「モチベーションは辞職願望」かくかくしかじか uzさんの映画レビュー(感想・評価)
モチベーションは辞職願望
はじめに、これが本当に自伝であるなら自分は東村アキコが嫌いです。
作品は作品として観ますけど。
豪華なマンションを見せつけ、自身を「凄い人」と評する導入から(事実であっても)鼻につく。
本編はちゃらんぽらんで自信過剰(最初のデッサンは本当にヒドい)な女子高生からスタート。
美大の志望理由は肩書きのみと、高い学費を払う親にも合否を競う他の受験生にも失礼極まりないもの。
漫画家志望なのに高校時代は読んでる描写すらない。
芸大入って批判されたら描かなくなり、夏休みの一件を経てもすぐ逆戻り。
色ボケクソ馬鹿で通すも何故かアッサリ卒業。
二足の草鞋に嫌気がさして初めて描いた作品がそのまま受賞、掲載はならずも担当付きに。
しかもそれまでもその後も、創話や漫画的技術の習得に関することには一切触れられていない。
もちろん実際は努力や苦労など沢山あったのだろうが、そこを描かずして何を感じろと言うのか。
一つの作品として、主人公明子の物語として、都合よく成功したイライラする女性の話でしかなかった。
永野芽郁の雰囲気はいいが、演技は未だそれ頼りだし、女子高生はいい加減ムリがあり過ぎる。
コミカルさも相変わらず“面白い”でなく“可愛い”だし…
上述のキャラ描写もあり、途中から日高先生を主人公として観ないとキツかった。
芝居がよかったのは大泉洋、大森南朋、ツダケン。
コメディ演出はほとんどが合わなかったが、斉藤由貴の使いどころは笑った。
原作は未読だが、本人が脚本にも制作にも名を連ねててよくこれを公開したと思う。
自分にはセルフネガキャンにしか見えませんでした。
私も映画の中の主人公が嫌いです。カッコいいというだけの動機でなら、日高先生の指導についていけないだろうから、やっぱり絵が好きなんだろうと思いますが、努力の部分は省略してますよね。世の中を舐めていて、その気になればちゃちゃっと出来ちゃう才能あふれる私、みたいな印象を受けました。そういう天才は確かに居ますが、凡人の私は共感できません。
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