「パディントン エルドラドへのアドベンチャー❣」パディントン 消えた黄金郷の秘密 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
パディントン エルドラドへのアドベンチャー❣
イギリスの作家・マイケル・ボンドの児童小説の『パディントン』を実写映画化した、シリーズ第3弾。本作は、これまでの舞台となっていたロンドンを遠く離れ、パディントンの生まれ故郷の南米ペルーの山奥が舞台。行方不明になったパディントンの育ての親・ルーシー叔母さん探しを繰り広げる中、エルドラドの黄金伝説に纏わるアドベンチャーに巻き込まれていく。
日本ではこの夏、熊と言えば、人を襲い、作物を食い荒らす、恐ろしい害獣としてのイメージが定着してしまった。しかし、『くまのプーさん』もそうだが、本シリーズでは、物語の根底には、『家族愛』や『友情』というホットなテーマが流れている。パディントンの誰も疑うことのない、清らかな心、優しい言動は、それだけで心が癒され、人間との強い絆で結ばれた同じ仲間として描かれているのは、少し皮肉な感じもする。
本作は、『老ぐまホーム』で余生を送っていたルーシー叔母さんを訪ねて、ブラウン家の家族と共にパディントンが、ペルーを訪れる所から始まる、ところが、着いた先でルーシー叔母さんが、メガネと腕輪を残して行方不明になっていた。そこで、パディントン達はルーシー叔母さんを探しの為に、ペール―の山奥へと足を踏み入れる。そこで、様々な危険や苦難に遭いながら、ルーシー叔母さんが、黄金郷伝説のエルドラドに向かったことが明らかになるが、黄金を狙う悪党の罠が、パディントン一行を待ち受けていた…。
エルドラドの黄金郷の舞台となったのが、何となく観たことある風景だと思ったら、あの世界遺産となった天空の遺跡の『マチュピチュ』だったのは、面白いシチュエーション。また、エルドラドの黄金郷で目にしたものも、黄金なんかよりも、もっと大切な宝物であり、ラストシーンでパディントンが選択した人生の道もまた、児童小説としての夢を裏切らない内容となっていた。
出演者として、ブラウン家の家族は、ヒュー・ボネビルが父を演じ、ジョディー役のマデリーン・ハリスとジョナサン役のサミュエル・ジョスリンは、2作目と同じだったが、母役はエミリー・モーティマーに変わっていた。今回の適役にはアントニオ・バンデラスが登場し、ラストのラストにちょこっと前回の敵役・ヒュー・グラントも顔を見せていた。