ChaOのレビュー・感想・評価
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異形の世界に宿る信頼の物語
鑑賞中は、中国の制作会社が関わっているのだろうと思いながら観ていた。舞台が近未来の上海で、街並みや文化的モチーフに中華圏らしさが色濃く漂っていたからだ。しかし、調べてみると、これはSTUDIO4℃が7年かけて作り上げた、資本も制作も純粋な国産アニメーションだった。この意外な事実を知ると、作品の意図や完成度の見え方が変わってくる。
物語は、人間と人魚が共存する近未来の上海を舞台に、平凡な青年ステファンと人魚の姫チャオの恋を描く。特筆すべきはその人物造形で、2頭身から写実的まで極端に異なるプロポーションのキャラクターが同じ画面に存在する。一般的なアニメなら避ける不統一をあえて採用することで、多様な存在が共に暮らす世界を視覚的に体現している。
人魚が陸上で人間の姿に変身できる条件は「深い信頼」。それは単なる好意ではなく、相手の弱さや危うさも含めて受け入れる複雑な感情であり、物語の核を成している。ChaOの父が人間に懐疑的な態度を見せながらも変身できる描写は、このテーマの奥行きを示す好例と理解。
ステファンの誕生日にチャオがロボットで暴走する場面は唐突にも見えるが、彼女の感情の爆発と“異質性”を強烈に印象づける転機となっている。また、幼い頃の約束を覚えているヒロインという王道モチーフも、変身設定と絡めることで新たな意味を帯びている。
奇抜なビジュアル、実験的な造形、そして温かい物語。見終わったあと心に残るのは、異形の世界の迫力ではなく、異なる存在が互いを信じ合う温もりだ。国産アニメーションの懐の深さを改めて感じさせる一本。
鑑賞動機:結構野放しにやりたい放題やってるっぽい9割、STUDIO4°C1割
うーん、エンドロールを見ても映像とか技術的にははすごいんだろうけど、頭身が違う人たちはどういうことなんだろうとか、もう少しカップルいても良さそうとか、本筋ではないところに興味が入ってしまう。
異類婚姻譚はアリだけど、正直お魚バージョンのチャオの方が直感的に可愛く(チャーミングに)見えるのだよね。
コンテの間が抜け落ちたような飛び飛び作品
Studio4℃の新作ということで
作画はそれなりに満足して見ることが出来た。
しかしタイトルにも書いたとおり、
まるでシーンの間を抜き取ったかのように
展開がコロコロ変わるのだが
そのあまりにもな展開の早変わりに
物語の整合性やつながり、
キャラクターの心情が全くついていけてなく、
セリフや動きが脚本に振り回されているよう感じを受け、
登場人物の言動が突拍子なく、
とてもわかりにくい作品になってしまっている。
他にも気になった点がある。
それは「劇中に出てくる文字」。
舞台が中国・上海であることは
その舞台である必要性は特に感じられない
とは思いつつもまぁいいとして…
・ある時は漢字のみ(中国語)
・ある時は漢字+ひらがな(日本語)
・ある時は漢字+ひらがなだが漢字が中国書体
(例→『花』の漢字六角目が突き抜けている)
といったように何故か表記がバラバラな
映像の中に出てくる『文字』がいちいち気になる。
映画でそこが気になったのが初めてだからか
(そもそもそんな映画を見たことないのですが)
なぜ統一していないのか理解できない。
異文化異国人と暮らすトラブルの戯画化?
相変わらず、STUDIO4°Cらしい超絶作画の世界は素晴らしく、芸術方向に振っている(振り切っている)のだけれども。
主人公=観客に対して、誰からも何も説明なく、ヒロインも含めた登場人物たちが責め立て、意思を無視し、行動を強制し、勝手に評価するという「周囲全てが碇ゲンドウ」状態が、ひたすらストレス。
とにかく「人の話を聞かない」「会話が成立しない」「準備した回答以外は、裏切りと決めつけ」から生じる、トラブルの連鎖。
「まず作品側が、観客に理解させることを拒絶してないか?」と最初は思ったほど。
終わる直前にやっと「実はこういうことだった」と回想とともに後出しされ、「ああそういうことだったのね」と設定を理解できてからしか物語への共感ポイントが生じないため、鑑賞時間の9割がイライラ。
ただ、海外向けなら日本人向けのしっとりした感情刺激より、「とにかくわちゃわちゃした絵を見せる」から導入を狙うのもわかる。
また、世界中のどこでも生じている移民トラブル同様に「相手がなぜ戸惑い、喜怒哀楽を示すのかわからない」という状況を写したようにも思えた。
異文化、異人種同士が理解することの難しさ。
「初手から間違い、理解が遠い」
その点で、海外向けIPとして計算されているのかもしれません。
海外の映画祭で評価されるタイプかなと。
期待はずれ
声は最悪。スポンサーかどっかから、客寄せのために使えと言われたんですか?
