か「」く「」し「」ご「」と「のレビュー・感想・評価
全136件中、121~136件目を表示
通常は見えないものが「見えてしまう」特殊能力を持った主人公。ホラー映画によく使われる手法が、あらぬ方向に展開していく絶妙な面白さ
現作厨の私が原作を読まずに劇場版を観に行ってレビューを書いていることをお許しください・・・と、原作者の住野よる先生に謝ってからのレビューですが、やはり住野先生の作品は読んでも映像化しても、とにかく作品を受け取る側の心をやさしく包み込んでくれる良い作品ばかりです。最近はテレビ局が制作に関わっている劇場版作品が多いですが、この作品はドラマ制作に慣れているTBSが手掛けているのも成功の一因だと思います。
基本編の予告映像では、特殊能力を持っているのは主人公の「京」だけだと思っていたら、京を囲むクラスメートにも他の特殊能力がある事が判ってくるドキドキ感が楽しいんです。このキュンとした気持ちが本編の中心になっている事が、心のベクトルは違っても君膵と同じ青春の甘酸っぱさを感じさせてくれるのです。君膵では大泣きしましたが、本作ではクスッと笑ってほっこりしていました。
ラストに近くなってきた教室のシーンで、京とミッキーがベタベタし過ぎない良い感じの付き合い方をしているのがとても良いですね。エル視線で二人の関係性を「もっと面白い矢印」で表現していたら、最後の最後でゲラゲラ笑えたかも知れないです。叶う事なら続編が観てみたくなる良作でした。
ただただ出口夏希がかわいい
読めそうで読めない恋愛模様
人の気持ちを記号化して、相手の気持ちが読める男女の高校生の物語ですね。けれども、相手の心の中まではなかなか読めないものだなと思いました。
出口夏希さんの演技は、なかなか引き込まれるものがありました。
ラストのパラ(菊池日菜子)の心の中がもっと知りたいです。
【"素直になれなくて。そして恋の矢印。”今作は友人を思い遣りながら、自分の恋心を想い人に素直に伝えられない心優しき男女高校生達の姿を描く中で、人を愛する事の辛さや素晴らしさを描いた作品である。】
■大人しく、自己肯定感が低いが心優しき京(奥平大兼)。彼は、いつも明るくてクラスの人気者のミッキー(出口夏希)の事を、密かに好きなのだが、”自分なんて”釣り合わない。”と思っている。
そして、彼は移動教室で、隣の席に座った宮里(早瀬憩)に軽い気持ちで”シャンプー変えたでしょ。人気のモノに。”と言ってしまい、宮里は学校に来なくなってしまった苦い過去があった。
更に、モジモジ京の周りには相手の気持ちを察する事に長けたヅカ(佐野昌哉)や、同じく相手の気持ちを察する事に長け、且つクラスの中心で機転も効くバラ(菊池日菜子)が居て、皆、仲良しなのだが、5人は少しだけ他人の心の機微が見える能力を持っていたのである・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・原作は読んでいたので、どのように描いて行くのかな、と楽しみにしていたのだが、いやあ、映像で頭の上にビックリマークや、”・・・”を可視化したり、鼓動の速さを数字で表す斬新な映像演出にはヤラレマシタね。
・京と同じく自己肯定感の低い宮里が、シャンプーを変えた事を彼に言われて、ドンドンネガティブ思考に陥って行くシーンの黒い矢印が、ザー!と現れる映像演出も凄かったよ。
・一方、心優しき京の事が好きな(見ていれば、分かるよね!)ミッキーが、”アタシ、どこか変わってない?”とキラキラした目で京に聞き、彼がオドオドとシャンプーの事を告げた時のミッキーの頭の上のビックリマークの大きい事ったら!そりゃあ、嬉しいよねえ。且つ、彼女のポジティブさと京への強い想いが分かるのである。
・面白かったのは、似たモノ同士のヅカとバラの、修学旅行先での二人っきりでの部屋での会話かな。”俺の事が嫌いでしょ。””嫌いって言うより、・・。”可愛い同族嫌悪カナ。
・ミッキーが、勝手に京が宮里の事を好きだと勘違いしていて、二人が学校図書館で紙に”おはよう”と書いている所に、意を決した表情で現れて紙に自分の京への想いを書くシーン。
京はその言葉に対し、”ゴメン”と書いてしまうのだけれども(心の中で、何やってんだ!と苛つく私が居た。)、宮里は京に”後を追って行かなきゃ駄目だよ!”と、ミッキーの背中から京に向けられて伸びる恋の矢印を見て叫ぶシーンは、ハラハラしたなあ。
・そして、京はミッキーに自分の想いを告げるのだけれども、このシーンで敢えて”その風景だけ“を映す手法はナイスだと思ったな。
