雪風 YUKIKAZEのレビュー・感想・評価
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これは脚本(ほん)が良くない
楽しみにしていたのですが、お盆で映画館に行く暇もなく、日が経つにつれ上映が小さい箱になり。どうしても一番大きな箱で観たかったので、レイトショーに掛かるのを待って出かけて来ました。が・・・。
駆逐艦雪風は有名な船なので、昔から雑誌「丸」とかでも何度も記事になっており少しでも太平洋戦争の武器について興味のある方なら、その生い立ちと終末はご存じなのではないかと思います。
そういう意味では、本作が史実に忠実ではない点が目につき、特に創作された艦長の最期は異常に違和感のあるものでした。雪風自体は、戦艦長門、空母信濃(大和型三番館)、戦艦大和などの護衛任務から終戦前は呉鎮守府付きとなり海軍工廠の防空に当たり、広島の原爆投下も見届ける。最後は台湾海軍駆逐艦となり、大阪万博後に台風による座礁事故が原因で解体されるという数奇な運命をたどった。その歴史や史実の重さを鑑みるに、話の描き方や無意味な創作部分、役者の振る舞いのさせ方に軽薄さが漂ってしまっていた。
ストーリー上の駄作加減が目についたのは、なんといっても天の声と画面上のキャプションの存在でしょうか。作中で、先任伍長に沈船後の海上から救われ、雪風に配属になった若い雷撃手が天の声の主のようでしたが、大阪万博の映像の出方の順番や作戦行動中のキャプションの出し方の意味合いがなく、そんなものを出さずとも全体の流れなどいくらでも理解させられるだろうと観ている者は思ってしまう。艦長が艦の前方の天蓋から頭を出し、三角定規で爆撃機の爆弾の降下経路を読んで操舵手に舵輪を回させるのも、雪風の見事な爆弾回避の具現化として再現したのだと思うが、妙に嘘っぽく見えてしまったのは何故なのか。特にがっかりしたのは、大阪万博と関西万博を掛けて、最後に雪風の主な乗り組み員に、甲板から「未来の日本を頼んだぞ」みたいな叫び声を上げさせるところかなぁ。天の声の主の心の眼なのか監督の思いなのか、いずれにしてもかなり稚拙な表現だ。
脚本と演技指導?が良くないと思わせるシーンもかなりあり、作品全体の質を落としている。艦長が作戦の間に呉の家に戻るが、その晩には艦に戻ると言うのに妻との立ち振る舞いはぎこちなく、義父が訪ねて来たときには艦長は玄関に突っ立ったまま挨拶をする。私の父の時代でさえ、久しぶりの肉親にとの挨拶は深く床に額を付けて何度も何度も礼をしたものです。戦闘中に、先任伍長が若い雷撃手を米軍機の機銃掃射から守るために突き飛ばし、自分だけ死んでいくのも駄作の象徴とも云えるシーン構成(まるでシビル・ウォーのカメラマン リーと同じだ)だけでも評価2点に値する(笑) さらに、日米映画の講評シーンや艦体の清掃シーン、魚雷整備のシーン、食事シーンなどの乗り組み員に関するシーン全てが稚拙で、どのような意図で描かれているのかわからない。これは、様々な艦体や艦と海と会敵シーンでも云えることだが、雪風という鑑を描きたいのか、その乗り組み員を描きたいのか、たぶん後者なのでそういう描き方になっているのだろうが、絵的には(CGやセット費の問題もあるんでしょうが)アップのシーンが多く、全体が俯瞰できないことから来る映像的な咀嚼不足でのイライラが募る結果になっている。セリフのない風景としてさらりと流せばわかるシーンにできた筈。できれば(無理を云うけど)、クリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」のような構成を期待していましたが残念。
これなら、はっきり云って1964年の映画「駆逐艦雪風」(長門勇、岩下志麻ら)の方がずっと艦と乗り組み員とその家族を含めた物語になっていると感じますね。
前宣伝と豪華な配役がもったいない作品でしたね。
驚くほど面白くなかったです。
評判が良かったので楽しみにしていたのですが、驚くほど面白くなかったです。
1.脚本がつまらない