違和感がありすぎて世界に入り込めません。
結局良い映画はのめり込めるかどうかってところが大切だと思う。
これシネコンでやってたんで、そういう客層も視野に入れたとか金の為に欲張った部分が裏目に出たのでは?
作画は確かに頑張っていたのでしょう。
しかしここ数年のアニメ映画のクオリティを見ていると、この作品が特に素晴らしい映像体験をもたらすのは厳しいと感じた。
この世界の表現は多様性の現代ですから、海外では評価されるでしょうね。賞ももらいやすいテーマです。ストーリーもわかりやすい。
国内はこの声でアニメ好きからは嫌がられ、
映画好きにはそこそこ受け入れられるがシネコンとの相性は悪い。ミニシアター展開で最初から口コミ稼いだ方が良かった。
今頃配給側としては、シネコンでこけた分、ミニシアターにセカンドで回して金を回収したい、そんな動きでしょうね。
ここまで鳴物入りで宣伝して、口コミは低評価多数。半端な事して作品潰したね。
制作スタジオ、スタッフはよく頑張ったと思う。その分の星しかつけられない。
映像と音はよかった
人魚姫の物語をモチーフにしたと聞いていたが、冒頭のシーンからものすごい世界観を提示された。なんだこれ。近未来というか、ファンタジー設定というか。キャラデザもかなりいかれてる。あの巨大な顔の人たちはなんなんだろう。最後まで説明されることはなかったようだが…。ただ、キャラクターの動きや背景、色合いなんかはとてもきれいなのは驚いた。意外と音(音楽も含めて)もよかったし、たしかに人気があるスタジオが手掛けただけはあるなと思う。
ただ、話が今一つに感じてしまう。まずステファンがチャオに恋する流れがピンと来ない。なんで魚に?なんて言っていたのが、見た目がよくなったことでそんなに変わるか!?と。ステファンの両親の事故についてもあまりにも設定というか作りが雑だった。なぜエンジンがかかったままなんだ。
あの映像には少しワクワクさせられただけにちょっともったいない。でも、そんなことは何も気にならないのであれば十分楽しめる映画なんだろうなと少し自己嫌悪になってしまった。
とてつもない尖り、とてつもない詰めの甘さ
設定に惹かれて鑑賞
ん〜…アニメ表現はすごいが…シナリオが安牌取ってる割に上手くいってないなという印象
この際デザイン、ビジュの尖りがエグいのはまぁ趣味があるからとやかく言うのは野暮とは思う…チャオは魚でも人間でも両方めちゃくちゃ可愛いからそこは狙い通り魅力を出せてるんだろうなと
ただ、魚と付き合えるのかとか概念的な話なんだろうけど、ルッキズム的に周りの人間?の等身がおかしくてそっちは気にならないんだと気になった…未だに自分もあれは人間でいいんだよなと悩むレベル
そしてチャオ以外がしんどいくらい魅力がない…チャオの魅力を引き出すことには成功してるからこそステファンの理解してないムーブが不愉快に映るし…
両親にあんな事故があったからスクリューレスな動力を作るって強く過去の衝動に囚われてる割に直後にあった実はここで拾ったあれが…!をステファンが今まで忘れてる意味がマジでわからない…
ついでに言うならあのイジメ描写も子供に親いないじゃんてイジメさせるのも不快ならば青年になりいい人風になってあの時はごめんなーって軽々しく言わせるのも不快、一応博士が作ったロボットが二号のデザインで…も分かったけど繋がりがなさすぎて分からないし…総じて回答のはずの過去話が繋がらなさすぎだなと感じて割と冷めていた
てか両親もスクリューの動力切ってからやりゃいいのにそらそうだわで亡くなってゴーグルだけ浮かぶは表現を控えたつもりかもだけど甘さを感じた、それならなぜチャオには流血させたんだ…
美術がすごいのは認めるけど妙なこだわりが細部まで行き凝り固まった作品って感じでしょうか…エンディングで作画ドヤられても乗れてないからしんどく感じました…
作画10万枚…には正直感じられない‥。出るのが20年遅かった。
