「描くために生まれた人生とその師匠に感謝!」かくかくしかじか 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
描くために生まれた人生とその師匠に感謝!
傑作だと友人が勧めてくれましたので、上映が少なくなった7月に入って、やっと観ることができました(永野芽郁のスキャンダルで楽しめるか不安だった?)。答えは観て良かったです(85点ぐらい笑)。気になったのは一点。パワハラ的絵画教師(大泉洋)の乱暴さだけです。それ以外特に難点がありません。かなり粗暴で強引で優しくない(どこかでツンデレ風がもっとあれば癒されるのですが?)。方やヒロインの永野は、最初あった小さな忌避感はあっという間に消えて、やっぱり可愛くて綺麗に見えてしまいました(男ってバカですね笑)。この作品の面白いところは、ヒロインのいくつかの人生の分岐点での選択です。失敗したように見えて、全てが良い方向に導かれていく姿を見ていると、やはり漫画家として大成していくための福運を持っているとしか思えませんでした。また、かなり重いテーマである師弟という問題を、わかりやすく展開していると感じました。重く考えれば師の恩を報ずるとか、魂を受け継ぐとかというのが師弟ですが、ここでは『描け!描け!描け!』という、激しいくらいの叱咤激励が、弟子の命の中に残っているだけで、しっかりと師弟が成り立っていることに脱帽です。さらに、描くために生まれた人間は、その使命を果たすことで、必ず幸せになれるということでしょうか。そして、絵画の世界であれ、漫画の世界であれ、学びの人生を通して、その究極の姿は愛であり、ワンネス(全てが一つ)なのかもしれません。
追記 この世に生まれた私たちは誰一人完璧な人はいません。だからこそ学んで育っていく姿を追うだけで、感動を味わえるのだということを、この作品は教えていると言えるかもしれません。
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もう懐かしい位ですね、パワハラ指導。平気で預けてた親も呑気、遺恨が残らない牧歌的な時代ですかね。でっちあげを観るとどの位時間が経過してるのか?と思いますね。
共感ありがとうございます!
自分はあんまりスキャンダルとか気にしないので、公開してすぐに観に行きました。やはりみんな気になっているのか、座席には空きが目立っていました。自分自身が美術学校出身で予告編を見ただけで心に刺さったので観に行って良かったと思います。
明子は油絵科でしたが自分はデザイン科、学科は違っても基本的に自発的に描いていた大好きな絵を勉強という形で描き続けるのは凄く苦痛なんです。東村アキコ先生は日高先生のスパルタ教育のおかげでそれを乗り越えることが出来たんだと、ちょっと羨ましく思えました。