岸辺露伴は動かない 懺悔室のレビュー・感想・評価
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一生さんファンには最高な作品☆
舞台ヴェネチアと一生・飯豊夫婦共演が見どころ
原作ファンでも高橋一生ファンでもなく、前作も配信でしか観ていないのだが、旅行の思い出のあるヴェネチアが舞台というところに惹かれて鑑賞。
【物語】
漫画家・岸辺露伴(高橋一生)は取材でヴェネチアを訪れていた。ある教会を見学していたところ、懺悔室で男(大東駿介)が悔いを語り始め、露伴は思わず耳を傾ける。
男は何十年も前、旅行中ヴェネチアで金を盗まれ一文無しとなったため、過酷な肉体労働生活を強いられていた。 そんな追い詰められた状況で、瀕死の浮浪者のソトバ(戸次重幸)に食べ物乞いをされ、苛立ちから卑劣な嫌がらせをしてしまう。その結果、その男は「お前の幸せの絶頂時に絶望を味あわせる」という恨みの言葉を残して命を失うこととなったのだという。その後、男には幸運が次々と訪れるのだが、それを素直に喜べず、幸せになることは絶望へ近づいているという恐怖から逃れられずに生きて来たのだった。
数日後に一人娘(玉城ティナ)が結婚しようとしているのだが、その幸せの絶頂は父娘に最大の不幸が訪れることを意味すると妄信し、男は結婚を阻止しようとしていることが分かる。
【感想】
作品としてはサスペンスのカテゴリー。未だ原作の露伴のキャラが掴み切れていないのだが、なかなか良い演出と高橋一生の演技力で結構楽しめた。前作の撮影の頃から交際が始まったらしい実妻の飯豊まりえとの共演も興味深い。さすがと言うべきか、ふたりの自然なバディー感に好感を持てる。エンドロールまで誰だか全くわからなかった浮浪者役の戸次重幸は、短時間でも印象に残る熱演だった。
期待のヴェネチアの映像については、前半は「ヴェネチアの魅力が十分映されてないな」と思って観ていたが、終盤は存分に出ていた。自分は行かなかった美しい教会も舞台に使われ、「こんな建物も有ったのか」と再訪の欲求を刺激された。エンディングの情景は思い出に強く残っているものだったが、映像として素晴らしいものだった。
岸辺露伴の世界観、満喫しました。そうだ、そうだよ、と嬉しい納得で...
前作より好きなテイスト
ブレない岸辺露伴の世界観と空気感、高橋一生の演技・憑依力が最早流石...
ブレない岸辺露伴の世界観と空気感、高橋一生の演技・憑依力が最早流石の安定力の劇場2作目だった。この方ほんとに岸辺露伴になってくるの凄い通り越して怖い…笑
前回物足りなかった画面の美しさもお腹いっぱいな感じで良かった。ヴェネツィア…
また今回は役者陣も曲者揃いで良かった。前回はここも弱かっただけに今作の気合いのガチ感が凄かった。
今回も嬉々として頭から厄介ごとにダイブしていく露伴先生だったがいつものやられ感よりかは意趣返しというか売られた喧嘩感のクスッと感があった。この人ほんと反省しない…笑
そして最早マスコット的な泉君の可愛さと強さ 笑 ほぼドラマ版のオリジナルキャラともいえる彼女の自然かつ強烈な溶け込み方は靖子にゃんの手腕たるゆえか。
今回は主演2人の衣装も個性の強さが戻っていて良かった。
このシリーズも結構な話数になってきたが作品的にまだストックがあるのかが不安。出来ることならずっと続いてほしいシリーズ…
ベネチアでも違和感なし
練りに練られストーリーを損なわない演出が良かった
ドラマ版から見てるので世界観をを崩さず映画化されています。
練りに練られストーリーですが見てて置いてけぼりにならない綺麗なストーリー展開
この作品特有の最後は考えさせる形で終わりますがストーリーの中でモヤモヤが残る様な変な終わり方ではなく客への問いかけをして終わります。
露伴役の高橋一生さん、飯豊まりえさん以外は今作で初参加の方々でしょうがドラマの世界観を崩さない演技と演出が良かった。
原作とドラマ(原作読んでないのだ除外)、ドラマと映画でどうしても世界観を維持できなくなる部分は出て来ますがいい感じで維持できてて制作陣の意気込みを感じました。
ヴェネツィアの華々しい部分とはかけ離れた現地ならでの空気感も良かった。
日本人が想像するイタリアらしさも出て来つつ闇の部分も出て来てイタリアの見え方も変わる作品でもあるかな。
美しさと業のバランス
原作未読。
ストーリー面白い。
幸運↔不運=人間の業
結局ほんとに当人の主観でしかないので、自分で上手く切り替えられる人はなんでも幸運になるし、そうでない人はなんでも不運にとらえてしまう。後者に陥りがちな自分には考えさせられる。
映像について、演者様のキテレツなお顔や演技は業を表現するにぴったりな技があってカッコ良いてす。が、
ベネチアの風景、街並みが美しすぎて、ドロっとした暗黒面を出してる割には薄まった?景色の爽やかさに持っていかれてた。
路地でガラスで内蔵のシーンは特にもっとグロ表現でも良かったのに。路地すら美しいのでグロさが伝わらず終わってしまったのが残念かな。のでマイナス1にしました。
TVシリーズよりも広大な映像。より広い世界、想像力をかきたてられました。
ちゃんと全編ベネチア!
