「ユーモア、アクション、メッセージのどれもが高いレベルにある良作」スーパーマン フラレオンさんの映画レビュー(感想・評価)
ユーモア、アクション、メッセージのどれもが高いレベルにある良作
超有名な、というか使い尽くされた題材を映画にするとき、メリット、デメリットの両者があると思うが、監督はメリットを十分に活かす。
最近のスパイダーマン、バットマンのようにヒーロー誕生のくだりをカットするのは正解。「3」という数字で語るオープニングも個人的には好きなポイント。
スーパーマンって誰?とかその故郷は?とか、弱点がピンとこないとか、最後に出てきた同じ服装の女の子は誰?とか、テレビに出てきたマスク男(ピースメーカー)は誰?とかハードルがいくつかあるのでそこで脱落する人もいると思うが、そこはやむ無しでしょう。
というか近年のヒーロー映画に求められる「知識の前提条件」「予習」に比べると圧倒的に優しいわけで。
説明的な時間をなくしているところは上映時間の短縮にもつながって好感度UP。
映画の中に常にぶっこまれるユーモアも素晴らしい。
クリプトとか微妙にディスられるグリーンランタンとか、スーパーマンの正体という個人情報がダダ洩れとか、ロイスとの関係も周知事項とか、思ったよりは上品な形で笑いがあって、安心して見ていられる。
ルーサーを最後、ぶちのめしたいけど、それをスーパーマンがやっちゃうと角が立つところを、クリプトが代わりにやってくれたのも落としどころとして絶妙だなと感心。
アクションはとてつもなく目新しいものがあったわけではないが、飛行シーンは観ていて気持ちいい。
そして、この映画で一番好きだったのは、生みの親によるスーパーマンの真の「役目」がフェイクではなかったこと。そして育ての親によって、「役目」が否定されたこと。最後に流れる映像が生みの親ではなく、育ての親とのシーンに変わったこと。
ただのユーモア&アクションではない、この映画の素晴らしさが伝わりました。
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