そして、モジモジだった京とミッキーは、教室の中で仲良さそうに、お互いに恋の矢印を向け合って話しているのである。
その姿を教室の入り口からコッソリ見ていた宮里とヅカとバラ。
そして、バラの胸から伸びる恋の矢印の行き先の人が分かるシーンは、ちょっと切なかったな。
彼女がミッキーから修学旅行の時に二人だけの時に渡すとずっと一緒に居られるという鈴を貰った時の、ミッキーが”皆に上げたんだけどね。けど、バラには二人だけの時に渡すんだよ!”と言われた時の複雑な表情が、思い出されたシーンだったからね。
<今作は、友人を思い遣りながら、自分の恋心を想い人に素直に伝えられない心優しき男女高校生達の姿を描く中で、人を愛する事の辛さや素晴らしさを描いた作品なのである。悪人が一切出て来ない、ちょっと切なくて涙が滲む作品でありました。>
欲しいチカラ
登場人物5人の不思議な力。
気持ちを読み取るチカラ。
「!」「?」「・・・」みたいな気持ちが頭の上に見える京(奥平大兼)。
胸元にプラスとマイナスのシーソーが見えるミッキー(出口夏希)。
心拍数(リズム)が見えるパラ(菊池日菜子)。
喜怒哀楽がトランプの記号として頭上に見えるヅカ(佐野晶哉)。
好きな気持ちが胸元からの矢印で見えるエル(早瀬憩)。
そんなチカラを持ちながら、持っているからこそなのか、人間関係? 人との距離感・接し方に悩んでいる様子。
個人的には、ミッキーとヅカとエルの3人のチカラを同時に持てれば、人間関係に悩むこともないように思える。あれは欲しいなぁ。
見間違いでなければ、男子は頭上に、女子は胸元に チカラが現れるのだけれど それは何かしらの意図・設定によるものだろうか。
前に本で「男脳と女脳の違い」について書いているモノを読んだけれど、そういうモノだろうか。
最近の青春映画にありがちな無駄にいちゃつくシーンとか、演技もりもりな芝居とか変顔演技とかもなく、とてもいい感じに見終えることができた。かなり爽やかな感じに終えたと思う。
それでも、強いて難を言えば、映画は、不思議なチカラを持っている5人の「自分はこんなチカラを持っている」という打ち明け話しをつなげていくのだけれど、そのキャラクターの話しの時は、かなり頻繁に そのチカラが表す記号やシーソーとかを見る演技を見せてくれるのだけれど、他のキャラクターでの話しになると、まるでそのチカラがないような振る舞いをしていた。見えているモノを見るという演技が足りなかった。
たとえ、そのチカラが見せるマークやシーソー、数字、矢印を イヤで見たくなくても、本人の意図とは関係なく出てくるのだから、そこに目が行ってしまわないだろうか。
自分なら、イヤだったとしても 不意に見てしまうだろうと思う。
無意識に見てしまうと思う。無意識ゆえの視線の動き、大きく言えば目の動き、顔の傾きなど、そういう演技が欲しかった。
個人的な趣向で言えば、学園祭のヒーローショーはとても楽しめたし、そのラストのパラの行動とセリフは一番かっこいいと思えた。
ヅカの話しが まるで「ついで」のように短くまとめられていたけど、佐野晶哉のちょっと潤んだ眼の演技が印象に残った。
期待以上、というか、名作だった…
期待以上、というか、名作だった…
青春映画というと、部活に燃えるスポ魂だったり、キラキララブコメだったり、
もしくは辛い過ちを犯す尖っていて重い系だったりするが
これはどれにも当てはまらないのに間違いなく「青春」で、
誰もが悩んでいてあたたかくて
曲がっててまっすぐで、、グッとくるものがある。
下駄箱、始業前の雑談、何気ない帰り道、夕方の体育館、修学旅行の夜・・・どれもリアルであり、すごく画が綺麗で「ああ~青春!」と叫びたくなる。
住野よる氏の小説では「きみの膵臓を食べたい」が有名だが、
あの驚かされ方は個人的にはあまり好きではなかったし、
実写化はさらに何かいろいろ違ってキャストはいいのにもったいなかった(笑)
今作は小説でもキャラクターごとに章を区切ってそれぞれの視点から描かれているが、
それを実写化でキャストが演じることで、
それぞれのキャラクターの魅力が何十倍にも増したのと、
小説では言葉で説明せざるを得ない「記号」や
表情、気持ちを
映像と音楽と上記キャストの力で
非常にエモーショナルに、しかし大袈裟すぎずに描いていて、
すごくしっくり来たし
鑑賞後感がすごく良かった。
配信を待ってもいいかと思ったが、
自分やあの子はどのタイプか?
