果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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奥寺佐渡子じゃないとダメなのか…?
うーん、ちょっとコレはないですね…。
日本中みんなに怒られたらごめんなさいですが、率直に言います。
芦田愛菜と岡田将生は、声優に抜擢すべきではなかったと思います。
歌はともかく、演技はプロ声優の深みや感情表現には遠く及ばず、所々拍子抜けしてしまいました。やはり俳優と声優は違うと思い知らされました。
この2人のキャラが主軸な時点で、演技に難を感じ、たまに現実に引き戻されます。
墓掘り人が最も演技上手いって、なんかのバグだろ。
ストーリーも、どうにも語りがくどいというか。
くどいくらいに延々とセリフで心情説明をする割には、だからなんだ?というレベル。
細田作品、どうも奥寺脚本じゃなくなってから、画で期待して蓋開けたらアレ?ってことが多い気がします…。
映像と音響は最強 ストーリーは王道
王女の復讐劇 in 死後の世界
聖の行動に正直、虫唾が走った。
16世紀のデンマーク(でしたっけ?)のとある王国にて。隣国との争いを好まず善政を敷くことで領民から支持されてきた賢王がその弟の策略により王女スカーレットの目の前で殺され、王位を奪われてしまう。復讐に燃えるスカーレットは敵討ちの為の鍛錬を日々繰り返し、新王暗殺を果たそうとするも失敗・・・まるで死後の地獄の様な世界に迷い込んでしまう。そこで現代日本から飛んできた?聖という看護師に出会い、道中苦難に遭いながら彼女は復讐の旅を続ける・・・たふん、そんな感じのストーリーです。
まず描かれるのは属性的に全く正反対な信念をもつ主人公らの二人の敵に相対した時の行動です。
復讐心に支配されて我を忘れ、まるで猛獣の様に剣を振るう王女スカーレットと、博愛心に溢れ敵に対してもすべて話し合いで解決しようとし、傷ついた者であれば敵さえも等しく助けようとする聖・・・はなから両極端すぎますね(笑)。
もしかしたら・・・なんですけど、物語序盤のスカーレットの行動が復讐に狂った挙句、いかに人として常軌を逸しつつあるかを明示するために、聖には極端に現代日本的、つまり理性的で博愛精神に乗っ取った行動をするキャラにしたのかもなあ、と思いました。
しかし、スカーレットは確かに復讐の鬼と化してはいるけど、やたらめったら?出会う敵をすべて殲滅させようとしてるわけじゃないのです。基本、間違いなく悪意ある相手から先制攻撃を受け自己防衛の為に戦ってるだけですよね?
スカーレットが敵意剥き出しの相手に応戦する際、聖は基本傍観者を決め込み、時に客観的に彼女の行動を諌めさえする彼のその行動や態度は、スカーレットの悲惨な生い立ちや彼女が受けた耐え難い苦難を知る者(=私ら観客)からしたら大変奇異に思え、怒りが腹の底から湧き上がる様でした。
お前は彼女の受けた屈辱、苦しみをどれだけ知ってんだ!・・・と。そしてなぜ、身を挺して彼女を守ろうとしないんだと。敵を痛めつけないまでも彼女に加勢し、相手の攻撃の邪魔くらいは出来るだろうと思いました。見るになぜか弓やら馬やら武術の嗜みはあるっぽいのにさ。
上記の通り、彼の特に最序盤の一連の行動は私にとって鬼門でした。スカーレットが劇中口にした言葉であらわせば「虫唾が走った」ともいえます。
こんな感じで物語の序盤から彼の煮え切らない甘ちゃんな行動が常に鼻についちゃって、正直、作品世界に没入できなかったのが個人的に敗因でした。
それでなくても支離滅裂で他力本願なストー・・・もうディスるのはお腹いっぱいなのでこれくらいにしておきます。
なお、映像表現だけはとても頑張っていて素晴らしいので興味があれば、ご鑑賞ください。
では。
ストーリーがダメ。演出や効果、音(歌ではない)や声優の演技は割と良かった。
カメラワークや演出効果は良かった。
場面場面で何が起きているか分かりやすく、迫力もあった。
美しさや恐ろしさ、汚さといった表現が伝わったし、効果音も臨場感があって良かった。
全体を通して挑戦的な表現が多く、アニメ3Dの洗練を感じた。(多少雑さを感じる部分はあったが)
芦田愛菜の演技も良かった。クレジットで名前を見たとき素直に驚いた。
ストーリーや込められた思想が幼稚でも観れてしまうのは、上記の理由からだった。
