「タイトルなし(ネタバレ)」長崎 閃光の影で りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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昭和20年8月の長崎。
日本赤十字社の看護学校に通う女子学生3人は、故郷長崎に戻っていた。
3人とは、田中スミ(菊池日菜子)、大野アツ子(小野花梨)、岩永ミサヲ(川床明日香)。
スミには、造船所で働く勝(田中偉登)という幼馴染の恋人がいた。
そんな勝にも召集令状が届いた。
9日、長崎の空が閃光に包まれた。
原爆である。
スミ、アツ子、ミサヲの3人もそれぞれ看護婦として被爆者の看護にあたるが、現場は壮烈なものだった・・・
といったところからはじまる物語。
終戦80年ということで今年は戦争ものをよく観ている。
原爆投下直前から描かれる長崎。
3人の看護学生を通して描かれる戦争の悲惨さと不条理さ。
心が痛む描写も多々あり、不条理さに対する怒りも深く描かれている。
正直、観る前は「綺麗事として描かれているとイヤだなぁ」という危惧はあった。
が、そんなことはなかった。
「力作」かつ、既に「名作」の雰囲気すら感じました。
主役3人、いずれも好演。
ここで描かれる彼女たちは、犠牲者でありながらも献身する。
英雄といえる。
戦後のわが国の礎・・・
しかし、そんな英雄を生み出す必要など、戦争がなければ、生み出す必要などないのだ。
忌避すべきもの。
そんな戦争に対する怒りが本作には詰まっています。
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