ズートピア2のレビュー・感想・評価
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脇役勢(特にビーバー)がどいつもこいつもキャラが濃すぎる…
千差万別の動物たちが所狭しと暴れまわる、ハイスピードハイテンションの活劇連続で、一回観ただけではとても咀嚼しきれない情報量。後半で白銀一色の雪原が舞台になったのは物語を締める良い配慮(でも唐突な「シャイニング」パロは笑ってしまう)。基本狂騒的・カーニバル的な映画なだけに、合間に挟まれるニックとジュディのしっとりとしたシーンがとても良い。特に森川智之の名演技は、「トリツカレ男」のタタン先生に続いて、今年のベストアクト。「お前が一番心配だけど素直にそうとは言えない」男の情けなさとカッコよさのない交ぜというか…もはや色気?最後のあのアイテム、実際発売したらめちゃくちゃ売れそう。そりゃジュディもエンドレスで押し続けるよ!
ズートピアにヘビ(爬虫類)が、居ない理由と《秘密‼️》
カラフルでにぎやかで、そりゃあもう楽しい続編でした。
アクション・コメディですし、
可愛い動物の仕草やフォルムに癒されます。
(私は日本語吹き替え版で観ました)
スピード感溢れてて、どんどん進むのでボヤッとしてると
置いてかれそうになりました。
ズートピアのZPD(ズー・ポリス・デパートメント)は、
相も変わらず、大きな動物たちがデカい顔して、
のさばっています。
小さなウサギのジュディ(声=上戸彩)は、そんな差別なんてヘイっちゃら。
ポゴ署長が持ち場を指名する前に、ジュディとキツネのニック(声=森川智之)は、
さっさと捜査に出かけちゃうと言う猪突猛進ぶり‼️
今回の一番大きな事件・・・それはズートピアには絶対に居ないはずの
ヘビ(名前はゲイリー=声は下野紘))が現れたので、
早速、ゲイリーは指名手配犯にされてしまいます。
それと言うのは、ズートピアのお祭りにある歴史書物が
展示されることになったのです。
その本には、なんとズートピアができる前の町には
ヘビなどの爬虫類が住んでいて、
彼らの土地を取り上げて独り占めして
追放された証拠が書かれているのです。
だからゲイリーはその本を手に入れて、自分達の住んでいた町の
おばあちゃんの家を探さなければなりません。
その家には、ヘビのゲイリーの祖先の住んでいた証拠の土地の権利書が
仕舞われているのです。
では、ズートピアの創設者一族を思い出してみましょう。
それは山猫のミルトン一族です。
その一番偉いのはミルトン・リンクスリー(声=梅沢富美男)ですね。
そして今回、悪事を隠して保身に回るのが山猫一族の御曹司の
パウバート(声=山田涼介)。
彼が一番の抵抗勢力です。
彼は山猫一族の中で存在感が薄くて、なんとかして
良いところを見せようとして、
躍起になっているし、もちろん既得権力の維持と保身が目的です。
ゲイリーの目指すのは冬山の頂上にある古い建物。
この山登りをロープを使って登るジュディの軽い身のこなしも
見ものでしたね。
ニックは大苦戦でした。
その場所は高い山の上にある大きな建物→これは「シャイニング」の
【展望ホテル】を直ぐ思い浮かべました。
(あの展望ホテルも先住民族の墓地の上に建てたものでしたね)
そして雪に覆われた寒い土地・・・変温動物のヘビにはとても辛い土地
パウバートが雪の迷路に迷い込むシーンは、
やはり「シャイニング」のオマージュ。
そして、やっとのことでおばあちゃんの家に着きます。
箪笥の中に仕舞われていたのは、土地の権利書。
ヘビを追い出してズートピアは建設されていたのです。
遂にジュディとニックとゲイリーは見つけたのです、証拠を‼️
まぁこんな七面倒な事を考えて見る必要は全くありません。
あらあら、いつの間にか、ジュディとニックはバディを超えた強い絆、
もしかして信頼を超えた《愛?の芽生え❓》
そんなことを思うほど良いムードですよ。
だってニックってなにかとサポートしてくれる優しさが
堪らないですね。
ラストを飾るパーティの踊り狂うズートピアの民たち。
エンディング曲はシャキーラの歌う「ZOO」
素晴らしい歌声。聴き惚れてしまいます。
(乗りの良いこの曲の作曲はエドシーランでしたよ)
映画の中だけでも、「悪」が正されるのは嬉しいですね。
前作よりもパワーアップ!
