ミゼリコルディアのレビュー・感想・評価
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Murder He Wrote
Director Alain Guiraudie once again masterfully captures the understated tension among his characters in Misericordia. While his films explore homosexual themes and insecurities with more depth and earnestness than many mainstream works, Guiraudie's distinctive style ensures that his storytelling remains accessible to a wide audience.
The inclusion of a Catholic priest adds a timely dimension to the narrative, particularly when compared to Conclave, this year's Best Picture nominee. However, Misericordia is undoubtedly the bolder and more audacious of the two.
教訓噺
横浜シネマリン、アラン・ギロディ監督特集にて。
(横浜で観られるなんて、横浜シネマリン様、感謝です。
もうすぐ値上げしますが仕方ありませんね。)
この幕切れ。
暗示はあるので理解はできるが、
えええええ、コレで終わる?と、
そのあざやかなエンディングに腰が椅子からあがった。
(ああ、コレだから映画って愉快だね。この快感。
正直また観たいとは思わないが、この幕切れの奇妙さにはやられました。)
主人公ジェレミーは人ったらし。なんだろうな。
ゲイなのか、バイセクシャルなのか分からないし
どうでもいいが、まぁ悪意も策略もあるのかないのか分からず相手の懐に入るのが絶妙というか。
世の中、短気な問題児よりソフトな可愛げのある人の方が好かれるということ。
可愛げ。
性別や年齢問わず、可愛げ、大切である。
人は可愛げである。
ぶりっ子ではない。腹黒い笑みではない、可愛げ。
素直な可愛げである。
そんな教訓噺。
未亡人オカンが色っぽい💋
オススメされて観に行ったギロディ作品。
助言として事前に聞いていたのは『湖の見知らぬ男』を最初に観るのだけはやめておいてー、ってこと。(←結果的にめちゃんこ有益なアドバイスだったとわかるww)
冒頭、葬儀のある村まで車でのロングロングドライブ。
景色が美しくて目を見張る。
あ!この間観たテレンス・マリック監督の『天国の日々』のような映像美を楽しむ系なのか⁉️と一瞬思ったけど、それにしてもドライブ長い……
映画の前半は何をするにも尺使うめちゃんこシャクトリムシw
あまりにのどか過ぎてこのまま何も起こらずに終わるとかもあるのかなーとすら思えてきたところて事件勃発!
そこからはテンポが速い!
登場人物がみんなどこかちょっとずつ可笑しいんよね
だから全体的に滑稽な空気出してて笑える
初めて観るギロディ作品としてはちょうどいいバランスだった(とあとで知る。)
例えようのない面白さ
初アランギロディ。タイトル覚えらんないし意味もわからない。でも面白かった。こんな作風の人がいるのね。おそらくこの人の考える普通はネジが外れてるようでもあり、でも見終わるころにはちょっとこちらの常識が広がる。
普通のドラマでは起きない個人的な動機(欲情)で非常識行動が起る、にも関わらず普通に話が進むので「え?」と突っ込みながら見る事になるので、そこで起きる殺人事件よりもそっちのほうがサスペンス。油断できない。主人公もヤバいが真っ先に真犯人を見破る神父もヤバい。考えてみるとこんなに狭い村なのにほとんど全員ヤバい。警察はその上をゆくヤバさ。そんな人々の中で淡々と殺人事件が過ぎてゆく。そんな映画。
タイトルなし(ネタバレ)
アラン・ギロディ監督の作品を観るのは、本作がはじめて。
かつて師事していたパン屋主人の葬儀に参加するため帰郷したジェレミー(フェリックス・キシル)。
パン屋主人の未亡人マルティーヌ(カトリーヌ・フロ)のもとに滞在することになったが、マルティーヌの息子ヴァンサン(ジャン=バティスト・デュラ)は気に食わない。
ジェレミーとヴァンサンは旧友同士なのだが・・・
ふたりに共通の友人や神父などと交流するうち、ジェレミーとヴァンサンは争い、ジェレミーがヴァンサンを殺してしまい、ことはヴァンサン失踪事件として捜査されることになる・・・
といった物語で、一応は田舎が舞台のサスペンスなのだが、一筋縄ではいかない感じ。
ジャンル映画に収まらない映画で、「握った掌から妙に滑り落ちていく」というか、そんな手応え。
一般受けはしなさそうだが、嫌いじゃないタイプの映画。
この、どのジャンルにも収まらない(予想どおりには進んでいかない)ところは、マイケル・ウィンターボトムに似ている感じがなくもない。
まぁちょっと気になったのは、皆から愛される主人公のジェレミーだけど、そんなに愛されるタイプかなぁ。
師匠であるパン屋主人の息子夫婦には胡散臭いヤツと思われているが、そこいらあたりが妥当のようにも思える。
なお「ミゼリコルディア」の意味としては
・哀れみ、 憐憫、同情
・[間投詞として] 許してくれ! 何てことだ!