この作品全体の印象を一言で表現すると「散漫」です。
登場人物が多いのは仕方ないにせよ、話があちこち飛び、また時間がどんどん飛ぶので、戦争の経緯、雪風の戦歴などがある程度頭に入ってないと「何が何やら」となってしまうのでは無いかと。
この映画を通して、何を言いたいのか、何を伝えたいのか?自分には散漫すぎてよくわかりませんでした。
2.低予算が透けて見えるVFXとカメラワーク
この映画を見て、最初に覚えた違和感が「カメラが近い」という点です。
全体を通して、引きの画像、画面を広く使うシーンが殆どありません。
(唯一印象に残っているのは、友軍艦沈没後に波間にプカプカ浮いている水兵さん)
小さいセットを作る程度の予算しか割けなかった。CGにもお金をかけられなかったというのがよく分かります。
何人かの方のレビューにもありましたが、艦隊全景のチャチっぽさに加えて、雪風の停泊シーンでは正面からのカットしか使わない。
加えて申し上げるなら、救助シーンや戦闘シーンの同じカットの繰り返しについても、最後の方が思わず笑ってしまいました。
対空戦闘の高射機関砲のシーンなどはその最たるもので、せめて背後からの1カット(敵攻撃機に向けて射撃するシーン)を入れる程度の画面切り替えでもかなり印象が変わったはずです。
3.くだらないエンディング
ご覧になった方がどのような感想をお持ちになったかわかりませんが、エンディングで登場人物が雪風艦上に集合するシーンで「あとは頼んだぞ」とやったのには、ほとほと呆れ返りました。
こんなものは映画全体を通して観客が感じ取ればいいもので、あえて言葉にして伝えてきたのは客を小馬鹿にしている様にしか感じ取れませんでした。
4.その他、細かいところ
当方、祖父母の代が当に戦争に直面していた世代です。
当時の帝国海軍軍人(主に水兵さん)の写真などはそれなりに見せてもらっておりましたが、皆さん坊主頭で長髪の方は皆無でした。(士官の方には長髪の方もいらっしゃったようですが・・・)
映画全般を通しての時代考証にも違和感が残りました。(軍事関係には詳しくないので、誤解だったらごめんなさい)
以上、好き勝手書かせていただきましたが、期待が大きかった分失望の度合いもかなり大きなものとなりました。
雪風を見て、感動した、面白かったと感じた人がご覧になったら不快に思われるかもしれませんが、その点何卒ご容赦ください。
セリフやシーンのつながりがイマイチ
セリフ回しやシーンのつながり、予算の都合だが甲板上は一部しかなく船のどのあたりにいるかわからない。
船内もどのあたりにいるかわからない。
艦長の演技が下手とは言わないが、合ってないような気がした。
坂の上の雲の東郷平八郎艦長の渡哲也さんと比べてしまうと凄みが足りない。
戦闘シーンも坂の上の雲があまりに素晴らしく、映画なのに物足りなかった。
戦死者1名の戦争映画
兵士がバタバタと無残に死んでいく悲惨な状況の中で、一人でも多くの命を救い、生きて帰る。
それを描いてこそ、この映画のテーマが光ったはず。
それなのに、全編通して画面で死ぬのは1人だけ。(それも割とキレイな死に方)
台詞だけで悲惨さを言われても、全く伝わらない。
人の死を撮りたくないなら、戦争映画なんて作るなと言いたい。
CGの安っぽさは予算の都合で仕方ないにせよ、この映画がダメな原因はそこではない。
状況もメッセージも全て台詞で説明しようとする、昨今のダメ映画の典型。
多くの人が指摘している最後の蛇足シーンなんて、まさにそれ。
結構いい役者さんが出ていて、演技も悪くなかっただけに、残念すぎる。
再編集できないですかね
皆さんのレビューが厳しかったので、覚悟の上で見てきたせいもあり、まあまあ楽しく鑑賞することができました。竹野内豊、玉木宏らベテラン俳優陣はとても良かったです。
皆様ご指摘の通り、万博とラストのお手振りは全てカットした方が良いかと思いました。むしろ駆逐艦雪風が主役なのだから賠償艦として中華民国に渡った後の記録を見せて欲しかったです。
戦後80年でメッセージを伝えたいなら、孫の世代を描いてもよかったのでは?