誰かの言葉を上っ面だけ掬ったような中身の無い言葉が鼻についた。
脈絡の無い場面転換は、意図的ではあるが効果的だったと思えない。
正直、この映画は当初の予定から、何もかもグニャグニャに曲げられたんだろうなと感じた。
そうでなければ説明できないような場面が幾つも有ったし、その不自然さが非常に不快だった。
この違和感の正体について、いつか説明される日を期待する。
細田監督はアイデアだけにして脚本はプロを雇ったほうがいい
細田作品は初期は良かったが脚本を単独でやりだしてから一ミリも面白くなくなった。
正直な話、細田監督は脚本の能力が致命的に欠けている。周囲が指摘しないのかもう誰も指摘できないのか、とにかく不思議なほど改めない。
恐らく、細田監督には右腕がいないのだろう。宮崎駿で言えば鈴木Pのような人だ。宮崎駿のようなクセ者監督と殴り合いをして軌道修正したり、駄目な部分をハッキリと駄目と言ってくれる人がいない。
駄作が生まれた際に反省して次の作品で改善されていれば何も言うことはない。が、細田作品は駄目なところが駄目なまま次の作品が出てくる。
誰も指摘してくれないと改善もない。何が悪いのか理解しないままなのでまた繰り返す。
まるで小学生の宿題のようだ。
誰かハッキリ言ったほうがいい。君は宮崎駿にはなれないし、一時代の寵児でもない。変な勘違いせず、脚本をプロに見てもらって手直しを受けなさい。それだけでも絶対に良くなる。映像表現に関しては光るものがあるんだから、そっちを伸ばせばいいじゃない。
周囲をイエスマンで固めるとクリエイターは駄目になる。殴り合いでしか生まれてこない名作もあるだから、そろそろボロカスに言ってくれる右腕を作ったほうがいい。
日テレとプロデューサーは猛省すべき
まるで校長先生の長話
これは映画ではありません。
声優以外の誰も本気でこの映像作品に取り組んでいません。何百人もの大人がこれだけ揃って。
設定、脚本、映像表現……。全てにおいて稚拙と言わざるをえない出来でした。
史上最低の映画と聞いて、それでもどこか褒めるところはあるだろう、自分の目で確かめなければと思い観に行きましたがその評判通りでした。
私に言わせてもらうと史上最低のみにあらず、過去と未来全ての映画作品に劣るの映像作品でした。
謎のネガキャン=傑作の法則発動
めちゃくちゃ低評価なの何?
普通に面白かったよ?
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あと結果的にですが、デカいスクリーンと良い音響の劇場で観て正解でした。
追記
ハムレットや神曲が下敷きになっているとのことですが、そんなの知らなくても自分は楽しめました。
そのためか物語や演出が舞台演劇的なものとなっており、その辺で好き嫌いが分かれるのかなと思いました。
また同じ理由から余白が大きい点も好き嫌いが分かれる点かなと思います。
劇中の出来事についてあれこれ自分で解釈してみたり、違和感を感じた部分を想像を膨らませて考えるといった作業が苦手な人は評価が低くなるかもしれませんし、逆にそういうのが好きな人は評価が高くなると思います。
(ここはどういうこと?みたいなものは鑑賞後に考えようみたいな保留ができないとわけわからんとなるのかなと)
あとは、映像表現やキャラクター作りなどで挑戦的な試みをしているようですので、その辺を受け入れられるかどうかというのも評価が分かれるポイントかなと思います。
挑戦の内容については(説明できるほど分かっていないので)詳しく書きませんが、その辺を掘り下げてみるのも鑑賞後の楽しみかなと思います。
現実と死後が入り混じる
清々しさの残る“赦しの物語”
細田守監督が『ハムレット』を大胆に換骨奪胎し、復讐と赦しをめぐる物語として再構築した本作は、非常にストレートで誠実なメッセージ性が特徴だ。
死者の国で出会うスカーレットと現代日本の看護師・聖の対比は明確で、価値観がぶつかり合いながら互いを変えていく流れは素直に胸に響く。
特にクライマックスで復讐ではなく生を選ぶスカーレットの姿は、王女としてではなく“ひとりの人間”としての成長を印象づける。
細田作品としては複雑な仕掛けや意外性は控えめだが、そのぶんテーマがまっすぐ伝わる。
ビジュアルの迫力や、旅の中で育まれる2人の関係性の温かさもあって、寓話としての完成度は高い。
