「あなたの若い頃はどうでしたか」かくかくしかじか すみれ7878さんの映画レビュー(感想・評価)
あなたの若い頃はどうでしたか
自分の若い頃と正直に向き合う事って難しくないですか。若くて未熟で愚かだった自分。自分のことを真剣に怒ってくれた師匠。これは、そんな未熟な自分と亡くなった師匠に対する愛をこめた鎮魂歌です。
原作は全5巻ですが感覚的には7割くらいに端折られています。エッセンス部分は残して映画のためにほんの少しだけ追記した感じ。しかしながら原作を読んだ者からすると、ちょっと物足りない感じがしました。ちなみに原作のあき子さんは、映画以上にカッコ悪いし、後悔が半端ない感じですよ。日高先生の印象は変わらないですけどね。
最も印象に残ったのは先生の死後、お弟子さん達が集まって先生を偲ぶところかな。今ちゃんへの、そして全員への最後の言葉が「描け」。先生らしいなと皆、思ったでしょうね。
それとあき子さんの後悔の象徴、先生が残していった高級焼酎。あれを思い出すといつでも辛くなるやろうと思います。ホンマ詰まらないことで人生に数回しかないような機会を逃したと。先生を笑顔にできる機会を永遠に失ってしまったんやなと。時は戻せない。切ないね。
出演者の皆さん、宮崎弁でがんばっておられました。大泉さん、永野さん...みなさん、お疲れ様です。
★追記
色々書いてるとレミオロメンの3月9日を思い出した。日高先生の存在や「描け」の言葉は、あき子さんを強くしてくれたのでしょうか。そういう人と出会えることは幸せだと思います。でも、それは自分が年を取り、先生を喪ってから初めてわかる。切ないものです。
共感ありがとうございます!
自分も美術学校出身なんで、東村アキコ先生の気持ちが良く分かります。あれだけ好きだった絵を描くことが、「課題」に変わったとたん苦痛になるんです。東京芸大もシャレで受験しようかと思いましたが、代ゼミの芸大受験組の実習を見学したら、みんな苦しそうにデッサンをしているのを見て諦めました。
共感ありがとうございます。
私、原作は読んでいませんし、存じ上げなかったのですが…、おそらくホント…鎮魂歌なのでしょうね…。
原作者が先日、NHKで出演され、半端ない描写力を披露なさっていました。これが"描け〜ッ!"の実力かと驚きました🫢。
何となく観た映画だったのですが、出会いとはどこにあるのかホント分からんモノですね…。
またよろしくお願いします。
原作は漫画の特権!時系列無視のエピソードが入れられるので、ちょっと立ち止まれるんですが、映画はそうも行きませんからね。ルックバックはアニメだったので割と漫画寄せ出来てたと思いますね。
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