劇場公開日 2025年6月13日

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フロントラインのレビュー・感想・評価

全519件中、381~400件目を表示

5.0映画化に感謝

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

テレビからの報道が情報源だった
私も最悪なことに、ウィルス広がらないでー
と思ってしまった1人です 反省します

誰もが遠慮したい現場で、人の命と心を救った方々を映画を通して知る事ができて
少しでも多くの方々に観てもらいたいと
心から思う映画です

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hottokeiki

4.5史上最高の災害映画‼️❓

2025年6月15日
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事実に触発されたのでは無く、事実に基づき、それも事実以外は何も無く、セリフのひとつですら創作が無い、ただし、時系列や複数の発言を1人にまとめたものはある、エンドロールでそう記されていた。ドキュメンタリーでも盛ることはあるのに、取材の事実だけで、映画として最高品質。俳優も演じるのはなく、そのものを見せてくれる、そう思わせてくれた。だから、医療関係者がボランティアで命をかける姿に超絶感動した、マスコミの汚い姿に吐き気がした、全て真実なんだから。俳優では、池松壮亮のひたむきさと、松坂桃李が御上先生から進化した姿、に感動した、他の俳優もドキュメンタリーみたいだ、凄い映画を観た、すべての人に是非。

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アサシン5

5.0できるだけ多くの人に早く観て欲しい!

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

未知のコロナウィルスに命懸けで立ち向かった医療従事者の高い職業意識と勇気に涙が止まらなかった。俳優陣の熱演にも心打たれた。特に窪塚くんはハマり役でよかった!言いたいことはたくさんあるけど、百聞は一見にしかず。できるだけ多くの人に早く観て欲しい。

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ふぉせ

3.02020年のダイヤモンドプリンセス号のことを描いた映画。 予想通り...

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

難しい

驚く

2020年のダイヤモンドプリンセス号のことを描いた映画。
予想通り、観客の年齢層は高かった。
もう5年前、まだ5年前。そんなことを思いつつ、意外と忘れているなぁって思いながら見てました。
コロナ感染による誹謗中傷、ネットの中だけでなく、実際に看護師を辞めちゃう人や看護医療に携わっている人やその過程に対しての偏見差別。
マスコミの「今日の感染者数」なんていう煽りも影響してたし、ワクチン問題もあった。
2020年に小学校や中学高校に上がった子なんて、入学式後の休校騒ぎもあった。
「コロナ入社組」なんていう言葉も流れた。
映画の中では、それほど大きく扱われていなかったけれど、寄港反対とか受入れ反対、逆に船の乗客からの垂れ幕メッセージや、ホテルに移送後にホテルに隔離されている人たちに向けての応援メッセージもあった。
映画内では六合教授(吹越満)という名になっていたけれど、岩田健太郎教授の感染対策指摘の問題もあった。
この映画で、いろいろと思い出される。

捉え方にもよるけれど、自分にはコロナ対策の現場の3人の男の信頼と友情がメインに見えた。DMATの結城(小栗旬)と仙道(窪塚洋介)、そして厚労省の立松(松坂桃李)の3人。
もちろん、あの状況、あの現場で頑張った医療従事者、船内スタッフにもスポットは当てられているけれど、メインは、この3人のやり取りの様な気がした。
それはそれで、3人の関係は見ていて気持ちのいいものだった。
仙道の正論は、役者・窪塚洋介らしく、感情のこもらない口調で淡々と結城に叩きつけられていた。
結城は、仙道の言葉を救いに、なんとか医療の道を踏み外さないよう、そして、立松を利用し利用される中で友情というか信頼をお互いに持つようになる。
立松は、本当に立松の様な役人が多くいれば、今の行政にはならないだろうなぁと思えるほどだった。

さて「フロントライン」に限ったことではないけれど、映画をはじめドラマの製作は、どうしてマスコミをマスゴミらしく扱うのだろう。
災害・事件を 興味本位の面白さで、それも視聴者読者のせいにして、ことを切り取りニュースにするマスゴミ。
ある意味、テンプレな描写だ。
「フロントライン」でも例にもれず、物語の途中でマスコミ・上野(櫻井ユキ)がジャーナリズムの良心に目覚めたような描写はあるものの、それらは大きい意味での自慰行為なのかといつも思う。 上野の上司・轟(光石研)は、はじめからヘラヘラと上野を煽り、その反響に上機嫌にふるまい、良心に目覚めた上野に「マスコミってのはなぁ」と叱咤する。
別にマスコミの描き方を変えろというのではないけれど、あまりにもワンパターンで、その部分で興ざめをする。「はいはい、でました、出てきました」と思えてしまう。
「フロントライン」の本筋部分ではないにしろ、あるいは当時のマスコミ体制やネット騒ぎを描き入れたかったのだろうけれど、そこは逆に観客の知る範囲、当時の視聴者レベルでの話だけでよくなかったかなと思う。その時マスコミはこう動いてました、っていう裏話を入れる目的は何だろう、と思った。