大人目線では物語の深掘りがやや浅い印象も残るが、若い世代には強いメッセージとして届くだろう。
総じて、清々しさの残る“赦しの物語”として好感が持てる一本。
評価は☆3だが、誠実にテーマを描き切った良作だと感じた。
感動とは…いかないものの
果てしなきスカーレット
復讐の連鎖と許し
本アニメと同日公開の『TOKYOタクシー』が、キムタク×倍賞千恵子コンビのジブリアニメ『ハウルの動く城』を彷彿とさせるという。その『ハウル』に監督途中降板という大変苦い思い出がある細田守監督は、芦田愛菜と岡田将生を声優として迎えて一体何をやろうとしたのだろう。血まみれのスカーレットを介助する看護師聖が、なぜか鏑矢を途中から装備しスカーレットの復讐を手助けするシーンを観て、あるレジェンドアニメを思い出したのである。『もののけ姫』だ。
じゃあ、このアニメは“ジブリ”オマージュなのかというと、そうとも言い切れない。主要登場人物の名前は、スカーレットと聖を除いてすべて『ハムレット』と同一で、おおまかなストーリーもそのシェイクスピア悲劇を踏襲している。細田監督お得意のデジタル仮想現実世界の代わりに舞台として用意されたのが、ダンテの『神曲』から引用されたと思われる“煉獄”である。
生も死も時間も超越したその世界では、様々な時代からやって来た多種多様な人間たちが、『ドラクエ』よろしく“見果てぬ場所”を目指している。『マッドマックス』のごとき盗賊が跋扈し、暴力が蔓延した世界で、スカーレットの父親を殺した張本人叔父クローディウス(役所広司)が暴君として君臨している。スカーレットにしてみればそんな現実となんら変わらない世界なんてとても“許せない”のである。
深紅のロングヘアーをバッサリカットし、甲冑を身につけたスカーレットの勇ましい姿はまさに『ジャンヌ・ダルク』で、傷ついたスカーレットが見る夢は、エマ・ストーンと同じコバルト・ブルーのワンピで聖と踊る『ラ・ラ・ランド』だ。左脇腹の“聖痕”と引き換えにスカーレットの生命を救った聖は、間違いなく(コード・ブルーの山Pというよりは)救世主イエス・キリストがモチーフだろう。
まさにこのアニメ、シェイクスピアにダンテ、ジブリに限らず、古今東西の実写映画や歴史上の実在人物に捧げられた(復讐ではない)リスペクトに溢れているのである。そこで語られる本アニメのテーマは(ご覧いただけば一目瞭然なのだが)“復讐の連鎖”と“許し”。“果てしなき”ウクライナやガザにおける紛争、アメリカやヨーロッパなど先進国で勃発しているリベラルvs保守の内紛、そして、世界各国で同時多発している反中デモや暴動…
本アニメは見かけそんな世界の動きに言及しているのかもしれない。わが日本でも若き女性天皇誕生を期待するような動きがあるだけに、ラストシーンを観てそう感じられた方もきっと多かったことだろう。が、私にはこう思えるのだ。細田守自身の心の中でずっとくすぶり続けていた“(宮崎駿に対する)わだかまり”が吹っ切れて、ここにきてようやっと“許す”ことができたのではないか、と。如何なる復讐も(龍)神に任せるべきなのだ、と。
風評被害か?
あまりにもネット民が叩いていたので全然期待しませんでした。作画についてはかなりクォリティが高い、というのは前々から言われている通りでした。テーマは生命の尊厳、憎しみの連鎖、存在意義など、とても重いので脚本は難しかった事が偲ばれます。しかしネットで酷評されるほど悪く有りませんでした。個人的には評価は低過ぎると思いました。確かに呪術廻戦やチェンソーマンのような原作のあるアニメは思い入れが深く、能動的に観たくなる必然性があり、みんなが共有しやすく、大ヒットする事が多いでしょう。昨今のオリジナルアニメに対する逆風は興行収入にも如実に反映されており、本当に駄目なのか否かを確かめるには自分で確かめてみたかったので、ネットの酷評が当たっているのか確認しました。令和のゲド戦記などと揶揄する心ない評価もあるようですが、全く違います。これは断言します。自分で観て確かめて下さい。本当に駄作かどうかをあまりネットの評判は鵜呑みにしない方がいい作品だと思いました。まぁ観てもやっぱり駄作だと思う人は私とは価値基準が違うんだと諦めます。
まっすぐなメッセージをそのまままっすぐに伝える形で本当にひとは動くのだろうか?世界は変わるのだろうか?