いつも友達に囲まれてて太陽のようなあの子にも
実はあんな悩みがあるのかな??
映画館で誰かと観て、必ず語りたくなるし、
気まずいシーンも一切ないので
思春期、中二病に突入し始めた子供と
親子で観てみてもいいかも知れないと思った。
こんな悩み自分だけかと思ったら
意外とみんなそんなこと考えてるんだ!って
ほっとするし、
なんか世界がちょっと好きになるから。
恋の群像劇として面白い
原作は未読。
人の感情が見える能力は便利なように見えるが、実はとても面倒で辛い思いをしてしまう気がする。そんな力を持った京くんの片思いの話と思っていた。
ところが実際は、5人の視点から語られる物語で、全容が徐々に明らかになっていくという流れ。恋愛ミステリー的な要素もあるとは思うが、高校時代の恋心をちょっとした変化球で描いた物語だった。印象としては5人の群像劇に近い。
5人のキャラクターがキチンと描かれていたし、それぞれがとても魅力的だった。特にミッキー役の出口夏希がいい。ポジティブで明るいというだけでなく、苦悩している部分もうまく表現できていたと思う。これからいろんな役に挑戦してもらいたい。さらに菊池日菜子や早瀬憩(違国日記のあの子!)もよかった。5人の恋模様がとても愛おしい。最後、京くんだから許せるんじゃなくて、ミッキーだから許せるってことなんだろうな。そんな切なさの描き方もひっそりとしていい。
正直、結末に驚いたわけでもないし、京くんの自己評価の低さによる卑屈さに焦れったいを通り過ぎて軽い怒りすら覚えたことも確か。1つの両思いが成立するということは、いくつかの失恋が発生するということでもある。そんな片思いの切なさがあっても、両思いの成立は尊いものだ。新しい工夫といろんな要素をつめこんでいたが結局は恋のお話として面白かったから少し高めの点数にした。
思春期には切実な悩みであり、 大人からすると全て含めて懐かしく愛しい青春
天真爛漫でクラスの人気者、ミッキー、
じれったい奴(笑)、京、
つかみどころのないパラ、
誰とでも仲良く見えて実は誰にも心を開いてないヅカ、
すぐに「自分なんて」って考えてしまうエル、
それぞれにちょっとしたかくしごとがあって、
どれも思春期には切実な悩みであり、
大人からすると全て含めて懐かしく愛しい青春。
「少女は卒業しない」の中川監督の
静かな「青春」の画の数々が美しくて眩しく
10代の娘には「人の気持ちが見えすぎてしまう」同年代の悩みが痛いほど刺さるみたいで、
でもそれを優しくてあったかい空気で描くから
感動で何回も涙してました…
これこそまさに純度100%(*^^*)
あとちゃんみなさんの主題歌、良すぎん?!言葉で説明できない部分をうまく歌につなげてて最高にエモい!
この映画の優しくてあったかい空気、ちゃんみなさんの歌声に包まれる映画館の空間を含めて素晴らしい完成度!
⚫︎性的描写 まったくなし
⚫︎残酷描写 まったくなし
⚫︎理解難易度 分かりやすい
見えてしまう君の心。
クラスで優しく周りからの人気者の女子・三木直子(ミッキー)、…が気になる引っ込み思案の大塚京(京)と、その京の親友・高崎(ヅカ)と、三木といつも一緒にいる黒田文(パラ)と、突然学校へ来なくなった宮里望愛(エル)の話。
京は!.….?.、ミッキーは心のバロメーター、ヅカは♡.♠️.♢.♣️、パラは1.2.3.4、エルは←↑↓→と、それぞれ違う見え方で気持ちが分かってしまいながらも送る学校生活と恋を見せてく。
始まって早々から好みの作風で観始めるけれど、京目線から見える頭の上の?、!で見える人の気持ちに少し安っぽさを感じつつ、観進めればなるほど!
他人から見れば完璧に見えるけど個々に悩みはあったり、少し謙虚すぎて前へ進まない進めない関係性だったりと見せていくけれど。
終盤ラストの図書室の「ごめん」を機に走り去る三木、“追いかけな”と背中を押す宮里、三木を追う京のシーンで流れるBGMと京との思い出の回想と京への想いのナレーションには泣かされた。
宮里が京へ送る視線がずっと切なかった。早瀨憩さんにはもっと色々な作品で活躍して欲しい!女性として女優としても魅力的!