作画枚数が売りの劇場アニメといわれてどういったアニメを期待するだろうか。きっと大半のアニメファンはカメラが忙しなく動き回る派手なアクションや、ジブリ映画のようにたくさんのモブキャラが四方八方にぬるぬる動き回るのを想像するのではないか。
ところが本作Chao、素人のアニメファンからみるとたしかに動いてるところは動いてるけどモブキャラは多くの場面で静止してるし、視点、カメラの移動もだいぶおとなしい部類である。
千と千尋の神隠しが作画11万枚だそうだが、あの映画での油屋の従業員たちの動きのようなカットはほとんどChaoには見られなかった。
確かに劇場版アニメのクオリティではある、それくらいはさすがにわかる。
だがフリーレンやジークアクス、呪術廻戦のように毎話のように劇場版品質の作画のリッチなアニメが各クール最低1本、多いと3、4本はあるのが今のアニメ界である。あるいはアイドルもののアニメのような手書きと見分けがつかないレベルのセルルックのCGでぐりぐり動き回るアニメがいまや何本もある。
そう我々は目が肥えすぎてしまったのだ。ただ10万枚作画枚数あります、ではもはやウリにはならないのである…。
レビューでほぼ大半の人が称賛している背景美術、これはほんとうに素晴らしかった。マンガやゲームの背景だったら100点満点だろう。しかし背景美術というのはある意味当たり前だが、キャラ作画のようには自由には動かせないのだ。この緻密な背景美術を見せるためなのか、カメラがグリグリ動くようなカットがあまりなかったのはアニメとしては良し悪しだと思う。少なくとも自分には物足りなく感じた。
ストーリーに関してだが、前半は意外にも楽しめた。70~80点くらいあげてもいい。押しかけ女房ヒロインものは多くのヒット作がある王道ものというのを差し引いても、ステファンが不満は見せつつも建前上はチャオを受け入れているため、性急なくらい話が進むテンポはいい塩梅だったと思う。
問題は後半で、多くの人が指摘しているツッコミどころのロボット暴走と、ステファンの両親の件が足を引っ張っていて非常にまずかった。後半だけだと20点か30点ってところ。
ロボットがらみのエピソードはあまりに唐突に脈絡なく登場するうえ、室内で打ち上げ花火を爆発させて部屋を吹き飛ばすようなチャオを相手に、遠隔操縦も監視もできないロボットを貸すというありえない矛盾が発生している。ロボットがらみの話は全部削除すべきか、あるいは友人でロボット博士のロベルタをリストラして、ステファン自身がロボットの専門家という設定にするのが自然だったはずだ。であればいきなり新規技術のプロジェクトリーダーになって短期間で技術を実用レベルに完成させるという無茶苦茶ぶりも一応筋がとおる。ステファンの作っていたロボットをうっかり起動させてしまったチャオが、という展開ならそこまでボロクソには言われなかったはず。
両親のエピソード自体は短いシーンなのだが、そこに至るまでの経緯がよろしくない。なぜかステファンは忘れていた過去を思い出す場所にたどりついていて、不自然すぎる展開に観客が置いてけぼりを食らってるところにツッコミどころしかない両親の話がでてくるのでよけいひどさが目立ってしまう。両親の死因は幼体のチャオを助けようとしてほかの船と事故にあった、くらいのチャオとの関連性があれば、ご都合主義であってもまだ自然な流れになったのではないか。
キャラデザについては見ているうちに慣れたし、不快キャラである鼻くそ大使も1シーンしかでてこないのでまあ許容範囲ではあった。ダンジョン飯のようなファンタジー世界で人間、ドワーフ、エルフのように体型もデザインも違う種族が一括りに人類にされているのといっしょと考えればまあそういう世界観なんだろうと納得できるしね。
