「戦後の後付けの倫理観だらけ。」長崎 閃光の影で 羅生門さんの映画レビュー(感想・評価)
戦後の後付けの倫理観だらけ。
「桜色の風が咲く」の監督、どうしたらこんな悪意ある展開になるの?水崎綾女の人物造形はやり過ぎでしょう。まず、朝鮮人を足蹴にして救済しない、玉音放送を諜報活動だと勝手にスイッチを切る、戦後は連合軍の将校に尻尾を振る、よく彼女もこんな役を受けたね。この人物で脚本家・監督は何が表現したかったの?一応、エンドロールに「人種差別は赤十字の看護婦がしたという事実はなく、当時の世相を反映したフィクションです」のようなエクスキューズがされていましたが。朝鮮人の問題で言えば、戦前戦中は大企業の募集工、そして国による徴用工もいたが、特に九州・中国地方には経済格差から混乱を招くと渡航が制限されていた半島の貧しい人々が密航さながらに潜り込み、肉体労働に従事していたと言う。年老いた母は田舎でそこそこの規模の農家の娘で、多くの朝鮮人労働者を祖父が雇用していたようで、その母に聞くと、彼らは家族で移住し日本語の発音が得意ではなく、トイレも使わず部屋の中で壺に大便小便をするので臭くてしょうがなかったと言っていました。内心バカにはしていたが、特段の差別的行為はされておらず、比較的平和に仲良くしていたと聞きます。なので、被爆の訴えをする朝鮮人をいくら有力者の権力側の娘だとはいえ赤十字の看護婦があの差別的行為を働くよう演出する意味が分からない。被爆者同士の妬みが彼らに向かったのならまだ理解が出来るが。赤十字に対して不謹慎でしょう。朝鮮人が怖い、などと差別的されるようになった原因は、戦後のドサクサで町の一等地を牛耳った知恵者の行為、半島の統治が終わり敗戦国でも戦勝国でもない「第三国」の人間として共産党などと連んで暴力行為に走ったことがその要因だと聞いています。また、第三国を理由に税金もその当時は払っていなかったんでしょうね。いずれにせよ、かなり違和感のある内容で、いくら長崎が舞台とは言え、よく福山雅治があそこまで協力したものだと思いました。 2025/8/8 12:18
