「ベスナルグリーン」日曜日はいつも雨 jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
ベスナルグリーン
原作者はアーサー・ラバーン
犯罪分析に興味を持ったジャーナリストで
小説やノンフィクションを書いていたらしい
ロバート・ハマーは知らない監督だったが
ロンドンのイーストエンドの空気と人間模様を
ひとりの中年女性を中心に上手く描いていた
彼女の家ではアンダーソン防空壕を物置代わりに使っていた
1940年のロンドン大空襲前か後なのかちょっと迷ったが
どうやら戦後の話らしかった
屋台で埋め尽くされたロードマーケットも見える
前半はコミュニティの中の各々の現実と心理が描かれる
彼女はかって「ベスナルグリーンなんて無くなればいい」と
男に言っていたが…
後半は戦争前後の不安定な社会や閉塞感に
耐えられない人間の衝動や逃走本能も描いているような気が
(地域は経済的にまだ苦しい、か?)
ラストの操車場の場面とそれに向かってゆく過程も盛り上がり面白かった
夢や願望は潰えてしまう
日常生活に追われていた中年女性ローズ(グーギー・ウィザーズ)に
期待していなかった女っぽさを見せられて ドキッ、としました
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