しかし大袈裟すぎずに描いていて、
すごくしっくり来たし
鑑賞後感がすごく良かった。
配信を待ってもいいかと思ったが、
自分やあの子はどのタイプか?
いつも友達に囲まれてて太陽のようなあの子にも
実はあんな悩みがあるのかな??
映画館で誰かと観て、必ず語りたくなるし、
気まずいシーンも一切ないので
思春期、中二病に突入し始めた子供と
親子で観てみてもいいかも知れないと思った。
こんな悩み自分だけかと思ったら
意外とみんなそんなこと考えてるんだ!って
ほっとするし、
なんか世界がちょっと好きになるから。
恋の群像劇として面白い
原作は未読。
人の感情が見える能力は便利なように見えるが、実はとても面倒で辛い思いをしてしまう気がする。そんな力を持った京くんの片思いの話と思っていた。
ところが実際は、5人の視点から語られる物語で、全容が徐々に明らかになっていくという流れ。恋愛ミステリー的な要素もあるとは思うが、高校時代の恋心をちょっとした変化球で描いた物語だった。印象としては5人の群像劇に近い。
5人のキャラクターがキチンと描かれていたし、それぞれがとても魅力的だった。特にミッキー役の出口夏希がいい。ポジティブで明るいというだけでなく、苦悩している部分もうまく表現できていたと思う。これからいろんな役に挑戦してもらいたい。さらに菊池日菜子や早瀬憩(違国日記のあの子!)もよかった。5人の恋模様がとても愛おしい。最後、京くんだから許せるんじゃなくて、ミッキーだから許せるってことなんだろうな。そんな切なさの描き方もひっそりとしていい。
正直、結末に驚いたわけでもないし、京くんの自己評価の低さによる卑屈さに焦れったいを通り過ぎて軽い怒りすら覚えたことも確か。1つの両思いが成立するということは、いくつかの失恋が発生するということでもある。そんな片思いの切なさがあっても、両思いの成立は尊いものだ。新しい工夫といろんな要素をつめこんでいたが結局は恋のお話として面白かったから少し高めの点数にした。
思春期には切実な悩みであり、 大人からすると全て含めて懐かしく愛しい青春
天真爛漫でクラスの人気者、ミッキー、
じれったい奴(笑)、京、
つかみどころのないパラ、
誰とでも仲良く見えて実は誰にも心を開いてないヅカ、
すぐに「自分なんて」って考えてしまうエル、
それぞれにちょっとしたかくしごとがあって、
どれも思春期には切実な悩みであり、
大人からすると全て含めて懐かしく愛しい青春。
「少女は卒業しない」の中川監督の
静かな「青春」の画の数々が美しくて眩しく
10代の娘には「人の気持ちが見えすぎてしまう」同年代の悩みが痛いほど刺さるみたいで、
でもそれを優しくてあったかい空気で描くから
感動で何回も涙してました…
これこそまさに純度100%(*^^*)
あとちゃんみなさんの主題歌、良すぎん?!言葉で説明できない部分をうまく歌につなげてて最高にエモい!
この映画の優しくてあったかい空気、ちゃんみなさんの歌声に包まれる映画館の空間を含めて素晴らしい完成度!
⚫︎性的描写 まったくなし
⚫︎残酷描写 まったくなし
⚫︎理解難易度 分かりやすい
全147件中、121~140件目を表示
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