劇場公開日 2025年8月1日

「形を残したまま炭になった母と妹を見た時に何を思うのか、私には想像もつかない。」長崎 閃光の影で Mさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 形を残したまま炭になった母と妹を見た時に何を思うのか、私には想像もつかない。

Mさん
2025年8月1日
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不謹慎な言い方だが、(わざとそういう風にしたのだろうが)原爆の悲惨さがほぼ伝わらなかった。それでも、この映画を作ってくださった方々には感謝の気持ちしかない。

追記
京都新聞の記事に、長崎の被害についての当時の記事の紹介があった。
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長崎原爆は、投下3日後の12日に「長崎にも新型爆弾」と3行の小さな記事で伝えただけだった。
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他にも新型爆弾への対策として、「火の用心さえすれば火災は起こらない」「軍服でやけどは防げる」などの文字があり、予想の範囲内ではあるが、なかなかの内容だった。

さらに追記
今日は長崎に原爆が落されて80年目の日です。今日の平和祈念式典では、地元の小学生(城山小と山里小の子どもたち)による合唱曲として、この映画の「クスノキ」が歌われるそうです。福山雅治さんが被曝2世ということは初めて知りました。

M
ゆり。さんのコメント
2025年8月14日

(続き)
「日本のいちばん長い日」を、事前に内容も知らずに付き合いで観た時は、理解しきれなかったんですが、その記事と関連して当時の日本の状況を考えると、本当に怖いです。

ゆり。
ゆり。さんのコメント
2025年8月14日

Mさん共感ありがとうございました。本作は原爆の恐ろしさを十分伝えているとは言えませんが、よく知らない世代に知ってもらうという点では、意義がありますね。
追記での、当時の新聞記事にこの件が3行ほどしか載っていなかったというのは、新聞は政府に協力的だったからまあそんな感じだったか、と思いましたが、新型爆弾への対処法などの馬鹿馬鹿しい記事については、日本は本当に狂っていたんだなあと恐ろしい気持ちになりました。
これはつまり、もう一度原爆を落とされたとしても戦争を継続するという軍の意思と、それに加担するマスコミという構図ですよね。

ゆり。
Freddie3vさんのコメント
2025年8月11日

コメント、ありがとうございます。「クスノキ」は鑑賞後、何度も聴いています。オルガンの伴奏で小学校唱歌みたいな素直な歌い方で心に沁みます。レビューに引用したのは3人がユニゾンで歌っている箇所です。ソロパートは3人が交代で歌っているみたいに聞こえますが、どこがスミで、どこがアツ子で、どこがミサヲか、わかっていません

Freddie3v
おじゃるさんのコメント
2025年8月6日

返信ありがとうございます。
戦争とそれにまつわる人々の思いを忘れないために、さまざまな作品が作られることは大切ですね。
「野火」も「遠いところ」も未鑑賞ですが、機会があれば観てみたいと思います。

おじゃる
トミーさんのコメント
2025年8月4日

共感ありがとうございます。
三人の看護師というポジション、命を取り留めた傷病者が日々蝕まれていく、この視点は新しいと思いました。でも惨状をスルーする訳にはいかないし、戦時中・戦後の理不尽も入れたいし・・色々悩ましかったんだろうなと推察されますが、作品の出来は出来として評価されるべきと思いました。

トミー
おじゃるさんのコメント
2025年8月3日

共感&コメントありがとうございます。
おっしゃりたいこと、すごくよくわかります。
原爆のもたらした惨状をリアルな映像で生々しく描き、人々の負った悲しみや苦しみや怒りを切実に伝えてほしいと、私も思いました。予算の都合もあったのかもしれませんが、描写はかなり控えめだったと思います。

でも、本作で描きたかったのは戦争の悲惨さではなく、三人の少女たちがその後の人生を怒りや憎しみに捧げることなく、人として正しく生きるとはどういうことなのかを模索し続ける姿だったのではないかと思います。あの状況下でも彼女たちの衣服が汚れずに清潔に保たれていたのは、彼女たちの汚れなき心の象徴だったのではないかと思います。私は、こんなふうに好意的に捉えることにしました。

おじゃる