「ここにいたいよ。」木の上の軍隊 羊さんの映画レビュー(感想・評価)
ここにいたいよ。
戦争に対する考え方も構え方も違う二人。ガジュマルの木に守られながら、身を潜めながら心を少しずつ通わせていく。もし、何らかの形ですぐに終戦を知ったら、二人はあっさりとお別れをしていただろう。なんとも複雑だ。ながいながい二人だけの戦争が、絆を紡いだのだから。
家に帰ると元気な母と戦友がいた。…おかしい。
そのことに気づく場面がとても切なくて
グッ…、、と声を詰まらせてしまった。
“目を覚ましたくない…ずっとここにいたい……”
自分が彼だったら…と考えたとき、
誰しもが皆、同じことを思うだろう。
「帰ろう」
母も戦友も亡くしてしまった。綺麗だった海も地も、もう元には戻らない。絶望のなか、波の音しか聞こえないひとりぼっちの故郷で自分以外の声が聞こえる。
ひとりじゃない。絶望せずに、生き抜いて。
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