劇場公開日 2025年6月13日

「「感動した」「良かった」で終わらせてはいけない内容」フロントライン 福島健太さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0「感動した」「良かった」で終わらせてはいけない内容

2025年7月8日
iPhoneアプリから投稿

全くの未知のウィルスで、どんな対応が正しいのかわからない。
正しく対処できる人なんて、世界中どこにもいない。
それでも、どうにかするために、自分自身も感染するかもしれない危険を冒しながら、必死で立ち向かった人達がいる。
それが映画になって、「すごく良かった」「感動した」と、僕らは言う。
でも、そんな僕らの多くは、当時、感染者や医療従事者につらく当たっていた嫌な人達の1人でした。
この映画のレビューコメントに、自分たちの当時のことを反省しているコメントが、どれだけあるでしょうか?
社会は、大多数の考える力の弱い人と、ひと握りの良識のある人で構成されていると思います。
それが証拠に、今度の選挙でも、政治家は消費税減税だの、給付金だのという言葉で票が集まると認識しているじゃありませんか。
「国には莫大な借金があるじゃないか。未来に借金を残して、子供達を食い物にしてまで今の自分たちの生活を楽にしようなんて、そんな馬鹿な政党は応援できない」と、当然のことを主張できる人が少ないから、政治家はお金で票が買えると思っているし、実際にそれで選挙を戦っています。
JAFなどが働きかけている自動車関連の税金引き下げも同じです。
「税金を減らせ」という前に、「税金を納めるのはいいけど、納めた税金は適切に運用しろ。無駄遣いをやめて借金を減らせ」というのが、良識ってものじゃありませんか?
車がなくては生活がままならない、必需品として車が必要なのは田舎の方の人だけで、自家用車がなくても生活している人はいるし、大都市、地方都市とを問わず、都市部に住む人の多くは、マイカーがなくても生活できるはずです。
病気や障がいのある家族の送迎とか、本当にやむを得ず必要な人もいるでしょうが、それが多数派だとも思えません。
多くの場合、マイカーは贅沢品ですから、税金をとるのは当然です。
運送業や旅客業などの業務用自動車を除いて、マイカーはむしろ増税でもすればいいです。
タバコを吸う人は少ないから、多数派のタバコを吸わない人達が愛煙家を攻撃して、タバコにかかる税金はどんどん高くなってている。
でも、車に乗る人は多いから、車の税金は引き下げようとしている。
結局多くの人間は自分に甘く、他人に厳しく、深く考えることをせず目の前の情報に踊らされる、自分勝手で愚かな生き物です。
この映画は確かに感動するいい話だけど、それよりも、反省して、学んで、今をよりよく生きるための教材にするべきだと思います。

福島健太
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。