特殊能力の設定がなかったとしても、それぞれの感情がすれ違う群像劇として、十分に楽しめる
相手の感情が、固有の記号によって表示されるという特殊能力の設定は面白い。
ただし、せっかくの特殊能力も、特に、恋愛の場面で十分に活用されているとは思われず、果たして、こうした設定は必要だったのだろうかという疑問も残る。
最後で描かれる、好きな人が矢印で見えるという女子の能力は別にして、他の4人の能力については、どれも感情の表示のされ方が中途半端で、あまり、便利な能力とは思えないのである。
これだったら、そうした特殊能力の設定がなくても、十分に物語が成立したと思えるし、逆に、こうした設定にするのであれば、「特殊能力を持っているがゆえに、自分が思いを寄せている相手の気持ちを見誤ってしまう」といった展開を、もっと強調するべきだったのではないだろうか?
男女5人のそれぞれの主観で描かれるオムニバス形式の構成については、群像劇として分かりやすいし、メリハリがついていて楽しめる。
ただし、相手の鼓動が見える女子の視点で語られる修学旅行のエピソードは、やや冗長でテンポが悪く、「あと2人分のエピソードを描くのなら、上映時間が足りないのではないか?」と心配してしまった。
案の定、相手の感情がトランプのマークで見える男子のエピソードはあっという間に終わってしまい、物足りなさしか残らなかったので、5人のエピソードは、もっと同じ比重でバランス良く描いてもらいたかったと思えてならない。
相手の気持ちが「!」と「?」と「•••」で見える男子を演じた奥平大兼は、相変わらず眠たそうで覇気が感じられないのだが、卑屈で煮え切らない姿にイライラさせられるキャラクターにはピッタリで、そういう意味では好演と言えるのだろうか?
ただし、出口夏希が演じた、相手の気持ちが「+」と「−」のバーの傾きで見える女子が、彼を好きになった理由については、今一つ説得力が感じられないのだが•••
生きる指針と糧になる映画‼️❓
5人の高校生がそれぞれ記号で人の気持ちがわかる超能力を前提にしてるけど、テーマは深い、他人への繋がり方、自分の気持ちをどんなふうに行動に結びつけるのか、深すぎて答えが見つからない。でも、映画では5人とも誰がヒロインとか主役とかで無く、それぞれ個性的で、演じるんじゃ無くて真摯にそのものを生きている感じ。特にパラには引き込まれたな、エルも凄い、ミツキーも魅力的。奥平くんは前から凄いけど、もう1人の彼も存在感が半端ない。学園ものなんだけど全ての人に、儚くて、萌えて、悩ましさ、切なさ、そんな感動が得られる。それでいて問題提起もされていて生きる上で勉強になる。こんなに痺れるのにほのぼの出来て、心に楔を打ち込まれる、なんか名作だな、予想外にもうけたな、最高の映画🎞️🎟️全ての人に、是非
面白いんだけどちょっと惜しかったかな…でも面白い❗️
以前、映画にもなった「恋は光」と似た感じなのかと思ったが、それをさらに複雑化させたストーリーで、この発想としては面白いと思った。
ただ、最初の方で能力が明らかになった人が、後半になるにしたがってほとんどその能力が表示されなくなり、新しく能力が明らかになった人ばかりがクローズアップされて、もっと重層化して、お互いの能力が矛盾や摩擦を生むようにしたら良かったのになぁ。実際はそういう事があったかとも取れる場面もあるが、それならそれでもっとハッキリさせてほしかった。
でも高校生って、あんなにキラキラして眩しいほどに輝く時代だったのかと、かつての青春時代を思い出して後からしみじみ思ってしまう…森田公一とトップギャランかよ😝
出演者がみんな可愛くて元気があって大変よろしい😁
※一週間でネタバレは解除します。
心を表すものは多彩で、その一部が見えていてもわからないことだらけだ
2025.5.30 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(115分、G)
原作は住野よるの同名小説
人の気持ちが見える高校生のジレンマを描いた恋愛映画
監督&脚本は中川駿
物語の舞台は、関東圏にある清鈴高校(ロケ地は新潟県新潟市)
高校2年生の京(奥平大兼)は、人の気持ちが「!」や「?」で見えてしまう能力を持っていたが、自分に自信が持てずに、想い人・ミッキー(出口夏希)から距離を置きたいと考えていた
京には親友のヅカ(佐野晶哉)がいて、彼はミッキーの幼馴染だった
ミッキーには親友のパラ(菊池日菜子)がいたが、彼女はミッキーとヅカが付き合うのは絶対嫌だと思っていた