ズートピア2
前作の良いところはしっかりと引き継ぎ更にニックとジュディの相棒の関係性が強く深みを増し面白さがパワーアップしていた。
ジュディの真っ直ぐで強い正義感と、ニックの身近な相手を思う強い気持ちこのバランスが時に対極的になりぶつかりかけるもしっかりと最後は纏める綺麗さがやはりこの作品の魅力。そして前作に続いて各キャラ(動物)の描き方、ズートピアと現実世界のリンクの仕方、レミーのおいしいレストランをはじめとした小ネタの面白さがやはり良い。一度じゃ見落としたところ二度三度見てもワクワクさせてくれる作りがまた良い。
今作もニックとジュディの関係性だけではなく、真実を突き止め真っ直ぐ向かう冒険感も魅力的に描かれている。
前作が偉大な作品なだけに期待値はかなり高くして鑑賞したが期待値を上回る最高の作品だった。とても楽しかった。
吹替版でアトラクションも楽しめるし、字幕版で原語と翻訳の違いも楽しめますね
2025.12.5 字幕 イオンシネマ京都桂川
2025年のアメリカの3DCGアニメーション映画(108分、G)
前作にて念願の警察官になったジュディとニックのバディを描いたアクション&コメディ映画
監督はジャレッド・ブッシュ&パイロン・ハワード
脚本はジャレッド・ブッシュ
物語は、前作にて事件の黒幕を捕まえたジュディ(ジニファー・グッドウィン)とニック(ジェイソン・ベイトマン)のコンビは、念願の警察官になることができた
二人はズートピア警察(ZPD)の一員として、署長のボゴ(イドリス・エルバ)のもとで働くことになった
彼らが抱えている案件は、港町で行われている密輸の案件で、ジュディとニックはボゴ署長の命令を聞くことなく単独で行動を始めてしまう
だが、あっさりと警察官だと見破られてしまい、容疑者をまんまと逃してしまう
ボゴ署長の怒りを喰らうことになった二人は最前線から外されるものの、ジュディは現場で見た奇妙な密輸について調べなければならないと思っていた
街はリンクスリー一家の尽力によって、ウェザーウォールが建設され、それがズートピアの気候を一定に保っていた
そして、街ではその周期を祝うパーティーが行われていて、そこには「ズートピア創設にまつわる日誌」と言うものが展示されていた
ジュディとニックは来訪者を装ってそこに侵入するものの、あっさりと警備に来ていたボゴ署長たちに見つかってしまう
だが、そこにはズートピアにいないはずの爬虫類のヘビが乱入し、混乱に乗じて日誌を盗んでしまった
ジュディはヘビを追いかけ、ニックもそれに追随する
だが、命と引き換えの捜索はリスクだと感じるニックは、ジュディの行動に疑問を感じ始めるのである
映画は、ジュディとニックが真のバディになる過程を描き、そこにリンクスリー一家とヘビにまつわる過去の諍いというものが描かれていく
現在の当主ミルトン(デヴィッド・ストラザーン)の曾祖父とヘビのゲイリー(キー・ホイ・クアン)の祖母との間にあった確執は、その日誌におけるウェザーウォールの特許によるものだった
ミルトンの曾祖父はヘビたちからそれを奪って我が物にして、それが原因で爬虫類全体がズートピアから追い出されてしまっていた
そして、ミルトンはツンドラワールドをさらに拡張する計画を企てていて、追いやられた爬虫類はさらに氷の世界へと押し込められようとしていた
ゲイリーはズートピアの真実を暴露し、一族の汚名を晴らそうと考えていて、爬虫類の権利を取り戻そうと考えていたのである
物語はこんな感じにざっくりしたものになっていて、子どもでも理解できるほどに噛み砕かれている
そして、大人にとっては「違いにおける分断の罪」というものを突きつけ、それが教訓となっていく
何かしらの犠牲のもとで楽園が維持され、その野望は計り知れず、分断自体を亡き者としようとする様子が描かれていく