とにかく、ベネチアの風景がよい。中途半端な現地ロケではなく、全編ベネチア(まぁもしかしたら違うシーンもあるかもだが)で画作りが上手い。映画館で見る価値があるので是非劇場で見てほしい。
シナリオが心配だったが、うまく長編になるよう改編しておりベネ!無理に実写化せずに実写化するために新ためてシナリオを書き直した丁寧な仕事。
演者の怪演も世界観にマッチしており、よくもまぁあんなヘンテコなキャラクターを形にできたと思う。
このシリーズは漫画やアニメとあえて競わないように独自の路線で世界を構築し直しているため、実にバランス良く、違和感が少なく、新規層も取り込みやすくなっており構成のうまさを感じる。実写化の数少ない成功例と言って良い。
ベネチアが似合う男
ベネチアの鳩たち
人気シリーズの映画版第二弾。今回は全編ベネチアロケで、映像作品としてさらにグレードアップしている。
光と陰を併せ持つベネチアという舞台が、「幸福と絶望は表裏一体」というモチーフとダークな世界観に、絶妙にマッチしていて素晴らしい。屋外や路地だけでなく、仮面工房、教会、邸宅、オペラハウスなど、セットでは味わえない重厚感や趣きが存分に楽しめる。
一番の見どころは、ポップコーンのシーン。ポップコーン投げで運命が決まるという馬鹿馬鹿しさと切実さが、しつこいぐらいたっぷりと描かれる。ベネチアの鳩たちが可笑しい。大東駿介のオーバーアクトも良かった。
高橋一生はいつもながらのハマり役。飯豊まりえの出番は後半からだが、画面に出てくるだけでほっこりする。井浦新はやや薄味。何より驚いたのが、戸次重幸。
音楽もこのシリーズの大きな魅力で、今回もすごく良かったが、後から全編生成AIによるものと知って、少し複雑な気持ちになった。
人の業の深さを描いた秀作
景色が素晴らしい
「幸福と不幸は表裏一体だ」けれど、「幸福と不幸」と「幸運と不運」は混同してはいけない
ドラマシリーズあるいは原作漫画の固定ファンをしっかりと持っている作品だけあって、劇場は満席(まぁ、1日で安いということもあったのだろうが)。かく言う私も漫画は読んだことがないのだが、テレビドラマシリーズと劇場版はずっと追いかけているので、今回もその流れ。
まず何より、最初から最後まで全編ヴェネツィア・ロケということもあって、撮影段階からかなり意識的な絵作りをしていることが感じられ、どの場面を切り取っても美しく撮られているのが印象的。
と書いた後で、23年5月28日に鑑賞した前作の「ルーブルに行く」の自分の書いた評を見直したら、「作品全体を通じて場面の絵作りがとても美しい」と書いてた😅 自分の進歩のなさもあるが、制作陣も絶対同じ路線を狙っているはず。
その一方で、あっちも見せたい、こっちも見せたいという気持ちが逸(はや)りすぎて多少場面が散漫になっているきらいも否めない。
ネタバレ警察に捕まりそうなので物語の展開については多くを語るつもりがないが、本作で言わんとしていることは「幸福と不幸は表裏一体だ」ということであり、ついでに、「幸福と不幸」と「幸運と不運」は混同してはいけないということであろう。
ポスターのコピーには「最大の幸せは"最大の絶望"を連れてくる」とある。やなせたかし的には「絶望の隣は希望」だそうだが、それは同時に「希望の隣は絶望」でもある。ただ、グラスに液体が「半分しか入っていない」と考えるのか、「半分も入っている」と捉えるのかも人次第だが、何なら自分で注ぎ足してしまえもう悩まなくてもいいかも知れない。そうやって自分自身で運命を変えて未来を切り拓いていくことこそが人生なのでは?そんなことを子どもたちの世代には伝えていきたい。
で、劇中でも明らかになるのだが、今回の物語のインスピレーションの元はオペラ『リゴレット(Rigoletto)』のようなので、何度か観ようと思っているファンであれば、深掘りしてみたらいい。
ミステリーとして謎解きを構成するのが難しい
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