「最初の非常事態宣言が出される2ヶ月前の最前線」フロントライン つんつんさんの映画レビュー(感想・評価)
最初の非常事態宣言が出される2ヶ月前の最前線
「客船に何日も缶詰なのか、大変だな、可哀想に」
5年前、毎日報道される豪華客船の映像を観て思っていた感想。最初の非常事態宣言が発令される2ヶ月も前の2月のこと。
行きつけの居酒屋で「マスク品薄になったねー」とか、コロナ感染マップを見ながら「パンデミックなんてゾンビ映画みたいだね」なんて呑気な会話をしたり、
それでいて、マスコミがダイヤモンドプリンセス号の対策を批判してたら「医療従事者の人が努力してくれてるのに批判はおかしい」とかも言っていた自分もいた。
この映画を観て、「最前線で未知のウイルスと戦ってるDMATや関係者を批判するマスコミは最低だな」と強く感じた。
しかし同時に、当時心の奥底では「中国から出た謎のウイルス」「世界的なパンデミック」「SNSで繰り広げる根拠不明の陰謀論」というパニック映画のような非日常感に、一種の娯楽のような興味を向けていたことも思い出した。
片面だけ見て100知った気になっていた。想像力がなかった。
この映画に登場する上野舞衣テレビ記者は、当時の私だ。
呑気な会話をしていた自分を恥じる。
DMATや客船クルー、尽力してくれた日本政府の人々は目の前の人たちの人生のために身を削って昼夜働きかけてくれていた。
この映画を観て、DMATを知れて、当時の前線の状況を
知ることができて心から本当によかったと思う。
前線で人を必死に助けていた方々、そしてこの素晴らしい映画制作に携わった皆様、本当にありがとうございます。
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