かくかくしかじかのレビュー・感想・評価
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東村アキコのド正直ムービー
原作はだいぶ前に読了。原作の印象と少々異なるところもあったが、映画を鑑賞して思ったのは、真面目なことにも、不真面目なことにも真摯な東村さんのまんまをさらけ出した作品だったというところが、この映画の賞賛するべきところ。そしてちょっとぐにゃぐにゃなところのある東村さんに強烈な生き様を見せつけたのが絵画教室でお世話になった日高先生だった。永野芽郁と大泉洋のコンビがベストオブベスト。何を考えているのかわからないヒロインが超お得意の永野芽郁さんと、一生懸命男をやらせたら日本一の大泉洋さん。大泉さんの突き出す突きを交わし交わしはするけれど、結局しっかり突かれている永野さん。最高の師弟が見られます。
良かったけど
先入観無しで観ました。そして、2回観てしまいました。
「良い作品」でしたよ。昔であれば、小中学生相手に学校で上映しても良いくらい。
自分の生き方、目標の設定、良い先生との出会い、そしてお別れ・・・
東村アキコ先生が直接脚本を担当されたとの事で、自伝的要素が強く、まるで先生の「講演会」でお話を聴いているような感覚になった。
自伝を2時間という制限に納めるのは大変。話をかいつまんだ様なダイジェスト版になってしまうのは仕方がない。それでも充分過ぎるほど、東村先生の「想い」というのがひしひしと伝わってくる。
・・・これだけ親身になってくれる先生がいらっしゃるのか・・・
・・・先生に可愛がられる生徒って、いいよな~・・・
「かけーーーー! かけーーーー! かけーーーー!」
一日だって描かなければ、腕が鈍る。とにかく描け、かくしかない。
かくしか、かくしか、かくかくしかじか・・・。
途中、唐突に初恋エピソードが入ってくるが、これはドキドキした。
「うわぁ、この感じなのかぁ。」
永野芽郁って、スゲェ女優だ・・・。これはハートがやられるわ。
(以下、思わず涙したシーン)
終盤、病でもう苦しいはずなのに、まだ描き続ける先生。「もう時間が無い」と、病院にも行かない。明子に自分の生きざまを見せつける。背中で演技する大泉洋がいいんだよ~。
クライマックスの海岸でのシーン、とてもいい。
BGMもなく、明子と日高先生のやり取りをじっくり時間を取って描いた。
救われた気分。
永野芽郁って、まだ25歳だよ。奇跡的な女優だ。
必ず復活してほしいと思った。
本作は、永野芽郁の代表作になるし、大泉洋の熱演が観られる素晴らしい映画だと思った。
わかってくれると信じていた
近くの映画館で公開終了してしまうということで滑り込みで見に行きました
スキャンダルも下火になった?くらいで少し落ち着いて見れました!(笑)作品の内容には関係ないですが邪念あると気になってしまうので…
特に泣けはしなかったてすが全体的に良かったです!コミカルなところと淡々と進んでいくのがなんか良かった
永野芽郁ちゃんは良い意味で軽い明るい性格が合ってたなー ジャージも着こなしてた感じがありましたな
大泉洋はいつもの感じというか師匠感ありましたね!描けーー!!が響きました〜
ちゃんと映画館に見に行けて良かったです✌️
原作が好きだとがっかりするかも
眠くて気づいたら寝てた
日高先生はホンモノの絵描きだ、グッときたぞ
素直に「いい作品だな」と思いました。
何度もグッときた。そして、こころにしみた。
イージーな、お涙ちょうだい的な映画じゃなくて、爽やかで、からっとしているところがいい。
宮崎弁という方言がまたいいなぁ。
生涯を通じて打ち込める、好きなことのある人生はしあわせだ。
日高先生も明子もしあわせである。
しかし、日高先生は立派だなぁ。
ああいう人が、本当の絵描きなのだ。
スーパーやコンビニで売られている出来合いを絶対に食べない、というところも印象的であった(実際は奥さんがいたからできたんだろうな)。
ストーリーもよかったけれど、主人公の衣装もよかった。どの洋服もとてもかわいかった(あのバーミリオンのアディダスのジャージ欲しい)。
そして永野芽郁ちゃんは、やっぱり美しい(耳の形もきれいだ)。きれいな人がかわいい服を着るのだから、さらに素敵に見えるのであった。
ちょっと気になった点はというと、ピンク電話やガラケーなど、時代を考慮して小道具を揃えているのに、宮崎に帰省するときの飛行機が「ソラシドエア」だったところ。
この航空会社は本社が宮崎ということで、そういう「大人の事情」的なこともあるのかな? まあどうでもいいようなことだけど。