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ちえべ

5.0医療とはかくあるべし

2025年6月15日
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非常事態や緊急事態にこそ、ひとのあり方というものが問われるものですね。

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ワオ

4.02020年2月

2025年6月15日
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驚く

まだ、PCRも知らないマスクしてない時。
対岸の火事っぽかった、コロナが遂に日本に来るかもと思った、ダイヤモンドプリンセス号のお話。

船にいる人も助けに行く隊員も大変だな〜と思って当時テレビを見ていた記憶が。
豪華キャストで、一体そこで何が起きたのかを詳細に描く今作。
推しの俳優が、全員出ているので見に行ったが、これがよくできている。
MVPは、クルー役の森七菜。たぶんこの人いなかったら客はパニック必死。英語ができるってほんと大事だわ。
もう一人のMVPは、松坂桃李演じる厚労省の立松。
あー絶対コイツ頭硬いヤツだーと思ったが、超フレキシブル&現場の事、理解しすぎ。こんな人が組織に欲しいと思ったのは、自分だけでは無いはず。

そして相変わらず窪塚洋介は、カッコいい。

あれから、もう5年。結構みんなが忘れているが、日本のコロナはここから始まったはず。
この出来事の約2ヶ月後には、緊急事態宣言が発令されて生活は一変した。
「あんたが、船で経験したことが大きな財産になる」と滝藤賢一のセリフが、この物語のテーマなのかもしれない。
日常に戻った今だからこそ観るべき一本。

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kobaroot

3.0やっぱりつまんなかった。

2025年6月15日
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よくある、予告で大体予想つくパターン。
意外な事実が見つからなかった。
子供の話を後半無理矢理ねじ込んで泣かそうとしたことで、冷めた。
メディアが違うのであれば立場も違う。意見が違うのは当たり前。
言えるのは、医療従事者には感謝しかない。それを再認識できた。
映画としては中の下

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sとしゆき

5.0マスコミと世間へ一撃

2025年6月15日
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泣ける

当時のマスコミの報道と世間の評価に対する
痛烈な一撃 関係者達の名誉回復が製作の起点であろう 安易に国への批判になりがちの邦画だが今回は底力を見せてくれた 真摯な取材を元にしてるのがよく分かる

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かん

4.0泣ける映画だとは思ってなかった

2025年6月15日
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泣ける

悲しい

知的

多くの方が言われている通り、一人でも多くの方が観るべき作品だと思います。
現場では実際何が起こっていたのかを知っておくべきだと思い、今回鑑賞いたしました。
意外であったのは涙腺の緩むシーンが随所にあった事、当事者の立場で体験する現実があまりにも残酷でついつい泣いてしまいました。

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はらこ

5.0狂気の世界で闘い続ける者の邪魔をするな

2025年6月15日
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当時、ニュースを見ていた時はどこか他人事だった。
何人が感染したか、何人死んだか。
そんな数字上の内容でしか認識していなかった。
自分を含め、当時を知る日本人は間違いなくこの劇中のどこかの登場人物であったと思う。

正体のわからない、正解もない未知の恐怖に怯えながら、それでも最前線で闘う医療従事者、関係者の方々の苦悩や葛藤がこれほどにも強く逞しいものだったのかと知ることができて良かった。
その場、その場で適切な判断をするということがどれほどに大変なことか。

タイトルは昔好きだったドラマで放たれていた言葉だが、まさにこの映画を象徴しているのではないかと思う。
立場によって護りたいものがそれぞれ違う。
目の前の命を救いたいという想いがあるからこそ、繋いだバトンが結果的に多くの人の命を救ってくれたことに、改めて敬意を払う。

窪塚洋介演じる仙道の言葉は、今この世界で生きている自分たちにも同じことが当てはまる。
「適切かどうかは分からないけれど、最善を尽くす」
「今やるべきことに集中する」