紛争とか支配ではなく環境を利用した絶滅を目指すというものになっていて、様々な他国の技術を盗用し、人権を無視して拡大を続けている彼の国を彷彿させるような風刺が施されているように思えた
最終的に、倫理的な感じで幕引きが行われ、きちんとした正義のもとで裁かれていくのだが、実際に同じようなことが起こるとするならば、殲滅の方向に進むのが人類のような気がする
価値観の相違を受け入れる世の中であっても、違った文化圏を侵食して滅亡させようとする価値観は相入れられるものではなく、そこは同質の価値観によってしか解決はしないのかもしれない
映画はそこまで攻め込んだものではないものの、それはビジネス的な歯止めによってブレーキをかけているのかな、と感じた
いずれにせよ、深読みをすることができる作品で、やりすぎると子ども向けの映画ではなくなってしまう恐れもある
違い以前に相手を尊重し合えない根幹にあるのが自己中心的な価値観というところがあって、その行為を正当化するために「汁物を消す」という流れになるのは残酷なように思える
それでも、昨今の世界情勢は「異なる価値観を受け入れるのはファンタジー」という部分が強く出ていると思うので、ある種の文化圏における不可侵的な枠組みを作ることの方が幸福に近づくのかもしれない
ビジネス主導でグローバルを謳うものの、その派生が分断を産んでしまっているので、あまり共生を模索しない方が、世界平和のためには良いのかな、と感じた
とんでもなく練られた脚本。
とんでもなく練られた脚本。
前回もそうでしたが、「大事な伏線は最初のシーンに有り」です。
9年ぶりのズートピア。
観てるこっちは、久々に二人に会えて嬉しい!ドキドキ!あれ?ニックとジュディの夫婦の変装?!かわいいー!カーチェース、楽しいーーー!
…っと興奮と楽しさの中、一瞬の出来事として通りすぎてしまう、このカーチェースのシーンは、この映画のキーになってる「ジュディが死にかけるシーン」の1回目となり、とても重要な意味を持ちます。
車でモニメントにダイブ、モニュメント壊れました。きっとニックは相棒の死を本気で心配したでしょう。
(なんでジュディは無傷でいられるんだw)
観ている方は、主人公が最初のあんな場面で死ぬはずないとわかっているけど、当事者のニックは相棒を失う恐怖を味わいます。←ここ大事!
「事件を追わせると無茶をして、ジュディが最悪死ぬこともある。」
そのニックが味わった恐怖を理解して観るかどうかで、この映画のおもしろさって全然変わると思うんですよね。
皆さんは、ボゴ署長に怒られて以降のニックの非常に冷めた態度に違和感を感じませんでしたか?私は感じてました。
(あれ?ズートピア1のベルウェザーを追い詰めた時は、もっと協力的に仲良く事件に取り組んでたのでは?ディズニーさん、前回のニック忘れてない?ちゃんと丁寧に書いてよ!)と思ったほど。
でもそれは大きな間違いでした。
思い出してください。
夫婦の扮装をしてる冒頭は、ちゃんと前回同様に事件解決しようとジュディに協力しているズートピア1の時と同じニックなんです。
モニュメントにダイブする「ジュディが死にかける事件」でニックの心情が大きく変わったことがわかります。
その後は、「大切な存在だから心配している」という一言が言えず、飄々とした態度でパートナーセラピーに参加するニック。きっとパートナーセラピーに参加しているうちは安心だったでしょうね。仲間からからかわれても、そんなことはどうでもいい。ジュディが無茶せずに済むのなら。バディを解消せずにすむのなら、と。
ちなみに、パンフレットによると、ボゴ署長は引退も近いとのことで、自分が退いてもジュディとニックがバディとしてやっていけるように、二人の評判が落ちないように、最大限の配慮をしています。このボゴ署長の二人への愛が涙でます。
本当によく練られた脚本!