CGとクオリティとアップシーンの連続は予算の関係なのでしょうね。
題材として有意義なので、余計なシーンをカットして再編集できたら良いのにと、勝手ながら思った次第です
戦争をエンタメと思っている方に
様々な方がラストシーンに【必要なし】とのご意見がございます。もしも、小説の行間を読むような深い知見で戦争映画を観るのならばカメラワークの単純さや、参謀たちの髪型や、CGの稚拙さなどは取るに足らないものと思います。それら些細なことに気が散る方は戦争をエンタメ視しておられるように思います。逆に本当の戦争に近づくと心が痛んでいくだけだと思いませんか?名もなき日本兵ではなく、だれかのひいおじいちゃんなのですから。制作側も意識されており、亡くなる先任伍長は架空の設定ですので心痛い方がいないようにされております。私はそうした心遣いに感銘を受けました。
ラストシーンで台無しとおっしゃられる方は、制作陣から見て【何も考えない人でも分かるようにしなければ】という配慮であると思います。
もしも、ラストシーンをカットしても映画をもって伝えたいことがしっかり伝わるならば、あのシーンは無かったと思います。
つまり見る側の質が下がっていると思われているということです。
私見ですが、あのラストシーンは要らないことには同意します。
末筆ですが、雪風の乗組員の証言はyoutubeにもありますので一度見てから劇場に行かれたほうが良いと思います。海に落ちた人は目と口だけが白く後は重油で真っ黒になっていたと証言しております。映画では語れない真実の重みがございます。できれば【葉隠れ】も一読されたら良いでしょう。武士道の理解に役立ちます。大東亜戦争の流れも理解しておかれた方がさらに良いです。
制作陣(監督含む全員)は何を伝え、そして、それをどう伝えたかったのか
戦争を知らぬ、肌で戦場を感じたことがない、平和に溺れている23歳の社会人男。
そんな私が見た後、どう考え、どう結論を出し、最終的に評価を下した本作「雪風 YUKIKAZE」へのレビューとなる。
ただし、稚拙な文章となってしまう点、ご理解頂けたい。
1.見た後すぐ
悪くない映画ではあった。
戦後80年という節目の年に、こういったシンプルで、詳しくない人にも親切な戦争映画という点では悪くない映画だった。案の定、戦後80年という背景もあって、当時の戦争について考える時間はできたのだがら、そういった意味では成功してる映画ではないだろうか。
2.冷静になった時間
少し経って、適当な居酒屋で一杯の酒を飲んだ後、別の店へすぐに移動した。
今作についての考えに耽るには、賑わいのある居酒屋ではダメだった。
静かな店へ移動した後、適当に料理をつまみながら、考えに考え抜いた。
結果、一つ出た、やっと納得したワードが出てきた。
「まるで道徳の教科書を読んでる気分だった」
私がこのワードを思い浮かべる前に、そもそもの話、まず本作の評価の仕方を考えた。
一つは、戦後80年という節目であり、日本が歩んできた歴史的背景をかんがみて、本作に求められた、もしくは求めるべきことは何か。
二つは、一つ目に上げた戦後80年とか、そういう「色眼鏡」「背景を見ない」という視点で、純粋な映画として見た時はどうか。
まず一つ目の評価の仕方は簡単だった。
戦争とはなにか、当事者ではない私が戦争について考えるというのは何か、どういう意味があるのか。こういったことを私が考えた時点で、本作は大成功している、と言える。
少しだが、他のレビューを見た時、不満、疑問点?に唐突な死をよく挙げられていた。
個人的にだが、少し疑問である。
表現が些かおかしいかもしれないが、これが戦争というものではないのか。
唐突な死、理不尽な死、無慈悲な死。
これが戦争を構成し、誰しもが戦争を嫌う第一の理由ではないのか。
