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DMAT版の踊る大捜査線?
面白かった
ドキュメンタリーじゃないので、あれが違うとかこれはそうじゃないと言っても筋違いかなとは思うし、それなりのリアリティがあって、その塩梅に個人的には納得
結城先生と立松さんのあるシーンなんかは、踊る大捜査線の青島刑事と室井管理官に見えたり。
あと船内で陣頭指揮をしている仙道先生がラクな口調で「結城ちゃんさぁ〜」と言ってると池袋ウェストゲートパーク(I.W.G.P.)のキング(タカシ)かと思って、そういう見方もしつつ楽しみました。
実際の話。
実話を元にした作品はあまり感想はしませんが、作品としては良かった。
……当時のマスコミや政府の行動は覚えています。TVではなぜ感染拡大が起こるのにキチンと隔離されていないのか、薬などの物資が不足しているのになぜすぐ届かない、管理が最悪、オマケに政府は正論は言うが行動は遅く責任逃れもありの文句だらけの結局現場任せ、客船の持ち主の国は丸投げだった事を覚えています。政府は兎も角、現場の方々の行動と対処はこの作品を観なければずっと悪い方としか思わなかったでしょう。
風評被害や抗議を受けながらの命がけの行動はつらかったと思います。
確かに国民や家族を守るのは大事だが静観するなら兎も角、それを言い訳として非難やハバをするのはお過度違いだし卑怯、又、話題性を作る為に情報を操作するのも良くない。
他の国でも一緒かそれ以上の事をするところもあるけど、村八分、島国根性の悪いところです。
逆に非常時臨機応変に心情と理性をシステムとして動ける集団である国民性は凄いと思った。
自分事として振り返り
影の支え手
もう過去のものになった感もある新型コロナの
パンデミック。思い起こすと、未知のものへの
恐怖感が国内全体、いや世界全体を覆っていました。
日本ではやはりプリンセス号が着岸した際に、
乗客が陸に上がれずその異常さが国民の関心を煽り、
より一層「怖いもの」と言う見方が始まったと
思います。しかし、その後あれだけ日本中を
コロナ禍に引きずりこむ事になるとは、まだ想像できなかった。
本作は、そんな未知の恐怖感に逃げる事なく戦い
続けたDMATを中心に、官僚、メディア、家族、
国民(マス)の関わり方が丁寧に描かれています。
映画である以上脚色はあると思いますが、でもあの時、
我々が知らない戦いが大きな船内、そして船外で
繰り広げられていたことを知ることができます。
人道的に正しいことをする、と言う一貫した信念も、
私の人生に大きな学びを与えてくれました。
メディアの放送に踊らされる事なく、冷静な判断が
できる物事の見方も、改めて大切だなぁと感じました。
良作です。
すっかり忘れていた…
2020年2月。
なんだかクルーズ船について報道されているなぁ…と思った。
感染症という言葉すら語彙の片隅でぼんやりとした認識しかなかったあの頃。
映画の終盤で医師の一人がつぶやきます。「これから日本はもっと大変なことになるよ」
そう、ダイアモンドプリンセス号の10日間には地元横浜市民ですらほとんど危機感を感じていなかったのです。続く2年間の出来事など思いもせず。
そのような状況下で未知のウィルスに対する十分な知識もないままクルーズ船内で患者の対応を努めた医師や看護師、帰宅すると一般社会からバイキン扱いされはじめた派遣医師団たちをバックアップする医師団のリーダ、寄港中のクルーズ船という特殊な状況下で医療措置の法的規制にあの手この手の対応を繰り出した厚生労働省のキャリア官僚、更には検疫官、陽性患者を受け入れた医療機関、クルーズ船のスタッフたち、マスコミ…様々な関係者たちのそれぞれの立場と利害関係を丁寧に描き出しています。
ダイアモンドプリンセス号事件を受けて、感染症に対する法整備とリスク管理対策は格段に進んだと思います。
けれど、自分を始めとした一般市民の感覚は…そしてマスコミの捉え方は…
また、新たな未知のウィルスが発生したときに
自分は「人道的に」振る舞えるか。
自信がなく、俯いて映画館を後にしたことを告白します。
マスクを外した生活が当たり前になり冷静に当時を振り返ることができる...
火傷するほど熱かった
日本で初めて新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤ...
日本で初めて新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」での実話を基に、未知のウイルスに最前線で立ち向かった医師や看護師たちの闘いと、日本の偏向報道の醜さをオリジナル脚本で描いたドラマ。
流れてくる情報と真実は=ではないことを常に頭に入れておく必要がある...
⭐︎4.5 / 5.0
どこまでが本当でどこからがフィクションなのか分からないけど、あの頃...