しかし気になったのはあの世界、キャラクターデザインで多様性を出しているといいつつ、顔デカ3頭身属のステファンの叔父叔母、痩身で長身の針金属であるロベルタ達のように同じ種族同士でカップルになってたり、あるいは作中のテレビ画面に映るのは見栄えのいい普通体型人属が多めだったりとか、顔デカ属がいるのにバリアフリーが考慮されていない映画館の座席だとか、種族間での格差や断絶が垣間見えた気がする…スタッフはそこまで深く考えてないかもしれないが。
良かった点もあげておくと、チャオのデザイン自体はたしかにいいものだった。変身前のデザイン、少ないカットではあるが下半身が見えたカットがやたらエロチックに描かれていてちょっと目覚めそうになってしまったw 変身後もエラやヒレなどの人魚ならではの機構が残ったデザインで人間との差異がいいアクセントになっていたし、なんだかんだいいつつ、観客としても美人やかわいい子やエロチックな女性のほうを好きになってしまうものなのだ。
そしてなにより気に入ってるのは上映時間が90分ってところですね
今年の夏はハズレばかりだ
今回は鑑賞動機を書いてみたい✍️
先日だが『劇場版 鬼滅の刃〜』を鑑賞した😐
まぁ見事な駄作っぷりにマ王、消化不良を起こしてしまう🌀
更に『アンティル・ドーン』という期待ハズレに胃薬が必要なレベルまで落とされ、先週の『ジュラシック・ワールド〜』にて重症化しました😫
要はここ最近のマ王は映画でハズしまくってる😑
邦画の大作『国宝』があるけど、口直しに邦画に頼るなんて傲慢なマ王が納得するワケ無く、仕方無しにせめて『鬼滅の刃〜』のリベンジのつもりでアニメ映画『ChaO』に手を出してしまった🌀
薬物中毒の末期と似ている⤵️
さて結論から言えば、本作もマ王の期待を超えるモノではなかったのよね😵💫
アンデルセンの寓話「人魚姫」を大胆且つ斬新にアレンジした作品なんだけど、味付けがエスニック過ぎて胃が受け付けないんだわ😫
一番の失敗は設定にある「人と魚が共存する世界」なんよ💦
いやねこういう設定はエッジがきいてて好きなんだけど、それに伴うキャラデザインの方が普通のキャラと人魚のキャラと何故かデフォルメキャラという3パターン😳
極端な二頭身キャラクターを画面に出してくると「共存」というキーワードが鑑賞者を迷わせる原因になり、冒頭から「コレってどっちの種族?」みたいな混乱が生じた😵
更には主人公であるChaO(チャオ)の設定はとても良いのに、周りのモブが台無しにしてくれる😐
今作のキャラはアクが強いのが殆どで、個性や色合いが表面化し過ぎて殺し合ってるのが本作の素直な感想だった💥
加えて物語もラストになるにつれて解明されるパターンだけどゴチャついてる😶
もっと曲げずに真っ直ぐで語ってくれれば感動も出来たハズなのになぁ😅
なんか素人が脚本書いてプロが騙されたような映画なので期待して観てはいけません✋
声優推しがいれば鑑賞動機にもなるかもだけど、89分という上映時間が長く感じた作品でした😮💨
結局『鬼滅の刃〜』のリベンジにもならず、マ王の夏休み映画は終了🌀
年末までは大作が無さそうなので、マ王の映画館巡りは暫くお休みします😭
映画館での鑑賞オススメ度★★☆☆☆
映像ゴチャゴチャは『鬼滅の刃〜』に匹敵度★★★★☆
まぁラストは良かったかな度★★★☆☆
“アニメ門外漢である私”の感想
劇場鑑賞のための作品選びの際、出来るだけ様々なジャンルに目を向けつつも、やはり苦手意識を無視することは出来ません。作品によっては「レビューを書くのが難しそう」という理由で尻込みしてしまい、時には鑑賞を諦めることすらありますが、私にとってアニメーション作品もその一つのジャンル。それにもかかわらず、今回は如何にも難易度高そうな本作をチョイスしてしまい、鑑賞前から大変に懸念していたわけですが、、、