変にハッピーエンドで終わらせることなく、あくまでもこの内容は一部分であることに過ぎないと思わせるラストも良かった。

劇場公開している間にもう一度観に行きたい。

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mioooo

4.5地上波で放送してほしい。

2025年6月15日
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泣ける

未知のウィルスに対峙するだけでも大変なところ心無い風評被害かぁ。次起きた時に同じ轍を踏まないよう多くの方に観られると良いなぁ。

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ぐるもこ

4.5是非見てほしい

2025年6月15日
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誰もが親近感を感じるだろう。
だがそれだけではない。
この映画は実話に立ち向かったスタッフ、それぞれの思いが強く描かれている。
感動というわけではないがつい涙してしまう。

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ニックネーム

3.5何故か乗れなかったなぁ。。。

2025年6月15日
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泣ける

興奮

良い映画だと思うし、題材としてもすごく興味があるけど、
最初から何故か乗れなかった。ちょっとTVドラマ感というか、
何か乗れなかったなぁ。時間の進み方に違和感があったのかなぁ。期待が大きかったのかなぁ。ところどころ、涙腺ゆるむシーンはあったんだけどなぁ。
やっぱり自分が経験している現実だからかなぁ。何だろうなぁ。。。
繰り返しますが良い映画だとは思います。

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まあさ

4.0当事者でいよう

2025年6月15日
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怖い

知的

難しい

日本の「おまかせ民主主義」が垣間見えるようでした。
自分ではない誰かが、実行してくれると考え、評論だけする。

松坂桃李が官僚の役で出ていたので、ドラマ「御上先生」が頭をよぎりながら観てしまいましたが、そのドラマで出てくるキーワードのひとつが「パーソナル イズ ポリティカル」個人的なことは政治的なこと。

当事者でいることは「熱い」ことなんだと思います。逆に「熱い」分だけ面倒くさいのかもしれませんが。

「ヒマなヤツほど騒ぎ出す」
「とっかでおもしろがってないか?」
当事者意識を持てないのなら、せめて当事者を邪魔しないようにしたいです。

我々は、本当はこの社会にいる限り、どこかで「フロントライン」なんだと思います。いわゆる「市民」なのだと。

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マツナミコ

4.5限定的な場を描きながら、普遍的な問いを投げかける

2025年6月15日
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「事実に基づく物語」と謳いながら、演出が過ぎるような印象を抱いてしまう映画もある中、今作は、紛れもなく「事実に基づいた」誠実なつくりがなされていたことが、エンドロールのクレジットからも読み取れるし、制作に関わったすべての方々に敬意を表したい。

まさしく「フロントライン」にいた当事者たちの体験した「事実」の迫力に圧倒された。
映画が、限定的な「未知のウィルスと闘ったあの時のダイヤモンドプリンセス号」を描きながらも観客に問いかけてくるのは、普遍的な価値観や人権意識や倫理観などの問題だった。
自分は「見えない部分を安易に断じないこと」「その場で最も優先すべきものを見誤らないこと」等の大切さを受け取った。
結果のどこを見て何を言うのか、結局は、言った人間の人間性にすべて跳ね返ってくる。
小栗旬が悔やむシーンがあるかないかの差は、この映画の肝の部分の一つだったと思う。

窪塚洋介が素晴らしい。役柄もいいのだが、彼自身がまとっているブレない感じが、凄まじく説得力をもって迫ってくる。
また、桜井ユキも、こんなに表情だけで雄弁に語れる役者だったのかと驚かされた。
小栗旬、松坂桃李、池松壮亮は言うまでもなく、間違いなし。

<ここからは、内容に少し触れた個人的な感想>

軽症の陽性者が、藤田医科大学病院へ移送されるシーンで、急性増悪の患者が出てくる。
サチュレーション81というセリフがあって、呼吸器障害での入院経験者としては、改めて新型コロナって怖い病気なんだなと感じた。
酸素10Lなんて声も聞こえてきて、聞いているだけで息苦しさを覚えたが、コロナ禍の経験から得られた感染症対策の知見は、社会全体で大切に共有していってほしいと思う。
健康な人には、「コロナは風邪」かもしれないが、自分も含むリスクの高い人にとっては「死に至る可能性のある病」なので。

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sow_miya

4.5ついこの前のこと

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

ついこの前のことだからなのか、いちいちグッときて涙が込み上げてくる。
自分を犠牲にしてでも他者の助けになりたいという気持ちを持つ人達には、本当に頭が下がる。
出演している俳優陣の演技が素晴らしくいい。
大きな災害に最初に立ち向かう人を応援したい。

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koji

5.0最善の策が最良とは言えない事もある?

