「主演二人に魅せられる」木の上の軍隊 ふたり映画さんの映画レビュー(感想・評価)
主演二人に魅せられる
ガジュマルの木の上って守られているようで安心しますね。それが映像でも伝わってくる。
極限状態を演じきった堤真一さんと山田裕貴さんの想いが作品をより素晴らしいものにしているんだと思う。主演のお二人が堤さんと山田さんで良かった。実直で厳格な上官と素朴で優しい青年との2年間は映像で見て想像する以上に過酷な潜伏期間だったと思う。
沖縄の食べ物や植物、危険な生き物、地盤、そして人間一人一人の性格や表情など、そこに住んでいる人にしか分からない描写もあって、悲壮感だけじゃない優しさとあたたかさもあった。
一番好きなシーンは、海に佇む安慶名の名を呼ぶ、というより叫びながら走り寄る山下のところです。もう終盤になると、二人の姿がほとんど同じですね。汚れた服や顔、痩せ細った体。同じ環境に身を置いたからこそ体現された似姿、生き抜いたことに心震えた。もっと広まってほしい作品です。
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