「こんなに心を打つとは」かくかくしかじか alvoさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなに心を打つとは
原作知ってるから泣くことになるのは分かってたけど、それにしても、というくらい心に響いた。前半からすでに涙が止まらなくなり、終わった後もレビュー書きながらこんなに泣き続けてるのは初めてかも。エンドロールのmessageという曲も雰囲気に合ってた。
永野芽郁ちゃん、本当に良かった。自由奔放でお調子者ながら、誰もが通る葛藤や怠惰や後悔を力強く乗り越えていく様子がとてもハマっていた。お願いだから早く役者に戻ってきてほしい。大泉洋も流石のハマりっぷり。こういう人、近くにいると鬱陶しさもあるけど、いなくなると本当に心許なくなるよね。この二人だから良かったと心から思う。
別離のシーンで御涙頂戴にするのではなく、人と人とのつながり、ぶつかり合いで後から思えば傷つけたよね、もっとこうすべきだったよね、という、誰もが通る感傷をモノローグで入れてるのがまた心を揺さぶる。個人的には金沢でごはん作ると言ってくれたのに一人で寝かせて帰って行ったシーン、一番リアルで後悔しそうで切ない。
今、十分に胸を張った人生を生きていないという後ろめたさ、後悔があるからこそ、描け!とただただお尻を叩いてくれる、自分の未来を一心に信じてくれる存在がどんなにありがたいか。歳をとってどんどんそういう人がいなくなるとますますそう思うんだろうな。
これが親との関係性だとリアルすぎて辛すぎて見たくはなかった気がする、けど恩師という自分にはいないけど身近な存在、という題材が丁度良かった。
本当にいい作品でした。
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そういや後ろの方ですごい轟音で鼻を啜ってる人がいた、最初いびきかと思ったけどどこも泣きどころばかり、数列離れてたのでうんうんここ泣くよね、と思いながら聞いてたけど真横の人とかはすごかったろうな。。