「普通の恋愛映画ではない。令和の愛のかたちが描かれている。」ラブ・イン・ザ・ビッグシティ にんさんの映画レビュー(感想・評価)
普通の恋愛映画ではない。令和の愛のかたちが描かれている。
試写会に行かせていただきました。
韓国の恋愛映画か~。キラキラした恋愛映画ってあんまり見ないな。
「韓国映画を見る私、オシャレでしょ」っていうカースト上位の女子向け映画じゃないのか。
自分はオシャレ女子ではないが軽い気持ちで見てみようかと。
ところがどっこいの!ハアどっこい!
めっちゃよかった。2時間あっという間!
面白いです!パラサイト以来の韓国映画でしたが面白かったです。
まず、みんなが想像してるキラキラした王道の恋愛映画ではありません。
主人公はゲイのフンス(男性)と、自由奔放なジェヒ(女性)。
それぞれの苦悩や生き方が描かれます。
ジェヒの感情をぶつけるシーンが何度かあるのですが、全部泣いてしまった。
20代の時を思い出して辛かった経験が自分と重なる人も多いんじゃないかな。
ジェヒ役の人すごいと思う。自然な演技、力いっぱいの演技、めちゃめちゃ感情移入しちゃう。
くるくるして、ふわふわして、ぐいぐいして、カッ!として、とてもかわいい。
フンスはジェヒとは反対に描かれてて表情の変化もあまりないようにも見えるのですが、
すごく深くて、ジェヒに感情を出すシーンがあり、そこも泣いてしまった。
多様性などいろいろなことが垣間見えて、深い内容だった。
ラブ(愛)のかたちというのはたくさんあり、男女の恋愛だけが愛ではない。
誰かを愛するというのは、そのどれもがとても素敵である。
この映画は令和の愛の形を示してくれた。
タイトルがビッグラブインザシティだっけ?シティインザビッグラブだっけ?と曖昧になってしまったのだが作品名なんて気にしないです。ぜひ見てください。ただの恋愛映画だと思ったてみたら腰抜かします。
「それはやりすぎだろ」と思うシーンや「そこはしょっちゃうんだ?」とか、「え、ノリがよくわからん、海外特有なんかな?」みたいなシーンもありますが見終わったらもう全部OKOK!になりました。
自分にはゲイの友達はいないが、もし、誰かからカミングアウトされたらと考える。それはすごく深いことだと思ったし、相手は命に係わるくらい悩んだことだと思うし、自分に話してくれたというのも、彼の中で自分は話していい存在なのだと思うし、話してくれて嬉しい、ありがとうと思う、秘密は絶対に守る。いろんな人がいろんな考えをもってみんなそれぞれが思うように楽しく存在を認めあいながら生きていける世界であってほしいと思う。