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

ドキドキ

最高です!メチャクチャ面白かった。(という表現が適切かは別として)
終始、緊張感の漂う中で、思いっきり魅入っちゃいました。珍しく、睡魔に襲われることも無かったです。

本来は専門外である災害派遣医療チームDMATが急遽対応する事となり、統括の小栗さんと船内で取りまとめる窪田さんのコンビがメチャカッコよく、最高の仲間を魅せてくれた。
そこへ、厚労省の松坂さんが見事なアシストをし、現場の池松さんが一生懸命頑張ってくれる。

実際に起こった出来事の映画化と言うと「Fukushima50」を思い出しました。この作品も大好きな一本ですが、本作にはあんなド派手なシーンがないのに、終始画面に魅入ってしまう迫力を感じましたね。いや〜、ホンっとスゴかった。
そして、考えさせられました・・・

医療の本質である人の命を助けるという行為。
未知のウイルスが相手ということであって、自分も守らなければならないし、感染を拡げない事も重要ではあるのだが、その準備に時間がかかり、その間に十分な治療が行えないとしたら・・・
緊迫した雰囲気の中で、命を救う、患者のためにと言うことを一番に考えて行動していく。

自らの危機も顧みず、献身的に尽くす姿に感動した。医師達も勿論だが、クルーの面々にもグッとくるものがあった。自らの仕事と言うこともあるだろうが、それを全うするために全力を注ぐ姿に涙した。
でもね~・・・

なんで、ヒトはそれを認めないんだろうね。
本来なら、足を向けて寝るのも失礼なくらい感謝しなければならないはずなのに、その家族でさえもバイ菌扱いしてしまう。
自分の命が大切なのは、当たり前なんだけど、そのために他人を傷つけるのはどうなんだろう?誹謗中傷なんてのは、ホンッと、もってのほかで、最低の行為のはずなのに・・・マスコミがそれを扇動しているようにもみえる。
人に見てもらうことを主と考えるマスコミにしてみれば、面白おかしく事実を切り取って見せてくる。見る側にも、それを判別するチカラが必要だとつくづく感じた。

でも、これが序章だったんだよね。
この後、日本も含め、世界中でコロナの感染が拡大し、パニックに陥っていく・・・

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ratien

4.0わからない事の恐ろしさを密室ドラマ形式で描く

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

 よくぞ作ったり! あの僅か5年前、未曾有の大災害のエポックな出来事を、オリジナルで映画に仕上げ、検証と自省と発見を再現し、その渦中にあった人々を人間ドラマとして描き切った。凄いとしか言いようがない。世の中をそれを境にガラッと変えてしまうのは、戦争であり疫病である。とんと疫病なんて過去完了と思っていた隙に発生したコロナ・ウィルス、暗中模索、正体が掴めぬ段階での右往左往に翻弄されたほんの少し前の歴史をここに振り返る。

 私も昨年6月にコロナ陽性と判定された、しかしドクターからは最低5日間の自宅待機を指示されただけ。5年前、志村けん氏の罹患とその死の衝撃とは、到底同じウィルスとは思えないのが正直な印象。分らない・判らない・解らない事の恐ろしさを全世界で体験した、数年間。わからないから手の施しようがない。相手が疫病に限らず、生き物でも、国家でも、人間でも、宇宙人でも、わからないから攻撃態勢にせざるを得ない。もはや神が見ているとしか言いようがない。

 先に香港で下船した乗客1人が罹患と分かった時点で、横浜に到着した全3711名の扱いは大々的ニュースとなり、私達も知っての通り。しかし実際の船の中の事態はまるで伝わってこない。それを勇気をもって活写するのが本作の役割で、頭が下がる思い。あの混迷を主演のトップクラスの男優4人に役割を集約し振り分けた脚本は、お見事の一言。さらに女性TVキャスターと女性クルーにもフォーカスし、藤田医科大学病院の院長も加え、疑心暗鬼の恐怖を描き切った。

 冒頭の長い長い奥が見通せない程の船内の廊下をカメラはひたすら進む、と右側から陽性患者がカットインし、そのままカメラは引き返すように後を追う。緊迫したスピード感で、船の右舷の扉が宇宙船のように開き、閉塞空間から一挙に解放感ある外部がまるでスクリーンのように見える。そのままカメラは女性クルーがマスクを外し深呼吸する姿を捉え、外側に飛び出し、救援の小型船ともども空中をカメラはバックし、巨船の全貌を画面に収める。この秀逸なプロローグで、観客をあの渦中に放り込む。

