劇場公開日 2025年6月13日

「今もそこにある危機」フロントライン シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0今もそこにある危機

2025年6月21日
iPhoneアプリから投稿

私たちの生活や社会を一変させたコロナ禍の端緒となったダイヤモンドプリンセス号を題材にした、社会派ドラマの力作です。テーマを声高に叫ぶだけでなくエンタメ作品としても成立していて、2時間超の上映時間があっという間でした。これは、遠い過去の遠い国の出来事ではなく、ついこの間、私達の眼前で起こったことですが、コロナ禍が過去のものになりつつある今、この作品が製作された意義は大きいです。未知のウィルスに侵された乗客を満載した客船と言う閉鎖空間に飛び込んでいく、DMAT隊員の勇気もさることながら、彼らがボランティアである事に医師としての矜持が感じられ感動しました。一方で、未知のウィルスの恐怖から、隊員やその家族への差別、それを煽るマスコミの取材に対する問題も取り上げながら、未曾有の国難にあたり正しく情報を伝える重要性が指摘されます。これらの教訓があらゆる分野での危機管理に生かされているのか、DMATに限らず無私の精神で闘う人達への私達の理解が進んでいるのか、この作品で語られる危機は、今も存在していると思います。役者では、小栗旬はじめ主役四人は当て書きのような好演ですが、特に窪塚洋介の頼もしい現場指揮者がかっこよかったです。

シネマディクト
NOBUさんのコメント
2025年6月22日

今晩は。「シャロウ・グレイブ」の拙レビューにコメント頂きありがとうございます。
 今作は、今週、ダニー・ボイル監督作公開が有ったので、観賞しましたが面白かったですね。才気煥発って感じでしたね。
 今週は、コッポラ御大の公開作もあり、ナカナカな週でありました。ではでは。

NOBU
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