ところで、ぼくも、予備校で数年間みっちりとデッサンをたたき込まれたし、金沢美工大の油画科も受けたし……(2次試験の人物描写で落ちたけど)。
その後、別の美大に進学し、いまも細々とですが絵を描き続けているので、ちょっと特別な思いでこの作品を鑑賞しました。
ぼくが通っていた予備校もわりと厳しいところでした。
「キミらは、ほめるとすぐ図に乗るからな」と、滅多に生徒をほめたりしなかった。
日高先生があれだけ厳しくするのもわかります。若いころに基礎を固めるのって、本当に大事ですからね。
この映画のように、人間はある時期に徹底的にしごかれるのって、必要なことだとぼくは思います。
でも、いまの時代はそういうのなかなかむずかしいんだろうなぁ。
追記
芽郁ちゃんは、なんかいろいろ報道されていますが、そんなことに負けずにこれからもがんばって活躍してほしいです。
原作ファンなので
ハートフルコメディ
東村さんと云う漫画家の、今に至るまでを描いた作品。
コメディタッチで淡々と人生の半生を描いているので、結構単調だったりするのかな。
事件がない。
スパルタ先生と、主人公のやりとりが面白い。
話は単調だが、全然見てられる。
そしてちょっと泣ける。
途中音楽シークエンス?点描に挿入歌が流れるのが寒過ぎた…
結構ハイセンスなトーンだっただけに。残念。
永野芽郁さんって作品が暗くなり過ぎなくて、良い女優さんだと思うので、これからも頑張って貰いたい。
みんなきっと、美大に行くために先生のところに通って、いつかは描かなくなっていく。
日高先生はそう云う生徒をいっぱい見てきたんだとおもう。
好きな事好きじゃなくなる切なさをなんか感じた。
結果を恐れずに行動せよ
漫画家を目指す女子高生のサクセスストーリーだが、彼女と絵画教室の教師との9年間を主軸に描くことで、サクセスストーリーを超えた味わい深い作品に仕上がっている。原作は原作者である人気漫画家・東村アキコの自伝的作品であり原作者が脚本も書いているので、フィクションのようなスマートさはなく自伝らしい泥臭さがある。リアルに感じられるシーンが多いのは、原作者の拘りが作品に反映された結果だと推察できる。
本作の主人公は宮崎県で暮らすぐうたらだが自信家の女子高生の林明子(永野芽郁)。彼女は漫画家になるため美大進学を決意し絵画教室に通う。絵画教室の教師・日高(大泉洋)は竹刀を片手に持ち常に生徒達に描くことを強いる個性的スパルタ教師だった。日高の熱血指導で美大に合格したが、明子は目的を見失って漫画家への道は遠のいていくが・・・。
主演の永野芽郁が青春期の明子の輝き、彷徨、戸惑い、危うさ、脆さ等を瑞々しい感性で表現している。特に美大入学後に目標を見失い彷徨し日高にアシストされる展開は共感できる。私も一浪して志望大学に入学し受験一色の生活から解放されたが、その後がノープランで彷徨していた時期があった。敷かれたレールの上を進む人生から自分で考えて自己責任で進む人生への転換期だった。懐かしくほろ苦い青春の思い出である。
大泉洋と夢を追う女子高生という設定は、小松菜奈と共演した『恋は雨上がりのように』を思い出す。大泉洋の役柄は全く違うが本作でも芸達者振りを発揮して見事に日高役を熟している。厳しさの中に、絵画への想い、生徒達への想いが伝わってくる。特に象徴的なのは、彼が叫ぶ『描け、描け』という言葉である。結果を恐れず行動しろという意味だと解釈できる。明子や生徒達だけでなく我々観客を鼓舞している。更には、現在苦境にある女優・永野芽郁へのエールだと感じた。
行動すれば失敗もある。過ちもある。しかし行動しなければ己を高め人生を前進させることはできない。本作からの味わい深いメッセージである。
先生とのやり取りが目に沁みる
画業で食べていく基礎を叩き込んでくれた(文字通り!)美大受験のための画塾の先生、確かにピュアで、はっきり言えば今なら不適切度2000%くらいの前時代的な熱血漢で、確かにこうして記録する価値のある方だと思う。
東村さんが先生から離れて自分の道を歩くため、自分がなりたいのは漫画家であって先生のような芸術家ではないことを分かってもらおうとして結局、先生に数々の鋭い言葉を放ってしまうくだりが私の中でのこの映画のハイライトなのだが、娘時代から東村さんはおっとりしているようで実はしっかりしておられたんだな、と思う。そして、ご両親もただの甘々な親ではなくて「卒業したんだからちゃんと仕事せい」と突き放す時を心得ておられて、だから漫画家東村さんが誕生したんだな、と納得した。
先生の遺作となった絵がとても美しかった。
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