劇場公開日 2025年3月28日

「周りに流されない力」マリア・モンテッソーリ 愛と創造のメソッド Kさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5周りに流されない力

Kさん
2025年3月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

「モンテッソーリ教育」の
生みの親であるローマ大学初の医学博士。
マリア・モンテッソーリの物語。

20世紀初頭のイタリア。
男性優位社会の中、無給で働くマリア。
差別と偏見に対して苦悩に満ちた日々を
送りながらも教育者として障がい者を支え
女性の自立を目指していく。

この時代に産まれてきた知的障がい者は
隠すものであり、お荷物扱い。

当事者の身内からは
『お前が産んだ財産をいつまでも
置いておけると思っているのか!』と罵倒される始末。

障がい者のことを
『私が産んだ悪の産物』
『厄介者』
…といった強烈なワードもでてきます。

障がいを持つ子供の親が
マリア氏がいる研究所へ助けを求め
子供にメソッドを受けさせると
少しずつ読み書きや計算が
できるようになっていく。
様々な方法で学んでいく子供たち。
日々の成長の過程に目頭が熱くなりました。

障がいを持つ子どもたちの役には
同じ立場の子どもたちを起用。
素晴らしいパワーを発揮していました。

マリア氏の存在感はちろんのこと、
高級娼婦のリリを登場させたことで
より一層、重厚感のある作品に
仕上がっていました。

K