アニメ映画祭の世界最高峰、アヌシー国際アニメーション映画祭2025で審査員賞を受けたという本作。ところが、トレーラーから想像する印象はちょっととっつきにくくて「見送りムード」が優勢だったのですが、残念なことに他に観たい作品もない。(夏休みシーズンよ。。)と言うことで一転、今こそチャレンジ精神(?)を発揮しようと思い至り、公開初日にTOHOシネマズ日比谷で鑑賞です。
癖のあるキャラクターデザイン、テンポの速い展開、そして独特な世界観等々、“アニメ門外漢である私”にとって、「果たして意味が解るのか?」と冒頭から緊張しているとおもむろにタイトル『ChaO』。上映時間89分と短めなこともあり、一瞬でも集中力を切らせてしまえば最早ついていけないような緊張感を感じます。ところが、意外なことに物語を理解して入り込むまでの時間は大してかからず、奇想天外な世界観も慣れるまでにそれほどの時間は要しません。その点は素直に感心できて凄いと思います。ですがその反面、解ってくると逆にその脚本の粗さがノイズになってきます。作品を通して伝えようとする意図やメッセージは解らなくもないのですが、とは言えそれを観る側に託しすぎ。そのためか、肝心なストーリーに対する説得力はむしろ低く、終盤は強引と言ってもいいほどな展開だし、「愛」を雑、且つ都合よく持ち出すところも安っぽくて残念です。
その他、作品に対する予算も大きいのでしょうが、本作の声優を担当している方たちはほぼ「(声優業が)本職ではない人」ばかり。そのせいか、あまりイメージと合っていないキャラクターもチラホラいてこれまたノイズ。そして残念なことに主題歌もイマイチで最後までテンション上がらず。。お金のかければいいってもんじゃないと思いますが、かけるのならもう少し何とかならなかったものか、、プロデューサーさんの実績を確認すると私でも知っている作品が多数。恐らくは私なんかが口もきけない大変な方なのでしょうが、、、ごめんなさい、本作、端的に言って「あまり良くない」というのが“アニメ門外漢である私”の感想です。
私とアニメの距離が縮まる日は果たして来るのか。。挑戦は続く。
無限城とバッティングしなくても…
STUDIO4℃が好きだからこそ、、、
当方、
STUDIO4°Cでしたら
『マインドゲーム』
『海獣の子供』
『鉄コン筋クリート』
『ケモノヅメ』等
このスタジオの作品は好きで毎回注目
しております。
だからあえて言います、
残念だった、本当に残念だった。
まず、よかった所ですが
作画や演出は賛否ある中で私は
好意的に拝見しました。
あのSTUDIO4°Cのアートワークが
ココロ躍らせる感じになります。
ただそのせいで余計に
残念でならない、
これは予想ですが
構想9年ですよね。
恐らくですが一時期盛り上がった
世界系路線をSTUDIO4°Cの作風に
落とし込もうとしたのかな。
だとしたら時期がもうすぎてるし、
個性的なアートワークや演出が
素晴らしいスタジオのチームが流行りに乗るのも。
登場人物のデザインは悪く無いけどだからこそ、
独特、個性的にあぐらをかいてはいけない。
ストーリーは世界系の一般的にわかりやすい
構図で描こうとして、
スタジオの独特な個性を無理矢理のせて
しまったのでどっちつかずな中途半端な作品
になってる。
アニメーションや背景美術が面白い、
ぐりぐり動いて楽しく素晴らしいのに
いつもなら、ストーリーと突飛さが
上手く絡まらない。
お父さんとお母さんの死因は
あれじゃ無理矢理すぎてもはやコント。
わざとじゃ無いかと疑いました、
チャオも屈託なさがイマイチ魅力に感じない。
そもそも、魚の形態と人間の形態に変わる
カタルシスがない。
『ケモノヅメ』のときは
人間形態から獣を匂わす流れやミステリー
で、目が離せなかったが、、、
マインドゲームも主人公とヒロインの結ばれ
る演出に本当に鳥肌がたち、胸高鳴った。
本当に、今回の作品は悲しかった。
本来のしっかり日本の街の風景や、登場人物、
個性と芸術をガッツリ落とし込んだ
studio4℃の作品をみたい!