皆誰しも、死を恐れ、死にたくないと願うものではないのか。
だから戦争をしたくないのではないのか。
一つ目の評価の仕方で見た時、「唐突な死」は戦争をよく表していて、普段戦争について触れもしない層が、最も戦争について衝撃を受ける描写ではないのか。
戦争について、最も分かりやすい描写ではないのか。
「戦争はこうもあっさり人が死ぬんだぞ」という、制作陣の意図を汲み取る必要があるのではないのか。
もっと書こうか。
「たった一機の戦闘機のパイロットの気分次第で、もしくはパイロットがその気になれば、搭載された機関砲、機銃、もしくはロケット、爆弾で、君の隣にいた戦友、友人、家族、上司、先輩、恋人、ありとあらゆる日常に生きる生命を簡単に、一瞬で奪うことができる」
これが戦争だ、人殺しの兵器が大活躍するのだから。
さて、色眼鏡たっぷりの評価を下した。
二つ目の評価の仕方に移る。
映画として純粋に見た時、全体的に説明口調すぎる。
一つ一つのセリフを取っても、なんだが、台本をそのまんま読み聞かせてもらっているだけで、何の感情も感性も芽生えない。
これは演技が悪いとか、そういう意味ではなく、セリフが臭すぎる。
臭すぎるというのは、あまりにも「媚びてる」「まるで日本が全く悪くないように」という点である。
先に上げた「まるで道徳の教科書を読んでる気分だった」というのは、主にこういった点を指している。
事実を淡々と描写、描くのではなく、若干盛っているのではないかと感じられずにはいられない。
節々から感じられる「お涙頂戴」「戦争はこういうもの」「日本が世界相手に戦争をしていた事実」を、なんか見せつけられているようで、もう本当に不快でしょうがなかった。
勿論これは、冷静になった後、評価を下していく段階で生まれた思考である。
しかし、一瞬で死ぬ、という描写を見た時、ほんのわずかだが、あの戦闘機に恨みを抱いた。これが戦争というものかと思うのと同時に、自分が気持ち悪くてしょうがなかった。
さて、ここまで長々と書いたが、最終的な評価を下したい。
ここでは、星なしとさせていただく。
というのも、本作は評価するとか、そういう次元に存在してはいけない気がするのだ。
これは神格化とか、そういう意味ではない。
戦争を題材にした以上、本作に低評価をつけるのは「あの戦争」を否定している気がして、凄く気分が悪いからだ。
純粋な映画として見た時の評価は、無論星2くらいが妥当である。
しかし、戦後80年というワードが重くのしかかり、どうしてもその評価を下せない。
ここまでレビューを読んで頂いて感謝する。
最後に一言だけ、添えさせていただきたい。
「気持ちで映画を作っちゃいけない」
いろいろ盛り込みすぎて印象が散漫
今年の夏、必ず見ようと思ってた映画なので観てきました。「雪風 YUKIKAZE 」
個人的な評価は星2つ★★☆☆☆。駄作でした😰雪風を見に行ったはずのに、ほとんど竹野内豊と玉木宏のドアップばかり見せられました(笑)。もっと艦を見せてくれ〜(逆に2人のファンの方にはおすすめ)
雪風は開戦から終戦までほぼ全ての海戦に参加したので、そのストーリーを追うだけで忙しいのですが、さらに銃後を守る女性や自衛隊の災害救助も描かれていて、はっきり言って蛇足でした。脚本に口出しする人が多かったんだろうなあと思います。
艦船CGはゴジラマイナス1.0で超精細CGを見ているので、それに比べるとだいぶ見劣りします。雪風以外の艦船、例えば戦艦大和は、はっきり「絵」とわかるレベルの代物です。
良かったのは伊藤整一長官を演じた中井貴一で、中井貴一が出てくると映画が締まります。そこだけ空気が違います。中井貴一すげ〜と思いました。
というわけで結論としては、有村架純をそこで使うんか!と腰抜かしたい人にはオススメの映画です!
がんばれ~!
