劇場公開日 2025年5月16日

「漫画ほどで無いが演技が光る」かくかくしかじか おんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0漫画ほどで無いが演技が光る

2025年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

漫画をWEB(アプリ)で読んでハマったので映画を観に行きました。と言っても漫画は4巻の最後の方(全5巻)までしか無料で見れなかったので、その状態で映画を観た感想です。ネタバレ無しで。思い入れもあるため長文になってます。

映画の評価としては星3.5ですが、多くの人に作品を観て欲しくて星4にしてます。

結末は最初のシーンで予想でき、作中(漫画も映画も)に散りばめられていることで、最後まで観なくても分かる流れです。ここら辺は原作リスペクトで先に結論を匂わせ、伏線回収していく方法をとっているのかと。(文系では無いのでなんという手法かわかって無いですが。)
原作のように頻繁に回想を織り混ぜる方法なら、伏線(答え)を回収していく方法が味を出してくれるが、今回のように一連の流れにすると…
私が感じたように原作を知ってる人には物足りない作品として目に映るのだと思います。
映画なので、話が進むにつれて全景が見えるようにした方が、一般受けしたのかもしれません。そうすると叩かれるのは目に見えてますが、違った作品感がでたかと。私は漫画と映画は作りが違っても、その伝え方が見えてくるのが好きなので。

原作のネタバレになるので詳しくは言いませんが、映画に絞るため(2時間くらいの作品にするため)、漫画であったシーンが幾つか無くなり、改変されてたのも気になりました。(他の方は少し踏み込んでコメントされてたのですが、映画では無く漫画のネタバレになるので…)
ドラマとかが好きな方はこのパターンで良いのでしょうが、ちょっと浅くなってます。
なのでこれから漫画を買って読みますw
(ちなみに1〜3巻、5巻は入手出来ましたが4巻は入手出来ず、まだ漫画では続きが読めず、やきもきしてます。
→6月2日現在、ネットでは売り切れ、入荷予定なしのため定価を諦めていたが、TSUTAYAアプリで地元の書店で売ってることが判明。やっと入手して4巻、5巻を一気読みできました。
やっぱ映画と流れが変わってましたが、こう見るとちゃんと2時間に収めるために改変しつつも絞ったのだろうと。
全部原作通りに制作すると2部作3.5〜4時間は必要ですね。そうすると映画的には正直厳しいので、ちゃんと映画向けに練られていると思います。)

個人的に原作より面白さは3、4割減(それぐらいカットされたシーンは、個人的に心に残るシーン)でしたが、最終着地点は感動できる面白い作品にはなってました。
映画ならではの映像美を感じるところもあり、そこはよかったです。

また、逆の意味で期待を裏切られた(?)のは、大泉洋さんの演技の旨さ。正直、映画を観る前は、なぜ大泉洋?ちゃうやろって思ってたのですが、演技が上手かった。役者さんてすごいと思いました。
特にキャスティングを気にしないで映画を観る人間(最近の朝ドラがオーディションじゃなくて有名俳優を起用するのに納得いかないタイプ)なので、漫画の日高先生のイメージと、普段見る大泉洋さんのイメージが離れていて…
人気俳優使って金取りにくるいつものフジ映画だって思ってた(ただ漫画が映画になってどんな感じか気になって観に行った)分、逆に演技に感動しました。
大泉洋さんの真面目な性格(仕事、役に対しての姿勢)はテレビとかで見えてた面はありましたが、どうしても笑いに繋がるイメージが…
原作者の東村さんの見る目に感服しました。(さすが人間観察が得意なだけある。それともファンだったとか?)
全てのキャスティングで完全オーディションで純粋に演技と映像で楽しみたい感じでいましたが、大泉洋さんは大正解だったと思います。(手のひら返しw)
永野さんの役も普通にキャラ的に違和感無かったです。
見上愛さんもマッチしてました。(ドラマとか見ないので名前すら知らなかった)
編集担当者はいい声してると思ったら声優さんだったのですね…これもいい感じかと。もちろんカッコイイ方ですが、電話越しで聞く声、声で役を演じる配役って大切ですね。
個人的に一部配役があってない?や映画特有の笑いをとらなきゃってところは、仕方無いかと思ってます。結局は興行収入が得られないといけないので。

作品としては漫画の方が面白いですが、映画としてもちゃんと纏められてましたので、もっと多くの人の目に触れてほしかった。
田舎ではCMが流れ無いのが残念です。(5/22修正。フジで流れてました。自分がフジを見なくなったので気づかなかったです)

ちなみにここまで漫画推しで書いてますが、映画を観て、大泉洋さんのセリフで泣きそうになってました(涙目にはなってました)。
ツレと観に行ったのですが、ツレはちょっと泣きそうにはなったかなとの感想でした。(泣きそうになったでは無く、「は」が入ってました)
漫画原作と知らなかったので、おそらくそっちの方が映画としての評価は先入観なく正しいのかと思います。
原作を知っていると映画に描かれていない背景を補完しながら観てしまうので、感情も入りやすいし、逆に原作愛が強すぎるとつまらなく感じるのだと思います。

(追記)
ちなみに父母との掛け合いが増えてた(漫画ではそこまでコマ数が無かったはず?)のは謎でしたが、先ほど(5/18、15:00ごろ)、原作者の東村アキコさんのXを見たら『まるさんかくしかく』の一コマがあって納得。ご両親も多分なエピソードがある感じですねw
宣伝を兼ねてたりするのだろうか(スピンオフ的なことを狙ってたとかw)

おん
トミーさんのコメント
2025年5月18日

共感&コメントありがとうございます。
カツオの下りは、今でも交流のある元彼がよく言ってる体の表現だったと思います。原作は現在と過去が行ったり来たり、漫画ならではの表現だったので、多分原作者立ち会いの部分で取捨選択したんでしょうね。
カツオは先生と元彼の彫刻談議もあって好きなエピソードでした。

トミー
トミーさんのコメント
2025年5月17日

大泉さんのキャスティングが一番の違和感だったんですが、演技で納得させられました。永野さんも好演なのに、コレで評価されないなら気の毒ですね。

トミー
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