上映時期を
スタジオ潰すためにわざとこのタイミングに
したんじゃないかと勘繰るぐらい悲しかった。
この作品が好きな方にはもうしわけない。
studio4℃のファンの戯言とスルーしてください。
追記:これはチャウシンチー監督の『人魚姫』の
トリビュートなのか!!だから主人公も
チャウシンチー作品の前半のダメな男性主人公感がでてたのか、尚更『チャオ』が中途半端に感じてしまう。。。
こだわりポイントが響かなかったが、合う人には合うのかもしれません
2025.8.21 イオンシネマ京都桂川
2025年の日本のアニメーション映画(89分、G)
魚と人間が共存する世界を描いたファンタジーアニメーション映画
監督は青木康浩
脚本は木ノ花咲
アニメーション制作はSTUDIO4℃
物語の舞台は、20XX年の香港
魚と人類が共生している上海を舞台に、共生が軌道になった頃をまとめた書籍がナレーションされて始まっていく
新米記者のジュノー(太田駿静)は、目的の船に乗り遅れてスクープを逃したものの、同じ港に停泊していた船に見覚えのある男を見つけた
男はかつて船舶会社で働いていたステファン(鈴木央士)で、彼は人魚のチャオ(山田杏奈)と結婚したことで話題になった人物だった
ジュノーはステファンに接近することができ、当時の話を聞くことになった
数年前、ステファンはシー社長(山里亮太)の下で働くサラリーマンで、夢は「ウォータージェット方式の船舶の開発」だった
現行のスクリュー方式では魚に多大な被害が出て新しい方式を考えていたが、シー社長からは「コストに見合わない」と却下されてしまった
国は人魚王国のネプトゥーヌス国王(三宅健太)との交流を深めようとしていたが、スクリュー方式を変えようとしないシー社長とは相容れずに交渉は決裂してしていた
ステファンは協議を終えて海に戻ろうとする国王を見かけたが、彼が発した波に飲み込まれてしまう
その後、何者かに救出されたステファンは病院で目覚めるのだが、なぜか「人魚姫と結婚すること」になっていて、しかもそれは自分自身が言い出したことだと言われてしまう
ふたりの結婚は人類と人魚の橋渡しとなっていて、さらにウォータージェットの開発の許可も下りてしまう
ステファンは不本意ながら姫との交際を始めるものの、常に魚と結婚できるわけがないと感じていた
物語は、ステファンの日常が背景として描かれ、彼は幼少期に父(岡野友佑)と母(川上ひろみ)を亡くしていた
今は叔父叔母の世話になりながら、親友のロベルタ(梅原裕一郎)とルームシェアをしていて、ロベルタの想い人マイペイ(シシド・カフカ)たちと仲良く暮らしていた
姫と一緒に住むことになったステファンは、献身的に尽くしてくれることを感じながらも、自分の運命が他人に左右されている不具合を感じている
そして、その心理は徐々に行動に現れてしまい、あるセレモニーで起きた事故によって、窮地に陥ってしまうのである
と、シナリオはそこまで悪くないように思えるのだが、実際には「ピンチにするためのエピソードでシナリオを構成している」というのがはっきり見えてしまっていて、無理やりピンチを作り出しているように思える
また、作画などは凄いのだが、そのシーン必要なの?と思うシーンも多く、物語に集中できないほどに散らかっていたように思う
シーン単体としては面白いものの、全体的にはその「遊び要素」がテンポを崩していて、それゆえに散漫になっているように感じた
いずれにせよ、おそらくはマニアしか観ない作品で、夏休み中の公開初週なのに貸し切り状態になっていた
ビジュアルが一般受けする感じでもなく、物語に惹かれる要素が少ないのも難点だったと思う
アテレコに関してはそこまで酷いとは感じなかったが、それ以上にストーリーテリングが微妙で、不要なシーンも多くて、何度か意識を持っていかれそうになってしまった
大オチ(編集長(土屋アンナ)が人魚だった)もサラっとしたもので、ジュノーの告白もなんだかなあという蛇足っぽさもあったと思う
劇場で観たことが語り草になるタイプの作品なので、その流れに乗りたい人は早めに動いた方が良いのではないだろうか
観たことのない作品、、、、
