「自転車の二人乗りがふたりの一番の幸せ」平場の月 羊さんの映画レビュー(感想・評価)
自転車の二人乗りがふたりの一番の幸せ
非現実的なことを考えてしまった。もしもここが心だけで生きられる世界なら二人には永遠の日々があったはずだと。あの現実が悔しくてたまらないのだ。
学生時代の恋心というものは、甘酸っぱい想い出として記憶に残されるだけだと思っていたけれど、再燃することもあるんだな。それぞれの歩んできた人生がそのタイミングを与えてくれたのかもしれない。人生捨てたもんじゃないな。
青砥があの曲を聴きながら、あまりにも唐突にやってきた現実を、涙を流しながら受け止めていくのがとてもよかった。それがまわりの客に分からないよう音量を上げる店主のさりげない優しさも沁みた。
青砥は月を見上げてこれからも生きていくのだろう。いつかまた会えたら自転車を二人乗りしていつまでも笑っていてほしい。
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