私たちは天国には行けないけど、愛することはできるのレビュー・感想・評価
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目と目で通じ合う世紀末の少女たち
テコンドー部に所属する女子高生ジュヨンと少年院保護観察中の少女イェジの恋愛を主軸に、社会にはびこる様々な理不尽を浮き彫りにしていきます。
ややベタな展開ながら、思春期の切なさに満ちた作品です。
ジュヨンは権威主義に染まった大人たちに相談することも出来ず、みずから深く考え問題解決の為の行動を起こします。ここは事なかれ主義の大人の一人に成り下がってしまった私も目を覚まさせられたところです。
一方テコンドーのコーチは本当に酷い奴で、八百長、性加害、暴力と悪行のオンパレード。演じた俳優もこんな役やりたなかっただろうなあと思うくらいです。
ただ彼も元選手だったわけだし、何故ここまで酷い人格が形成されたのか興味深い面もあります。そのダークサイド転落の顛末を別の映画にしてほしいです。そんなん誰も見たくないか?!
あんな無茶苦茶なコーチがいるのか
ノストラダムスの大予言で人類滅亡という不安が漂っていた1999年、学校でテコンドー部に所属する女子高生ジュヨンは、コーチからの指示を無視して試合に勝ってしまい、その事で同僚からイジメを受けてたところ、少年院帰りの少女イェジにパトカーのサイレン風のオモチャで助けられた。その後イェジは、ジュヨンの母が引き受けた少年院の家庭体験で一緒に暮らすことになった。友人たちと出かけた旅行中に、ジュヨンとイェジは互いへの思いに気づきキスをした。ジュヨンに対するコーチの暴力、そしてイェジへも。さてどうなる、という話。
いくら20数年前の韓国でもあんな暴力コーチがいたのだろうか?
女子高生の顔にまで平気で傷をつけるなんて信じれない。
ホテルに連れ込んで何をしようとしたのだろう?
ずっと不愉快だった。
最後、あのコーチは死んでも良かったけど、助かって下半身付随くらいになれば良いのに、と思って観てた。
題の意味が最後までわからなかった。
ジュヨン役のパク・スヨンもイェジ役のイ・ユミも可愛かった。
特にパク・スヨンは30歳過ぎには全然見えなかった。
懐かしき世紀末の空気感、神様が救わなくても、愛はそれを可能にする
2025.3.19 字幕 アップリンク京都
2023年の韓国映画(112分、PG12)
韓国代表を目指すテコンドー選手と訳あり女子の邂逅を描いた恋愛映画
監督はハン・ジェイ
脚本はム・ジョン&ハン・ジェイ
原題は『우리는 천국에 갈 순 없지만 사랑은 할 수 있겠지』、英題は『 No Heaven, But Love.』で、ともに「天国はないけど、愛はある」という意味
物語の舞台は、1999年の韓国・ソウル
韓国の女子テコンドー代表を目指しているキム・ジュヨン(パク・スヨン)は、元代表選手のコーチ(ヤン・ジイル)の厳しい練習に耐えていた
コーチはすぐに手を出す体罰型コーチだが、それを自分では行わない
ジョヨンは執拗にコーチに当たられ、それに部員たちも巻き込まれていた
部員たちはとばっちりを喰らうことに嫌気が差し、ジョヨンに強く当たるようになっていた
ジュヨンには生まれながらに幼馴染のミヌ(キム・ヒョンモク)という男の子がいたが、彼は恋多き男で、先日はチームメイトのソンヒ(シン・ギファン)にあっさりとフラれていた
だが、懲りないミヌは、今度はソンヒに似ているロッテリアの店員とお近づきになりたいと考えている
ミヌは新型ゲームを餌にジョヨンを巻き込み、彼女に連絡先を渡させるように仕向けた
物語は、ある夜にジュヨンが部員たちから暴行を受けているところから動き出す
店のゴミ出しに外に出た店員イェジ(イ・ユミ)は機転を効かせて、おもちゃのパトカーのサイレン音を鳴らした
それによってジュヨンを救うことになるのだが、その後2人は意外な再会を果たすことになった
それは、ジョヨンの母(キム・ヒエ)が関わっている社会復帰プログラムの対象として、イェジが自分の家に住むことになったからだった
さらにミヌも自宅に遊びに来て、奇妙な関係が始まっていく
その頃にはジョヨンも部活を辞めていて、時間ができた彼らは、ソンヒも一緒に、海の街へと遊びに出かけることになったのである
映画は、世紀末の不安定な時期において、自分の中にあった未知なる感情を発見する様子を描いている
ジュヨンはイェジとふれたことでこれまでにない感覚を有していて、これまでに恋というものをしてこなかったことが、その電撃の正体を曇らせている
周囲にいる男はミヌくらいなもので、他の同世代の男性は一切出てこない
ひょっとしたら女子校なのかなと思う感じで、同世代の異性との交流もあまりなかったように思えた
コーチはパワハラセクハラの最低野郎で、これまでにたくさんの被害者を生み出していて、ソンヒや主将(チュ・ソンユ)もそれに晒されていたことがわかる
ソンヒは両親(コ・スヒ&イ・スンヨン)からのプレッシャーも強く、多額の寄付をしていて、コーチを高く評価していた
コーチの所業は個人練習からエスカレートしていて、立場を利用してやりたい放題行ってきた
それを告発してもまともに取り扱わない警察も大概だが、権威的なものに弱い体質があって、それはテコンドー協会全てを巻き込んでいくことで問題化していくのもリアルのように思えた
いずれにせよ、かなり小規模な公開で、珍しくパンフレットのない作品となっていた
時代背景の解説とか、韓国におけるテコンドーの社会的地位などを盛り込んだ解説があっても良かったように思う
また、韓国版Wikiでもほとんど情報がない作品で、主要キャストですら調べるのが難しい作品でもあった
ググるよりはAIに聞いた方が効果的だったので、日本語の質問をハングルに翻訳してから、Chat GPTなどに投げかけてみれば良いのではないだろうか
公開している映画館が少ないのが残念!