 当然に、異論噴出のドラマであり、一流役者達による緊迫した会話劇の体裁となる。決して船の中に限らず、役所の一室、バスの中、病室の中、などで各々の使命と役割と不安を織り交ぜてゆく。もちろん窮屈感を排除するため、船外のロングショットを多用し、絶妙な塩梅で描く。エンドクレジットには、演出上の脚色や、省いた描写なども記し、極力正確であろうと万全を期しているのも好感が持てる。

 それにしてもエンターテインメントの範囲でよくぞこのテーマで踏み切ったもので。なにしろ会話ベースの舞台劇のようなもので、見せ場のような派手なシーンがあるわけでなし。逆に言えば、だからこそ2時間ダレずに描いたのですから、見事なもので。ただ、タイトル「フロントライン」って、よくある新聞社報道のハリウッド製社会派映画のようで、むしろストレートに「ダイヤモンド・プリンセス号」の方が遥かに相応しいと思うのですがね。

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クニオ

5.0あの日、あの時の最前線で何が起きていたのか…?

2025年6月15日
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泣ける

悲しい

怖い

ゴースト・タウンの様に、街から人が消え、飲食店はシャッターが降ろされ、マスクを購入する為に薬局だけに長蛇の列ができた2000年・2月。新種のコロナ・ウイルスによって、その後数年に渡って、パンデミック災害を引き起こすきっかけとなった、ダイヤモンド・プリンス号でのコロナ・ウイルス感染。その船の最前線『フロント・ライン』で、見えないウイルスと、命を賭けて格闘した勇気ある者達の活動を、事実に基づいて描いた作品。

あの時の、世界はコロナによって、それまで築き上げてきた当たり前の生活が、一瞬にして崩れ去り、世界中をが息を潜め、只々、災いが通り過ぎるのを待っていた。本作は、ダイヤモンド・プリンス号に乗り込んで、命を賭けての医療活動を続けた、日本の災害派遣医療チームである『DMAT』の活動を中心に、乗客や感染者に対して、温かな励ましを続けた船の乗組員達の姿が映し出されていた。

本作は、映画として脚色した部分も確かにあり、感動を呼ぶシーンも盛り込まれてはいた。しかし、世界が初めて直面した溝尾のパンデミック災害に対してのこれからの教訓と、そこに決死の覚悟で従事した者達への感謝を示した作品であると思う。東日本大震災で起きた福島原発事故を描いた『FUKTSHIMA 』もそうであるように、本作においても、あれから何年か経ち、以前と変わらない日常が戻り、あのパンデミックを客観視できる時が来たからこそ描ける作品なのだと思う。

当時、毎日の様にダイヤモンド・プリンス号の映像が、ニュースや新聞を賑わせ、人々もその報道を丸のみにして一喜一憂する中、感染によって死んだ者とは、死に目にも会えず、感染者だけなく、医療従事者へのバッシングまでもが横行し、日本中がパニックになっていた。その最前線に立ち向かうと言うのは、どれだけの覚悟と勇気が必要なのだろう。自分がいつ感染するのかもわからない中、それでも医者として懸命な措置を施す姿に、私達は守られ、支えられて、今日の日常を取り戻したことを、決して忘れてはいけないだろう。

しかし、本作は世界中を恐怖に陥れたパンデミックの、あくまで序章に過ぎない分部だ。あの後、有名人も含めて、多くの人々が罹患し命を失い、未だに後遺症に悩む者もいると聞く。幸い、私はその後のワクチン接種のおかげで、これまでコロナ・ウイルスに罹患していないが、映画館に行くときは、未だにマスクを着用している。

出演者の『DMAT』の指揮官役の小栗旬は、自分の率いる部隊と上層部との狭間の中で苦悩する役柄を、相変わらずの安定した演技で務めていた。また、厚労省の役人役の松坂桃李は、最初こそ高飛車な役人気質から、小栗の姿を目の当たりにして、建前より命を最優先することの大切さに気づいていく、人間味が生まれる役人を演じていた。また、小栗の同僚で船内の指揮を執っていた、窪塚洋介の自然体の演技が、とても好印象に映った。

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bunmei21

5.0今期ダントツ1位🥇邦画の傑作

2025年6月15日
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泣ける

幸せ

ドキドキ

とにかくアクターの皆さんが素晴らしい👏
事実に基づくストーリーで関係者の方々の心情を丁寧に描いた秀作。久しぶりに心から感動しました!
皆さんの努力と強い信念が今日の安寧に繋がっている事を改めて認識することができました。ありがとうございました。
是非映画館で🎦

66

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タイガー力石
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