映画.comの特集記事でベタ褒め。その中に
「観たことのない作品をつくる」
「アドリブを楽しんだから」
「『まぜるな危険』という言葉がありますが、 このゴチャ混ぜるな危険感を楽しんでいただけたらと思います」
という監督たちの言葉はちゃんと実現できていたと思います。ある意味脱帽。
ただ、「見事な伏線回収という“強い満足感”を与えるエンタメ性」はなかったかな。ストーリーがかなり雑で矛盾と感じる部分やご都合主義と思える部分が多いんですよね。
私が一番気になったのは両親の事故。イルカがプロペラに挟まって、ステファンの母が潜って助けに行くのだが、なぜか、船のエンジンを停めていない。イルカを逃した後、母親がプロペラに巻き込まれ、父親が助けに行くのだが、その時でさえ、エンジンを停めずに飛び込み、父親も事故に遭う。普通、まず、エンジン停めるやろ。その後の描写はなかったが、船は進み続けてステファンはどこまで行ったんだろ。
あと、あのキャラデザは日本人には無理かな。鼻だけ色が、、、
もっとシンプルにいい所を伸ばせば、、
力作ではあるが、それだけに、多くのことが残念に思えてしまう
膨大な作画によって生み出されるアニメーションのダイナミックな動きは見応えがあるし、パステルカラーを基調としたカラフルな色彩設計にも目を奪われる。
その一方で、顔の大きさが不均一なキャラクターデザインは、クセがあり過ぎて、あまり魅力的に感じられなかったし、舞台が20XX年の上海なのに、登場人物の名前がステファンとかジュノーとかチャオだったり、使われている文字が日本語だったりと、余りにも世界観が独特過ぎて、なかなか物語の中に入り込むことができなかった。
物語としても、人魚の王様が、行政組織ではなく、一民間企業と交渉していることには違和感を覚えるし、人間と人魚が友好関係を結ぶことによって、造船会社や人間社会にどのようなメリットがもたらされるのかもよく分からない。そのため、造船会社の社長が、ステファンとチャオの結婚の後押しをしているのは、てっきり、人魚の王様に、スクリューの使用を認めさせるためだとばかり思っていたのだが、逆にエアジェットを導入しようとしていることには驚いたし、マスコミが、どうしてステファンとチャオのことを執拗に追いかけ回すのかも理解できなかった。
人魚のチャオが、水の中では人間の姿をしているのに、陸上では魚の姿になってしまうという逆転現象にも納得できないし、相手に心を許せるようになると、陸上でも人間の姿を維持できるという設定も、いかにも取って付けたようで、説得力が感じられない。
肉屋の店長が、やたらと包丁を振り回すところや、チャオに絡んできた2人組に、ステファンがいきなり殴りかかって、逆にボコボコにされた挙句、チャオが水鉄砲で2人を吹き飛ばすくだりも、暴力的過ぎて笑えないし、チャオが、室内で大量の花火に点火してアパートを破壊したり、ステファンが開発したエアジェットのお披露目式に制御不能のロボットで乗り込んで、式典をメチャクチャにしたりするエピソードも、チャオのお茶目さよりも、「やり過ぎ感」の方が際立ってしまい、まったくと言っていいほど楽しめなかった。
そもそも、船のスクリューによって魚が傷つけられているという問題なんてあまり聞いたことがなく、それだったら、海洋汚染やマイクロプラスチックの問題の方がよっぽど深刻だと思えるし、潜水作業中の妻がスクリューに巻き込まれそうになっているのに、エンジンを停止せず、自分も海に飛び込むという夫の行動は、呆れてしまうほど非常識で、ステファンの両親が命を落とした経緯にも、まったく同情することができなかった。
ラストで、ステファンが、幼い頃の記憶を取り戻す展開もご都合主義的に感じられるし、いくらチャオとの約束を思い出したからと言って、それで、いきなり彼女を愛せるようになるとも思えない。
ラブストーリーとしての物足りなさもさることながら、異文化交流の話としても、異人種間結婚の話としても、あるいは多様性の包摂の話としても、どれも掘り下げ不足の感が否めず、結局、アニメーションとしてのユニークさだけが見どころになってしまっているのは、残念としか言いようがない。
ChaO!
