「Just as you are」ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今 TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
Just as you are
前作『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期(16)』に続き、「まさか」であり、勿論「嬉しい」続編であるシリーズ第4弾は『ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今』。2作目『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(05)』から引き続き、苦心の「邦題独自のサブタイトル」込みでこのシリーズ「らしさ」を表すものになっていると思います。そして、陳腐化しやすいコメディと言うジャンル、中でも恋愛と言う要素が話の軸となる「ロマンティック・コメディ」となれば尚更、倫理観や価値観の変化が元で引っかかりを感じて評価が変わってしまうことすらあります。ですが、今作の鑑賞予定をきっかけに改めて一作目(01)から観直せば、今も笑えてやっぱり大好きなことが変わらないブリジット・ジョーンズ。このシリーズを言い表す名言、マークがブリジットに言う「I like you very much, just as you are.(ありのままの君が大好きさ)」を表現し続ける制作陣、そしてレネー・ゼルウィガーを中心とした俳優陣の想いが強く伝わるからこそ、ずっとファンで居続けられて幸せを感じられるシリーズだと思います。
今作も1作目から引き続きの主力メンバーに加え、3作目からの個性強めなメンバーを次々と出して見せる「らしさ」溢れるアクションやエピソードが散りばめられた「ファン接待」演出は勿論のこと、ブリジットとマークの子供たち「ビリー&メイベル」に見る面影と新しい可能性に感動し、癒され、終盤は涙腺崩壊しかねない展開で満足この上ない作品に仕上がっています。
そして当然ブリジット・ジョーンズ、今作もちょっぴり品がないのもご愛敬な熱い恋愛で平常心を失うブリジットは裏切りません。前作はまだ独身だったブリジットが「グランピング×音楽フェス」というシチュエーションをきっかけにドラマが始まりましたが、今作はママになり仕事も辞めてすっかり内向きなブリジット。子供たちを学校に送る姿も家着のままの彼女を、無理やりに恋愛へ向けるツールはマッチングアプリ「Tinder」。散々にこすられ続けているこの恋愛ツールも、ブリジットらしいネタ化はそれ自体にいやらしさがなくて受け入れやすく、ちゃんと笑えるブリジット力は相変わらず愛嬌抜群で無理なく機能しています。そして、ママになってもついつい口をついて出てしまう「悪い言葉遣い」も、イギリスアクセントでおっとりと喋るブリジットならではの可愛らしさがなお健在で、その一言一言についついニヤニヤが止まりません。
過去作ファンは勿論のこと、まだ観たことのない方にもお薦めできる「鉄板のロマコメ」。過去作も各配信サービスで観やすいため、興味があれば是非ご覧になってみては?特にブリジット/レネーと同世代の50代中盤にとってはわかりみが深く、笑って泣いて幸せな一本です。
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