ある日のこと、ミッキーは執拗に「何かわかる?」と意味不明なことを言い出し始めた
京はそれがシャンプーを変えたことだとわかっていたが、2ヶ月前のことがあって、それを言えずにいた
それは、隣に座っていたエル(早瀬憩)にそのことを告げた翌日から、彼女は不登校になってしまっていたからだった
京は思ったことを口に出すとロクなことにならないと思っていて、ミッキーの意味不明な質問をずっとはぐらかしていた
物語は、学校外でミッキーと遭遇した京が、彼女にシャンプーのことを告げるところから動き出す
実のところ、ミッキーはエルと交流があって、京にシャンプーのことを言われたことを気に病んでいた
エルは自分に自信のない女の子で、自分なんかが流行りのシャンプーを使っているなんてと考えていて、それで京に嫌われているのではないかと思い込んでいた
そこでミッキーは、エルと同じシャンプーを使って京に近づき、彼の気持ちを確認しようと考えていたのである
映画は、予告編ではうまく隠しているように、5人それぞれが色んな形で相手の気持ちが見える能力を有している様子を描いていく
京の章から始まって、ミッキー、パラ、ヅカ、エルへと続く物語は、高校2年生の2学期ぐらいから、3年生の春先まで続いていく
そんな中で、京とミッキーがどうなるかと言うのが主軸になっていて、見えることによって一歩引いてしまう彼らのジレンマというものを描いていた
京は気持ちの浮揚が見え、ミッキーは心のバランスが見える
パラは鼓動の速さが見え、ヅカは喜怒哀楽がトランプのマークになって見えている
そして、エルは「好意の矢印」が見えて、それがどこにつながっているのかがわかってしまう
それぞれは、自分に向かうもの、自分自身のことについては可視化できないようで、それでいて、悩みが深刻になっているように思える
映画のタイトルには「かくしごと」のそれぞれの間に「」があるのだが、最後の「と」のあとにも「がある
これの意味するところは、彼らに見えているものは一部であり、もっと複雑なものを人は抱えているというものに思える
また、別の見方をすれば、解放された「」であり、外側には丸見えである、とも取れる
ミッキーにしろ、京にしろ、二人がどう思っているかというのは3人ともにわかっていて、それでもうまくいかないジレンマに陥る2人を見てモヤモヤしてしまう
そう言った先にある「見えなくても面白い」というミッキーの心は、京の固定概念を吹き飛ばしてしまうのである
いずれにせよ、青春のややこしい時期に悩みを抱えている人たち向けの映画で、大人にとっては通り過ぎた過去のように思う
彼らもいずれは見えているものの虚飾に悩まされるようになるし、徐々に見えていたものが信じられなくなったりするかもしれない
また、成長と同時にその能力が失われる反面、自分のことがわかるようになっていき、名実ともに大人になっていくのかもしれない
ある意味、瞬間的に起こる自己肯定感の低さというものが生まれる時期でもあるのは、将来というものが不確かで、想像力に限界があるからだと思う
だが、そう言ったものを超えた先に大人の世界というものはあるので、彼らが成長したあとに大人の世界で何が見えているのかも気になるところだろうか
きっと、学生時代はゆるかったと思えるぐらいに過酷だと思うので、卒業と同時に力が消えたら良いのになと思った
清楚な学園ラブストーリー
全員に能力なくてよかったんじゃね
人の感情の一部がみえる能力がある男2女3のグループ内の友達関係と恋愛事情の話。
高校2年の7月1日からの出来事の中に、それぞれのみえるものを順番に織り込んでみせて行く。
みえる感情はみんなバラバラ、みえていることは本人以外は知らないという設定で、まずは大塚京視点で展開していくけれど、話しが進み三木さんパートになると、あれ?見える設定減ってね?
以降はパートが変わって早々の部分のそれだけ?という感じで、全然能力をみせる面白さがないんだが…。
互いに常にみえている体にしてはちょっとリアクションがおかしいというか足りないし、なんだかテンポも悪いし、体調悪いのはなんだった?
複雑だし五月蝿いかも知れないけれど、互いにみえている中でのリアクション合戦とかあったらもう少し面白くなりそうなのに…矛盾とか出てきてむずかしかったのかな?
結局ただの恋愛物語+最後の一人のそれで盛り上げたかっただけなのかなという感じ。
全136件中、121~136件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。