「映画フリークならもっと」サスカッチ・サンセット バウンスさんの映画レビュー(感想・評価)
映画フリークならもっと
正直最初見始めは全個体が毛むくじゃらなので誰が誰だか判別が付かなかったですが見ていると段々と違いが分かってきて物語に入り込めます。なので2回見るとさらに物語の意味合いが分かってくるのかなと。これはあくまで想像ですが子供のサスカッチが手で作った口の話を聞いて行動する特殊能力は「シャイニング」のパロディ、ラストシーンは人類が自由の女神を発見した「猿の惑星」のパロディというふうにセリフはありませんが映画フリークならもっと何かの映画の引用をそこに見ることが出来るのかもと思いました(とりあえず他の方のレビューや評論家の方の解説を待ちます)あと途中気になったのはこの4匹の関係性です。たまたま血縁関係のない4頭だけが生き残って集団(家族?)を形成して仲間を探しながら行動してるのかはたまた血縁関係なのか?今後どうやって子孫を残していくのかが、気になって「ああ、それが気になるから自分は人間なんだなと再確認しましたwあともう一つ思ったのはダウンタウンの松本人志さんが初映画監督をした時に期待してたのって多分これなのかもなと。
同じくモキュメンタリーの体裁という所が「大日本人」と共通していますが松本さんほどの発想力と知名度のある人ならば「サスカッチサンセット」以前に
これくらい観客に迎合しないでいてそれでいて使う言葉が違う世界中の誰が見ても理解出来る作品が作れた気がします。他の方も書いてますが最初前半「これは人類の創世記くらいの話かな?」と思って見ていると切り倒す印(❌印)【恐らくこの木で大きなビックフット像や土産物のサスカッチ(ビックフット)の人形(ビックフット伝説のある町で売られているやつ)を作るのかと最後のシーンで分かるのですがその木が原因でオスのサスカッチ亡くなるシーンは皮肉が効いています】を付けた木や舗装された道、チェンソーで切った綺麗な切り口で人の存在が示されて「え?現代の話?」となって驚きます。たぶんサスカッチ達がおしっことうんこを漏らすのがその驚きを表しているのだと思いますw(もしくはマーキング行為?)あとボスサスカッチ(最初交尾してて1番初めに亡くなる)はスカンクの屁など臭いものが好きでオスサスカッチ(二番目に死ぬ)は花など良い匂いが好きとかいう差が面白かったですね。多分ですがメスサスカッチが妊娠した時にアソコを擦った臭いをそれぞれに嗅がせるシーンで臭いものが好きなボスは無反応ですが良い匂いが好きなオスサスカッチがうっとりした顔をするシーンは笑えました。あと印象に残るのシーンはボスサスカッチが毒味役をかってでてからの展開は昔見てた志村けんさんのコントを連想させて多分志村さんがご存命ならばこの作品を見て「俺がやりたかった!」と悔しがったんでは?と思います。総合的に笑えて泣けました!