劇場公開日 2025年11月7日

「本作独自の要素について賛否はあるかもしれないけど、とりあえず劇場で観ておきたい一作」プレデター バッドランド yuiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 本作独自の要素について賛否はあるかもしれないけど、とりあえず劇場で観ておきたい一作

2025年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

既に『プレデター ザ・プレイ』(2022)などプレデター作品を手掛けていて、その評価も高いダン・トラクテンバーグ監督によるプレデター最新作、ということで、プレデターファンならずとも期待値が否が応でも高まる本作。

予告編からしてすでに、その重厚かつ硬質な映像がこれまでのシリーズとは明らかに異なっているという印象を強く印象付けるものでした。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督を彷彿とさせる…、というよりもリスペクトが強すぎてほぼそのまんまじゃん!というところも。映像と音の合わせ方とか。この辺り、影響を受けた作品を引用することに衒いのないトラクテンバーグ監督の特徴がいい方向に発揮された印象です。

一方、孤高のはずのプレデターが同行を得る、しかも半身のアンドロイド(エル・ファニング)、という本作最大の特徴に対しては、特に長年のプレデターファンからすると新たな展開という期待と世界観の破壊じゃないか、という不安の両方があるんじゃないかと。

この点、多少コメディ色が強めでは、と思う場面もないこともなかったけど、若きプレデター、デクの成長物語という本作の軸がしっかりしているため、それほど違和感は感じませんでした。

エル・ファニング演じるアンドロイド・ティアの存在理由が明らかになるにつれて、より一層テーマを掘り下げたのに、そこで観客に考え込ませずあくまでアクション映画としてのスピード感を損ねてない、という緩急の使い分けも見事。

ただもう一方の「同行者」については、うーん、その要素必要かなあ?と思うところがなきにしもあらず、でした。ディズニーじゃないけど、『なんとかとドラゴン』とかで観たやつー、て感じで。ここもトラクテンバーグ監督の引用癖の現れかなぁ、と思ったり。

とはいえ作品全体としては極めて良質で、苛烈な戦闘も荒涼とした惑星の景観も大スクリーンで堪能する価値は十二分にあるので、引っ掛かるところは軽く受け流しつつ楽しむのが吉かと!(年季の入ったファンだとそうもいかないだろうけど)

yui
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