若くてピュアな2人が徐々に正直に気持ちをぶつけていくジュヨンとイェジ。2人がお互いを何よりも大切にしているのがとても良くわかりました。ストーリーもとても良い。公開している映画祭が少ないのが残念です。役は少年院帰りのイェジがクールでとにかく可愛らしいです。あんな2人を観ているだけでとにかく幸せな気分になります。
パワハラやセクハラにもがきながらも2人の女性の深い愛情を表現した韓国映画。 本年度ベスト級。
2人の女性の切なくも儚いラブストーリーと思いきや!?
蓋を開けたらジャケットやあらすじから想像したストーリーに反し、かなり重いテーマで色々と考えさせられた感じの作品。
テコンドーで韓国代表を目指すジュヨン。
少年院から仮出所してバーガーショップでバイトをするイェジ。
この可愛い2人の女性を中心に展開するストーリー。
本作のメインはテコンドーのコーチのセクハラやパワハラがメイン。
ポケベル時代の設定でスパルタ的なコーチングや特定の女性に対するセクハラにムカつく。
そんな展開の中、ジュヨンとイェジの間に愛が芽生えて行く感じ。
ジュヨンの母の友達が肝だった。
本作では愛する人を守ろうとした行動がいくつかあるけど、その行動が正解だったのか?
考えさせられる。
ラストでジュヨンとイェジが以前、世紀末の時に再開する場所を決めていた横断歩道のシーン。
あれは現実なのか幻なのか?
どっちなの?(笑)
ハングル文字は読めないけど、スクリーンに映されたタイトルのフォントが何だか可愛いくて印象に残る。
ジュヨンを演じたパク・スヨンさん。
調べたら32才の女優さんだった。
高校生でもまだまだ行けそうな可愛いさでした( ´∀`)
いい話
笑いあり涙あり、手に汗握る展開あり、優れた青春映画
まあまあレベルの70点台の映画だろうと思ってたら、80点のダークホース!面白かった♪
同性愛のラブストーリーかと思ったら、ただのラブストーリーじゃない、笑いあり涙あり、ハラハラと手に汗握る展開あり、脚本が良かった。
終わってから知ったけど、ジャンルはラブストーリーじゃなく青春映画らしい。
舞台が1999年で、終末論の話が出てきて共感したし懐かしかった。
当時は、自分もノストラダムスの予言を信じていて、本当に世界が終わると思ってた。
スタークラブもブランキーもイエモンも、それっぽいことを歌ってたしね。
最後のシーンは、韓国でも人気があるらしい日本の某アニメ映画の影響を感じたんだけど、もし、そうだとしたら、イヤだ(笑)
イェジ役の女の子が可愛いんだけど、なんか観た気がすると思ってて、終わってから調べたら『ニューノーマル』にも出てました。
この映画オススメです、迷ったら是非!
ひとつになる気持ち。
ノストラダムスの大予言の終末論が噂された1999年の年、テコンドー部・女子高生ジュヨンと、ロッテリアでバイトする少年院帰りの同級生女子イェジの話。
イェジのバイト先、イジメ現場で以前出会っていたジュヨンとイェジ、ジュヨン母の職場の体験プロジェクトを機に再会し一緒に生活をすることになる2人だが…。
ジュヨン母から出た提案旅行、…その前からイェジを見つめるジュヨンの視線で察せる同性愛。少し青春な旅行と飲めない酒(蜂蜜酒)飲んではっちゃけたりと雰囲気のいい序盤。
序盤から見せる胸糞悪いテコンドーコーチ絡みでストーリーが一変、胸糞悪いのはコーチだけにしてと思ったけど、…拉致られた後の警察署でのやり取りに胸糞さとやるせなさだったり。
何か途中から観ててモヤモヤしたけど2年後の2人の再会でちょっと良かった。作品の持ってる雰囲気は好き。
八百長が罷り通る国
1999年夏のテコンドー部でコーチに八百長の負け役として扱われるJKと、少年院の家庭体験プロジェクトで自宅に同居することになった同い年の少女に恋する話。
体重を上手く上げられなかったり、試合で相手を倒したりとことあるごとにコーチの命令で部長一派にボコられる主人公が、ファーストフード店の店員に助けられ、たまたま助けてくれた店員が自宅にやって来て、という超狭〜いところでの話しから始まって行く。
代表候補の親友を絡めてのVSコーチの話しがメインで、それ自体は面白かったけれど、この展開なら恋愛要素は不要じゃね?
そしてラスト、その流れでなんで私が…になるのか良くわからないし、私が…が2人いることになると思うのですが。
更にはそれで関係終わり?となんだか上っ面過ぎた。
やりきれない痛みが残る
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