でもスピード感のある楽しい展開のせいか、それぞれの心情に心を寄せる間がないのが少しもったいない。
それで、そんな二人の想いも知らず、ですよ。
ニックとバディになれた嬉しさで舞い上がってますね、ジュディ。
ウマの市長が「ジュディとニック、それぞれ違うけど、その違いを受け入れられた時に真のバディになれる。」と、この映画の最大テーマを、語ってるんですよね。あのインパクト大なビジュアルに目を取られていて聞き逃しがちですが、大事なこと言った!
その演説を聞いて、ジュディは「(私とニック)そんなに違わないけどね!」とつぶやきます。
これ!これが悲劇の始まり。
よく考えられた脚本だなー。初見だと聞き逃しそうになるこのセリフがジュディの立場を表してますね。
これも大事なのですが、前作はジュディ視点、今作ではニック視点での描かれ方をしています。観る方もニック目線になりますので、ジュディの無鉄砲ぶりに、「おいおい!」とイライラした方も少なくないかと思います。
でも、ここで見逃しちゃいけないのが、「ジュディの苦悩」。
ジュディは「世界をより良くしたい」と突っ走っているばかりに見えてしまいますが、実はジュディにも悩みがあるわけで。
実家から電話がかかってきて、田舎で子どもを産むこと願ってるとまで言われる。前回、街を救ったにも関わらず、まだ認められてないことを痛感するシーンです。ニックのことは「キツネさん」呼び。
夜の遠吠え事件を解決したからといって、ずっとヒーローでいられるわけではない。ジュディとニックというバディが認められるわけないと、痛感したことでしょう。
大きな事件をニックと解決し続けないと、自分だけでなく、ニックも認めてもらえないのだと焦り始めます。ニックのために頑張ってるとも言えます。
ジュディは、ニックを自分の半身のように思ってるのか、ニックも同じ気持ちでいると信じて疑ってません。
(ニックは、目を離すと危ないことをするから渋々協力してます。)
そこで赤いチューブ事件。
あれ、ニックが飛び込んでないとジュディ死んでましたよね!そもそもニックは、自分も死ぬかもしれないのに、よく躊躇なく飛び込んだな、と感心します。
2回目の「ジュディが死にかけたシーン」です。
ニックは怒ってたし、気が気でないかったでしょうね。また死にかけるんかい!と。
チューブから出た後のチグハグなやり取りは、こんな二人のすれ違いから起こります。
ニックは早く事件から手を引かせたい一心です。
「大切だから心配」を言えずに、「命をかける必要はない。」って言っちゃうんですね。
それでジュディは、ニックと違う方向を向いてたことに気づく。誤解したまま決裂。切ない。
それで、最後のシーン。
「ジュディは死んだ」って言われちゃうんです。
1番恐れていたことが起こって、ニックはすごく後悔したでしょうね。ちゃんと素直に想いを伝えて止めておけば、と。
再会したときの、堰を切ったようなニックの告白には観ているこっちも驚きましたよね。「ど、どうしたニック??激オモ感情大放出???!!」
でも、丁寧に丁寧にニックの感情を追っていくと、納得の告白です。
最後、ジュディの成長が見られるのは2つ。
「世界をより良くするため」でも「バディが認められる」ためでもなく、「ゲイリーのため」に事件を解決したいと語るところ。
もう一つは車の運転です。
今作において、車の運転はバディの主導権を表していて、最初は「いつもジュディが運転するのか?」と聞いてますよね。
でも最後のシーンではニックに運転任せてます。
お互い「運転が下手」と言い合いながらw
何?この深い脚本!!深すぎる!
バディとしても通じ合って、ニックもジュディも成長して、こんな完璧な二人になってしまってズートピア3はどうなってしまうんでしょう。
でも、完璧な終わり方をしたズートピア1の後に、こんな完璧なズートピア2を作れるチームの皆様方なので、きっとズートピア3も期待できるのかな、と今から楽しみです。
長いのに読んでくださってありがとうございます。
全66件中、61~66件目を表示
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