「じわっと重いものを背負わされるような鑑賞後感」長崎 閃光の影で HKさんの映画レビュー(感想・評価)
じわっと重いものを背負わされるような鑑賞後感
被ばく後の三人の看護学生の運命を中心としているが、
家族や周囲の人々も含めた群像劇になっていて、
単純な悲劇一辺倒ではなく、
救助現場のトリアージや、敵国だった外国人への向き合い方など、
理想と現実、複雑な想いを、どこかの意見に偏ることなく
表現されているのがすばらしい。
それはクローズアップ少なめの画面や、
被爆者の亡くなる場面を殊更に強調しないカットなど
俯瞰的、抑制的な作りからよく伝わってくる。
強すぎる個性、劇性が少ないからこそ、
小さいエピソードの積み重ねから、
じわっと重いものを背負わされるような鑑賞後感となった。
主題歌の歌詞も象徴的でいいですし、
俳優では小野花梨さんに引き込まれました。
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