映画の最後、雪風の甲板に登場人物達(艦長と乗組員)が勢ぞろい。
「がんばれ~!日本!」「俺たちが見てるぞ~!」
そう言って、映画館の客席に向かって笑顔で手を振りエールを送ってくれます。
小学校の低学年迄をターゲットにした劇映画ならまだしも、一般向け映画でこれは恥ずかしい。他の方のレビューで事前に知っていたにもかかわらず、あまりの恥ずかしさに全身に鳥肌が立ちました。
これがなければ、最後まで没入して鑑賞できたはずなので非常に残念です。(良かれと思っての演出なのでしょうが、得られる効果としては最悪です。)
その最後の恥ずかしいシーン以外、訴えるテーマもストーリーも、共に良い映画です。
CGがチープというレビューもありましたが、私には許容範囲でした。
それから、映画の本質とは関係ないですが、この映画の大和艦長が「ゴジラ-1.0」で雪風艦長役の俳優さんだったのは嬉しかったです。
スタッフロールの演出も良かったです。曲はかからず静かな波の音とかすかな艦艇の音のみの渋い演出で、あの恥ずかしいシーンがなければ良い余韻を残して映画館を後にできたと思います。
駆逐艦雪風の映画であると誤解されませぬよう…
史実を元にした完全フィクションファンタジー映画であると御認識いただいた方がよろしいかと存じます。
評価できる点
・「艦長」が「官庁」でなく「干潮」のイントネーションになっている。
・航行中の艦内に小さくタービン音が流れ続けている
・江田島が「えたじま」
・「みぎげん」、「ひだりげん」
・ラストシーンで『はたかぜ』
・銃後パートが少ない
・無駄なラブロマンス要素がない。
・ラストシーンで『はたかぜ』
・戦闘配食が乾パン
・ラストシーンで『はたかぜ』
・エンドクレジットにちゃんと『はたかぜ』
残念な点
・説明的セリフが多すぎ
・爆発するたびにフネが海面から浮き上がって見えるようなレイヤ処理の甘いCG(経費節減)
・望遠レンズの圧縮効果だと言い訳しても無駄なレベルで近すぎる航行間隔
・『撃沈された艦艇の燃料は海水である』と言われても信じられるほど綺麗な漂流者と澄みきった海面
・使い回しモリモリのCG航行シーンと対空機関銃の射撃シーン(経費節減)
・野外シーンは中部甲板オンリー(経費節減)
・12.7mmの直撃を受けたのに日本刀で斬ったかのように切断面がきれいでまっすぐな腕
・まるで戦艦!広々烹炊所
・科員食堂で左手がテーブルの上
・敷島隊のことをなんでお前が知ってるんだよ
・突然の死!!!!
綺麗すぎる映画
なんだかさらっとしているというか?可もなく不可もなくという感想です。玉木宏が亡くなったシーンではちょっと目をそむけましたが。竹野内豊は亡くなる必要あったんでしょうか?今まで沢山戦争映画見てきましたが一番普通の映画でした。
そもそも・・
こういう戦争観は日本人の観客が求めるのでしょうか?戦中の勇壮で、高潔な日本人。彼らは、日本を守ることを切に願いながら死んでいった・・
これは英霊という思想ですよね?
この映画のメッセージは、艦上から乗組員たちが観客に向かって「見てるぞ〜」と呼びかけるシーンに象徴されると思うのですが、何も戦争はよくない、というメッセージが戦争映画には必要というわけではないですが、この映画に出てくるのは美化された「日本人」であって、戦争に対してポジティブなメッセージさえ発してるように感じました。
意味を剥ぎ取られるのが戦争というものの悲惨さであって、後世の人がべたべたと意味づけをして戦争という題材を消費する娯楽作品に仕立てるという姿勢には疑問を感じざるを得ません。
俳優さん達は素晴らしかったと思いますので、低い評価はつけないようにしましたが実際は星1つです。見る価値はないと思います。
誰に勧めたらよいのか…
雪風を観て一番に思うのはこの作品は何を誰に伝えたかったのかと言う事です。これがわからないので勧める相手もわからない。艦長を演じた竹野内豊さんファンなのか或いは仕官役を演じた玉木宏さんファンなのか…或いは戦史映画好きなのか。
おそらくは乗っていた艦が沈められ雪風に救われた少年兵の目線を通じて駆逐艦雪風と海軍或いは連合艦隊そして日本を描きたかったのだと推察します。
