「愛ってよくわからないけど、傷つく感じが素敵」平場の月 カイジラさんの映画レビュー(感想・評価)
愛ってよくわからないけど、傷つく感じが素敵
年齢的にドンピシャで
心揺さぶられ、涙が止まらなかった
50歳、人生のひと区切り。中学高校から30年以上の時が過ぎている。私もあなたも、みんなそれぞれの人生で様々なものを背負い、それなりに険しい道を歩んで生きてきた。もうここまで来てしまうと、将来が見渡せたあの頃のような平場には戻れない。その哀愁と切なさ
自分は歳を重ねているんだけれど、しばらく眠っていた青春時代の自分がふとした出会いで瞬間的に蘇る。昔からの友ことは苗字で読んだり、お前って言ったりね。でも服装は全身ユニクロ、家具はニトリで生活感がありながら、今風の言葉遣いが何ともアンバランスで。繊細で絶妙な人物とセリフの描写にすごく没入できた
「それ、言ったらあかんやつ。」
背を向けた須藤の言葉
それに対する青砥の深い優しさ
自分が傷ついても、好きな人がいたらまた恋愛したい。
でもね、現実(迫り来る自分の死)を考えると何事もにも億劫になり、健康第一なんて口にしたりする。それでも、どうなっても好きな人と一緒になりたい。燃え盛る太陽ではなく、静かに照らす月明かりの様な蒼く燃える炎。貫き通す太い思い。それが大人の恋愛
青砥のクシャクシャの笑顔と涙
大切な人の皺を、愛しいと思える自分でありたい。
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