本作では「何という出来事(または、憐れみの有無について)」という感じかしらん。
神秘的で、ユーモアとウィット満載
妙な目配せで、これもまた流行りのあの手のやつか!?とちょっと引いた目線で眺めていたのですが、まさかあんな展開になるなんて!でも最後の最後は多少感じていたりしたけどまさかああなるとはねぇ─とまぁ内容的に多くは語ることはできませんが、予想に反しおもろかったです。
まさかの展開とはいえ、しっかりと複線めいたものはまかれていて、それゆえに心地よくて清々しい笑いがこみ上げてきました。
映像の相当しっかりとしたもので、あまりに内容が優れていただけにさらりと流れてしまうのですが、何で気にもとまらなかったというと、シンボリックなアイテムをうまい具合に用いて映し出すことによって位置関係や展開を分かりやすく描ききっているために見ている事柄がちゃんと内容に直結してくれるためで、一生懸命何か集中しなくても楽な気持ちで作品を楽しむことが出来ました。でも、少しでも眠気を覚えるとアウトかも─色々と起こるとはいえ静寂に包まれた作風なので─。
神父さんはひょっとして仔羊を救うために自らを犠牲に自らの嗜好をも偽って・・・などと深読みすらしてしまったのですが、それは思い過ごしで、それはそれでかなり笑えましたし─。なかなか笑いにしにくいところを付いていて、ちょっと他にはない作品かもしれません。楽しめるかどうかにはかなり個人差はあると感じますが・・・
Panis
いや〜変態な作品でした。
キノコと欲が作品のほとんどを占めているような感じの手応えで、色々な愛が交錯するのが特徴的な作品で、ガッツリ笑いましたし、時々頭の中で"?"マークが出まくったりと未知なる映画でした。
亡くなったパン屋店主の葬式に行ったジェレミーが長い事その家にいる事から始まる違和感が徐々に大きくなっていく作品で、ジェレミー以外の面々が不安がったり怒ったりするのはさも当然なんですが、当のジェレミーが何を考えているのかが表情や言動からではさっぱり分からないというのもどの方向に進んでいくのかというワクワク感があってずっと楽しめました。
成人男性の取っ組み合いの様子が喧嘩慣れしていない感じなのが良い味を醸し出していましたし、その後何度も突撃してはジェレミーを問い詰めるのにあの手この手で潜り抜けるジェレミーが憎たらしくもあり、可笑しくもあり。
ヌルッと登場した神父が今作を掌握していく流れもとても面白かったです。
キノコ狩りからの後半のシーンでの堂々たる様は圧巻で、この人だけは何を考えているかがまだ表情や身体に出ていたのでより覚えやすい登場人物になっていたなと思いました。
神父の愛がなす結末はハッピーとも取れるし、バッドとも取れる、自由な解釈のできる姿だったのも良かったです。
ラストシーンで有言実行をかますのも良いですし、くっつこうとしたのを妥協して手を握るに抑えたとはいえ成人男性よ…となったのも後味が不思議でしたが良かったです。
師匠の奥さんに母性を重ねるならまだしも、性の対象として見るってジェレミーさん守備範囲広いな〜とぼんやりフフッとなりました。
R18+というのを最大限利用して男性のお○んぽをドーンとお見せするので、その絵面にワッハッハと笑ってしまいましたが、他人のおち○ぽをこう大スクリーンで眺めることなんてそうそう無いので良い体験ができたなと思いました。
徹底的に性行為のシーンはカットしているのも印象的ですが、誘惑するシーンなんかはしっかりエロティックでした。
監督の他の作品も見てみたいんですが、間隔空けないと情緒がちょっぴり不安定になりそうなので日を開けてまた観たいなと思いました。
鑑賞日 3/24
鑑賞時間 11:00〜12:55
座席 H-1
3本ワンセット???A24?
車の運転があっても酒は飲むし、男が男に欲情しても良い。
罪に前のめりな神父が面白い。いまの償いのあり方にそもそも諦めが感じられる主人公と神父の会話。山の上のシーン好き。当たり前、をことごとく信用してない作品で個人的に凄く助かる。頭でっかちに善悪、犯罪の完全成立みたいな話だったら興味失ってた。
落ち葉がまれに落ちるカットがあって、山のロケーションも合わせて自然のしみったれた美しさを感じる。秋の色合い。
キノコ狩り
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