オリジナルアニメ映画絶対観に行くマンなので今作ももちろん鑑賞。
客入りがだいぶ悪く、お盆最終日の夜の上映とはいえ自分含め7人しか入ってないのはかなり衝撃的でした。
キャラデザが独特すぎるのが多分影響してるとは思うんですが、STUDIO 4°Cの華麗なアニメーションを楽しめればという思いで観ましたが…こいつぁ悪い方にとんでもない代物でした。
人魚姫を元に作られたストーリーという事ですが、全部ムリヤリツギハギに繋がれているのであってないようなものですし、人魚と共存している世界観は特別説明なくさも当然のように進められるのも不親切ですし、人魚との婚約からのスターダムからの会社の重要なポジションに就くまでのスピード感も謎すぎて飲み込みきれなかったです。
そこから人魚のチャオとのあれやこれやが入るんですが、これがキャラデザのせいでうまいこと飲み込めず、恋愛模様と仕事模様を並行して描いている割にはどっちつかずですし、多くのキャラクターを登場させている割には誰1人としてビジュアル以外印象に残らないとかいうエグいことをやってのけています。
終盤の主人公の生い立ちのシーンなんかもうフワフワしすぎていました。
めちゃくちゃ終盤のはずなのに急に新しい話を始めますし、両親が亡くなった描写がもう雑すぎて困惑しかなかったです。
主人公がエアージェットを作るきっかけになった事故が両親がスクリューに巻き込まれたってのは良いんですが、スクリューに巻き込まれたイルカを助けるために海に飛び込んだお母さんが出てこなくなったのでお父さんが助けに海に飛び込んで2人ともお陀仏という、イルカが巻き込まれたタイミングでスクリューを止めれば2人とも助かったのでは…?という展開の都合で殺されたのか、はたまた何も考えずにこうなったのか、AIでもこういうトンチンカンなものは生み出せないと思うので人の手で作られた呪物なんだなというところは安心しました(?)。
ラストシーンも安易なハッピーエンドに持って行ってるんですが、マジで問題が解決したのかどうかも全部有耶無耶にして終わっていくという90分足らずという時間ですら無駄遣いしており、これにはポンポさんも激怒不可避です。
今作の最大の問題は間違いなくキャラデザですね。
もちろん可愛いかっこいいが備わっていれば最低限評価はできるのに、それに対抗するようにどのキャラもキャラデザ的魅力は皆無に等しく、それぞれの表情や仕草なんかもわざと嫌悪感を抱かせるようにしているのかな?ってくらい気味の悪いものばかりでした。
個性と言われればそれまでなんですが、唇を尖らせる描写一つでここまで不快にさせられたのは初めてでした。
人魚と人間が共存している世界なので、魚フォルムの時も人魚フォルムの時の姿もあるのは分かるんですが、人間サイドも形が異形すぎるのは一体なんなんだろうと思いました。
めちゃくちゃ体がデカいのもいれば、顔だけデカいのもいたり、手足がないのもいたりして、配慮なのかそういう手癖なのか分からないのですが到底一般ウケするわけないじゃん…というデザインばっかで辟易してしまいました。
一般ウケもといヲタクウケを狙わないという方向性はまだ理解できるんですが、第一印象から悪いのはいかがなもんかと。
チャオの魚フォルムの時が一番キュートでした。
全体的に要所要所に入るギャグ描写がかなり苦手でした。
ラブロマンスコメディと謳っているのでそういう笑いがあるとは思っていましたが、それにしたって滑り散らかしていますし、刺さる人には刺さるギャグなんだろうとは思いますが感性がぶっちぎっていてどこ吹く風ってやつです。
真剣なシーンで茶々を入れるのがどの作品でも好きではないんですが、今作はそこのバランスすらガッタガタなので苦虫を噛み潰しまくりながらは中々に苦痛でした。
アニメーションは素晴らしく、水が滴る様子は美しいですし、カーアクションも訳分かんないくらい動いていましたし、さすがSTUDIO 4℃と思わせてくれる圧巻の技術でした。
ただこのアニメーションですらキャラデザで帳消しにされてしまうのが恐ろしいところです。
声優陣がほとんど本職ではないのが今作では悪い方向に向かってしまっており、山田杏奈さんは比較的聞きやすい方のお声でチャオとも合っていたんですが、鈴鹿くんは感情を爆発させるところでボロが出まくっていたり、長台詞で息が持たなくなったのか後半になるにつれて小さくなってしまっていたりと違和感が強烈でした。
梅原さんや三宅さん、田中あいみさんがさすが本職っていう演技をしている中で芸能人声優が茶々を入れてしまっている気がして純粋にアニメーションとしても楽しめなくなっていたのは致命的でした。
後から知りましたが全国300館規模で公開しているのが衝撃的で、その上でこの夏休みシーズンに劇場がすっからかんなのはある意味貴重なんじゃないかなと思いました。
ここからの大逆転はあるのか…動向含めどうなるかは気になりますが、大問題作であることは確かだということをここに記しておきます。
鑑賞日 8/17
鑑賞時間 19:05〜20:35
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