誰かのために戦ってくれる人たち
知りたかったことの一部
映画にするだろ〜と思ってた。
報道を見た時から、客船内で何が起きているのか知りたかった。脚色入りとはいえ、命のために使命を果たせる人と、煽られるがまま批判だけする人の闘い(?)があったんだよな…。
感染源扱いされたくない、ここから死者が出たらこちらの人生も終わる、という悪く言えば責任逃れ。充分気持ちが分かるし、簡単に言えること。感染したくないし、いわれなき差別に遭うのが怖いし。
楽しい旅行が一変隔離生活になると、我先に救えという気持ち+ストレスで怒るだろうけど、苦しいのは自分だけではないのよ、と客観視が必要だ。感情があるからややこしいなぁと思いながら見ました。
医師看護師の奮闘や、それぞれの家族への想い、通路側の扉に貼られた感謝の言葉の数々にはジーンときました。その辺りから他の観客がそわそわし始めるのが分かりました(鼻詰まりの人が元々多い上映回だった?)。
が、それ以上に客室クルーの隔離と「家に帰りたい」がキツかった。乗客は異国の地且つ船に閉じ込められた状態で、未知の感染症に苦しむけれど、クルーも異国の地で働いて狭い所で苦しむ、というのはこの世の終わり感だろうなと。(彼女らのその後は見れず残念。)
作中のテレビ画面からは批判批判批判…だったけれど、未知のウイルスに立ち向かうには、今出来るだけのことをやるしかない、それだけなんだと。そこに反省や批判はお門違いで、収まってからやるべきことだった。船内と船外本部のやり取りは全人類心に留めるべきでは。
わかんねー仕事は、やってみないとどうにもならないけど、やり遂げたら良いことがあるよ、ということも心に留めておきたい。
医療従事者の真実は語り継がれて欲しい。
コロナ禍で離職した医療従事者は多かっただろうなと思いつつ、また、「辛い仕事は辞めて良い逃げていいあなたがやらなくても良い」の風潮の中、命のために動ける人には頭が上がらない。
真実に心震えた
最初の非常事態宣言が出される2ヶ月前の最前線
「客船に何日も缶詰なのか、大変だな、可哀想に」
5年前、毎日報道される豪華客船の映像を観て思っていた感想。最初の非常事態宣言が発令される2ヶ月も前の2月のこと。
行きつけの居酒屋で「マスク品薄になったねー」とか、コロナ感染マップを見ながら「パンデミックなんてゾンビ映画みたいだね」なんて呑気な会話をしたり、
それでいて、マスコミがダイヤモンドプリンセス号の対策を批判してたら「医療従事者の人が努力してくれてるのに批判はおかしい」とかも言っていた自分もいた。
この映画を観て、「最前線で未知のウイルスと戦ってるDMATや関係者を批判するマスコミは最低だな」と強く感じた。
しかし同時に、当時心の奥底では「中国から出た謎のウイルス」「世界的なパンデミック」「SNSで繰り広げる根拠不明の陰謀論」というパニック映画のような非日常感に、一種の娯楽のような興味を向けていたことも思い出した。
片面だけ見て100知った気になっていた。想像力がなかった。
この映画に登場する上野舞衣テレビ記者は、当時の私だ。
呑気な会話をしていた自分を恥じる。
DMATや客船クルー、尽力してくれた日本政府の人々は目の前の人たちの人生のために身を削って昼夜働きかけてくれていた。
この映画を観て、DMATを知れて、当時の前線の状況を
知ることができて心から本当によかったと思う。
前線で人を必死に助けていた方々、そしてこの素晴らしい映画制作に携わった皆様、本当にありがとうございます。
報道で何気なく見てた光景 その中で、起きていた出来事 実話を元にし...
これは感染症との戦いではなく、人間同士の戦いだ
改めてあのときの出来事がどれほど異常で、苦しく、そして人間の本質をあぶり出す出来事だったかを実感した。
(The Last Of Us という未知の感染症で荒廃した世界が舞台のゲームがあるのだが、まさにそれと同じ。人間が戦ったのはウイルスではなく、人間だったというもの)
まず、3,000人以上が閉じ込められた船内は、想像を絶する緊迫感と恐怖の空間だった。
(映画の最序盤で、船のデカさを物語るシーンがあって、本当にこんなデカい船の中に閉じ込められたんだなと実感する)
未知の感染症に囲まれ、情報も錯綜する中で、人々がどれほどの不安を抱えていたか。
あれは単なる「感染防止措置」ではなく、もはや“海上の監獄”だったと言っても過言ではないと思う。
そんな中で、医療関係者たちが命をかけて現場に入り、黙々と自分の役割を全うしていた姿には、深い敬意と感謝の気持ちを抱かずにはいられなかった。
(家族を思いながらも、ずっと船に残って戦い続けた人たちをきちんと描写してくれていた)
給料や義務では到底説明できない“使命感”が、彼らを支えていたのだと思うが、本当にありがとうの気持ちをこのレビューで伝えたい。
そして本作で特に心を打たれたのは、医療関係者ではない“クルー”の人たちの姿だった。
感染した人たちやそうでない人たちの清掃や食事配膳、生活支援といった、誰もが敬遠したくなるような業務を、責任感だけで引き受け(引き受けないという選択肢はなかったのだろうが)、逃げずに支え続けた方々。
あの状況下で「自分には関係ない」と言わずに動いてくれたことに、ただただ頭が下がる思いだった。
一方で、強く感じたのは“社会の醜さ”だ。
外の世界は、まるでワイドショーを見るような感覚で船を取り巻き、マスコミはセンセーショナルな言葉を並べて面白がるように報道した。
(マスコミの人間ってこういう思考なんだって勉強になったのと同時に、本当にクソだなと胸糞悪くなった次第)
改めて自分も、ワイドショーの情報からしかこの出来事について考えていなかったことにも怒りを覚えた。
感染者に対しては「ばい菌」呼ばわりの差別が横行し、支援よりも「誰が悪いか」という犯人探しが先に立った。
その温度差、想像力のなさ、冷酷さに、深い悲しみと怒りを覚えた。
あの船は、ただのクルーズ船ではなかった。
現代社会のあり方、人間の本質、そして分断と連帯を同時に浮き彫りにする“鏡”だったと思う。
そこにあったのは「医療の現場」だけではなく、「人間の選択」の連続だった。
今だからこそ、この映画が世に出た意味は大きいと思う。
あのとき私たちが何を見過ごし、誰に助けられ、何を反省すべきだったのか。
改めて問い直すきっかけをくれたことに、本当に感謝したい。
そしてこの映画は未来永劫、後世に伝え続けるべきものだろう。
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