脚本は別の方にお願いしたほうがよいのでは…
■ 作品情報
監督は細田守。脚本も細田守が担当。主要キャストは、スカーレット役に芦田愛菜、聖役に岡田将生、クローディアス役に役所広司。その他、市村正親、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊、山路和弘らが出演。企画・制作はスタジオ地図。
■ ストーリー
国王である父を叔父クローディアスに殺され、自身も毒を盛られた王女スカーレットが、「死者の国」で目を覚ますところから物語は始まる。そこは、力のない者や傷ついた者が「虚無」となり、存在が消え去ってしまう狂気の世界であった。スカーレットは、父の仇であるクローディアスもこの「死者の国」にいることを知り、改めて復讐を強く胸に誓う。そんな中、彼女は現代の日本からやってきた心優しい看護師の聖と出会う。戦うことでしか生きられないスカーレットと、戦うことを望まない聖は、最初は衝突しながらも共に「死者の国」を旅することになる。父の復讐に囚われていたスカーレットは、聖との出会いを通じて、凍り付いていた心が徐々に溶かされていく。一方、クローディアスは「死者の国」で人々を扇動し、「見果てぬ場所」を我が物にしようと企んでおり、スカーレットの命を狙う刺客を差し向ける。スカーレットは復讐心と聖との出会いによる内面の変化という葛藤を抱えながら、クローディアスを追う旅を続ける。
■ 感想
ここ数年の細田守監督作品に対しては、予告の絵はおもしろそうなのに内容がダメという印象です。本作も期待と不安が入り混じる複雑な気持ちで鑑賞しましたが、率直に言って、これまでの悪いイメージを払拭するには至りませんでした。
今回も映像には期待してIMAXで鑑賞したのですが、映像美はまさに圧巻の一言です。滑らかな人物の動き、疾走する馬の躍動感、大空を舞う龍の荘厳さ、そして広大な空間にひしめく夥しい数の群衆の描写には、大スクリーンでこそ味わえる高揚感があります。これほどの映像が、もし感動的なストーリーと融合していたならば、どれほどすばらしい作品になっていたことかと惜しまれてなりません。
本作のテーマは「生きるということ」なのでしょう。終盤に連呼されていることからも、それはわかります。復讐に囚われず、自分の人生を生き抜くこと、それは憎しみの連鎖を断ち切り、平和な世界を築くことにつながると言いたいのでしょう。それもわかります。でも、それをスカーレットの生き様で実感させてほしかったです。
彼女の対照的な存在として、叔父クローディアスや現代日本からきた聖を置き、それぞれに欲望にまみれた自己中心的な人物、自己犠牲の博愛的な人物として描いています。叔父によって憎悪の感情を生じさせたスカーレットが、聖によって全く別の感情に触れ、変容する姿を描こうとする意図はわかります。しかし、残念ながら、そのメッセージが説明的なセリフで押し切られているように感じられ、キャラクターたちの感情や選択に心が共感的に寄り添えなかったです。脚本がもっと練られていれば、観客の心に深く響く感動を生み出せたかもしれないと、非常に残念に思います。
キャスティングについては、芦田愛菜さんの熱演は伝わりますが、声の表現において、感情の機微や言葉の裏にある真意を伝えるには、まだ少し荷が重かったように感じます。熱が入りすぎて空回りしているような印象を受ける場面もあり、劇場アニメによく見られるタレント起用については、やはり疑問符が残ります。
『未来のミライ』、『竜とそばかすの姫』に続く、いわば「細田守監督ガッカリ三部作」となってしまったことは、本当に残念でなりません。次作では、ぜひ脚本を別の方に依頼し、そのすばらしい映像表現が最大限に活かされることを心から願っています。
何なのこのオチは?
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