「舞台なら成立したのかも……」アオショー! ももさんの映画レビュー(感想・評価)
舞台なら成立したのかも……
「舞台なら成立したのかも……」
これが全て。
一部、設定と実年齢が大幅にかけ離れた俳優陣、固有名詞が面白くもないダジャレ。
ベタベタなよくある展開も、舞台の内輪ノリなら面白かったのかも⁉︎
主演のRANさんは実年齢が高校生設定と近く、初主演にしては意外と演技も上手い。
初見ですが(歌番組で見たことあるかも⁉︎)出色の存在感。
たぶん彼のファンが動員の8割以上で、だったら男子校設定の方が喜ばれたのでは。
何故ならとヒロイン山川ひろみさんの扱いが謎だったから。
山川さんの責任ではなく、たぶん映画製作のおじさんのせい(決め付けてごめん)。
見るからに30歳半ば超えた彼女が萌え袖ミニスカ制服で量産型女子でしかなく。島の子なのに濃い涙袋メイクで常時上目遣いのアップ多数。
謎のイメージシーンは誰得なんだろう。監督がファンとかなの? こういう気持ち悪い不自然さ、抵抗ある女性多いと思うよ。
舞台ならアリだったのかもしれないけど、顔のアップが連続する映画ではかなり違和感が。
他にも舞台ならアリでも映画だと厳しい点が数多。
ピアノを一度でも習った事がある人なら分かる。萌え袖でピアノは弾けないのよ、とか。
ぼんやりフェードアウトし場面転換の後、足元から上がってくる(もしくは物撮りアップスタートの)いにしえスタイルのカメラワークが連続したり。
コメディなのか感動青春ものなのか、と思っていたら終盤で突然歌いだしたからミュージカルなのか。いきなり過ぎないか?
少なくともメインテーマが合唱ならもっとちゃんと高校合唱の世界を取材して欲しいな。映画だからさ。
せめて主役だけでもバックグラウンド掘り下げてくれたらなあ。あ、そういうシリアスな話じゃない⁉︎ だったらもっとテンポ良く笑わせて欲しい。
うーん。主演のRANさんは演技力はともかく不思議な存在感があって学園ドラマや時代劇でまた観たいかも。例えば裏のある役で。これで終わるのはもったいない。
そして意外とNEWSの小山慶一郎さんの高校生役は違和感なかった。ご本人がコメディ方向に振り切っていて流石でした。客観性って大事。
人気と動員力ある主演を連れてくれば舞台チケットは即完だろうけど、その勢いとノリで、作りが粗いまま、映画製作スキルがないまま映画化してしまったんだろうなあ。
