「恩師と呼べる人が居ることの幸せを感じる」かくかくしかじか やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
恩師と呼べる人が居ることの幸せを感じる
東村アキコ先生の自叙伝的漫画、「かくかくしかじか」を実写映画化した作品です。原作未読で申し訳ありません!
前時代的なスパルタ式・・・しかし月5000円の格安で絵画教室をひらく熱血先生を大泉洋さん好演されています。作品の良し悪しを見極める審美眼と創作の実力は一流だけど、教え方はパワハラ、モラハラ三昧の三流以下・・・なんとも不器用なところが最初は鼻につきました。
しかし、暴言を吐きつつも教え子を一人前にすべく全力で取り組む真摯な姿勢は、人を惹きつけ巻き込んでいく純粋なパワーを感じました。私も彼の人間的な魅力に吸引されてしまった様です。ついには、あの「描けぇ〜っ!」って怒鳴り声さえも頼もしく、心の支えにさえなる始末(笑)。
また、自惚れがちでさぼり癖があるけど絵を描く素質は素晴らしい林明子を永野芽郁さんが演じました。生来やればできるのに追い詰められないと本気を出せないし、出そうとさえしない意志の弱い人間の微妙な雰囲気が表現出来ていたと思います。特に大学生活、目の前の課題から逃避し現を抜かし享楽に流されて自堕落になってしまう部分は共感しかありませんでした!(笑)
いつも不器用に衝突しつつも心の中ではお互いを認め支え合う恩師と教え子・・・その二人の見据える先、将来の方向性が全く違うところがなんとも切ないですね。また恩師の純粋な、ある意味親より深い愛情を後追いで感じとれて、とても清らかで温かい涙が溢れてきました。
私にも恩師と呼べるような先生が居るのですが、今作を鑑賞し懐かしく思い出されました。幸いにもご存命ですが、いつまでもお元気でと願いつづけております。
雑音?に埋もれず、ぜひご鑑賞を。
共感ありがとうございます。
自分の頃は優しい先生の方が珍しかったですね。竹刀は経験無いですが、今迄で一番酷いと思ったのは、居る意味無いから人型の切り抜きを置いておけ!でしたね。打たれ強くはなると思いますが。
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