「同じ屋根の下なのに」1980 僕たちの光州事件 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
同じ屋根の下なのに
初めて劇場に韓国映画を観に行ったのは、シュリでもヨン様でもなく、「光州5.18」。
韓国の現代史や政治に関心があった訳でもない、なんでだろう。多分、新聞の紹介記事でも観たんだろう。
それからそう多くはないが韓国映画が公開されると、わざわざ名古屋のシルバー、ゴールド劇場、ミリオン座まで観に行ってた。(「新感染」以降、地方でも結構上映してくれるようになった)
当時の韓国映画は、シリアスな作品でもお笑い担当が必ず入っていて、バタ臭いというか大衆向けというか、それでもなんというか魅せられるものがあった。
今作はその光州事件を、軍人でなく政治家でもなく、外国人記者でもタクシー運転手でもない、中国メシ屋の主人と息子の嫁、その子どものチョルス少年たちの目から描いた、まさに僕たちの光州事件。
韓国映画を見始めた頃の作品のようにバタ臭いし、超エモーショナル。
同じ屋根の下で暮らしていたのに、というのは韓国朝鮮の人たちにとってはきっと切実な思いなんだろうな。
韓国映画は面白い。
面白い韓国映画が日本で公開されているんであって、すべての韓国映画がよくできている訳ではない。
コメントする