「リチャード・ドナー版に並ぶ傑作!」スーパーマン いっしょうさんの映画レビュー(感想・評価)
リチャード・ドナー版に並ぶ傑作!
スーパーマンといえば、リチャード・ドナー版が真っ先に思い浮かぶ。しかし、今回のジェームス・ガン版はそれと並ぶ傑作だと心から思うのである。
まずは、スーパーマンを等身大にしたのがよい。感情的にもなるし、痴話げんかもする、しかも、負ける。しかし、それが最終決戦でのレックスの前での演説に繋がる。私はこの演説を『セント・オブ・ウーマン』のスレーダー中佐のスピーチに匹敵する良さだと思うのだ。
達観したクリストファー・リーブのスーパーマンもよい。だが、これは新しいスーパーマンなのだ。絶対的な存在ではなく、いい湯加減の存在でよいではないか。ジョン・ウィリアムズの壮大なテーマじゃなくてよいのだ。
涙が出る場面もたくさんあった。YouTubeの予告で何度もみた孤独の要塞の登場シーン、市井の人々を助けるシーン、子供がスーパーマンを呼ぶシーン、ポケット・ユニヴァースからの脱出シーン、先述のスーパーマンの演説、レックスの悔し涙、その全てに心が動いた。
脚本も無駄がなく、さすがジェームス・ガンである。
役者の演技もよい。レックス・コーポレーションの社員たちがイマドキの嫌なヤツ感が出ていてよかったなぁ。ジミーが『ふぞろいの林檎たち』の実に思えた。お幸せに。
生みの親より育ての親というのも、よかった。これが一番よかった。
難を言うと、クラーク・ケントがもっとドジな人間であってほしかった。この映画だと、クラークよりもスーパーマンの方が人間っぽくて、そこが唯一残念なところであった。
ただ、私の生涯の傑作の1つに数えてたくなる一作であった。誰が何と言おうと大好きなのである。
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