もちろん予算やスケジュール等あるとは思いますが、あまりに色々取り込みすぎて、全てが中途半端な作品になってます。少年兵の目線を大切にするなら少なくても艦長をあそこまで描く必要はないし、艦長目線も大切なら少年のエピソードはあそこまで描く必要はなかったのではないかと思います。また参謀が重要な場面で度々現れますが、これも史実を取り込むためにとって付けた様にしか見えません。ミッドウェーからレイテ沖そして沖縄に向かった天一号作戦と大きな海戦を扱ってますが、CGばかりに頼ってしまい最大の見せ場のはずなのに迫力も全く感じられません…まるで回想シーンを見ている様です。もう少し丁寧に仕上げて欲しかったと思います。題材は良いだけに大変残念です。まるで防衛省の広報映画を見たかの様な印象しか残りませんでした。
俳優陣の演技が光る「舞台劇」
まずは、戦地に赴き戦い抜いた方々に敬意と、命を失った方々に追悼の意を記します。
本作、観かたによっては面白く、また同時に物足りなさが有った作品でした。
本作を鑑賞するにあたり、上映から時間が経過していることも有り、多くの賛否両論を拝見した後に鑑賞させていただきました。
正直、あまりいい評価を目にしませんでしたので、ある意味「覚悟の上」で鑑賞に望みました。
確かに、物足りなさが確実にありました。
まず、冒頭からそれ以降の戦闘シーン。
ほぼすべての戦闘シーンがズームアップの、「一人称」的な映像で有り、全体を観せる「俯瞰(ふかん)」的な映像がほぼ無かったため、「状況」が理解し難く、個人的に「内容が入ってこない」シーンが多すぎました。
そのため、せっかくの戦闘シーンとエンタメ性の「面白味」というものが半減してしまいました。
話しの内容的には見ごたえが有ったため、ちょっと残念でした。
ですが、表題に記しましたように見方を変えて鑑賞をすると、不思議なことに退屈感無く2時間を過ごせた作品でした。
それは個人的に、俯瞰(ふかん)が足りない、一人称的な画が多い事は、ある意味「舞台作品」に近い印象を感じ、その意識で鑑賞をすると自分の中の「想像力」が働きました。
ただ、あくまで映画であり、「舞台を意識した」作品でも無いため、残念な印象を感じることも理解できました。
①唐突な先任伍長や艦長の死の見せ方
②海戦の迫力や緊迫感
③大和や雪風の最後
④「雪風」の存在感が薄く、見せ場は「大和」と「特攻の姿勢」に意識が集中した。
特に上記に関してはもっとエンターテインメントを意識した「画」を造り観せる事が必要だったと、感じました。
ですが、その上であっても見方を変えた後は「退屈感」は感じず、大和の最後や特攻の無意味さに没頭することができ、最後の艦長の唐突の死も、「舞台」の鑑賞を意識したことにより受け入れることが出来ました→※大成を果たした英雄が心身ともに燃え尽きる様と観ることが出来ました。
豪華俳優陣の演技はとても良かったです。
※個人的に中井貴一さんの演技は圧巻。少ししか出演していないのに、存在感が圧倒的でした!
確かにエンターテインメント映画としては物足りないかもしれませんが、個人的には面白かったと思えた作品です。
海のなんでも屋の活躍
竹野内さんが主演という時点で、ソフトな作品であることは予想がつきました。
駆逐艦というものの存在も知らなかった人間としては、戦闘描写があっさりしているけど逆にそれが観やすいとも言えます。
史実についても色々知る事が出来ました。ヒューマンドラマ、エンタメとして面白かったです。
寺澤艦長は架空の人物という事なので、かなり大胆に創作したのかと思ったら、軍の内部でのやり取りなどはかなり調べて事実に沿っているようで、興味深かったです。
ただやっぱり、かっこよく作りすぎですし、乗員たちの会話は洋画の話など違和感があったし、食糧事情も良すぎで、もっと緊迫した雰囲気は欲しかったです。
終戦後の引き上げ 船としての役目を終え、船上で寺澤が亡くなったような描写でしたが、実際には亡くなっていないのに、そうする方が感動すると考えた演出だとしたら、そこは違うと思います。
不可避な事故ならともかく、あれは過労によるものですよね。
必ず生きて帰る、生きて還す、というテーマな訳ですから。
1970年と、更に10年後という部分も、蛇足に感じました。
ゔゔゔゔーーーーん。。
戦艦には詳しく無いが「大和」はさすがに知っていたし「男たちの大和」を観た時に少し調べた事があったので、駆逐艦「雪風」についても多少の知識があった上での鑑賞です。
20時半からのレイトショー。
先輩方10人程の入り。
多いのか少ないのかワカラナイ(°▽°)
ゔゔゔゔーーーん。。('◉⌓◉’)
鑑賞後、席を立つ人を見送りながら、明るくなった部屋で唸る私。。
えーーーーーーそんなはずはない。
ちゃんと、一生懸命に、観た!
首ももげそうになる程うなだれて、唸っていたからか、立ち上がった斜め前の席のおじさまに「どうでしたか?」と声をかけられました!ひぃ!!
まず、内容云々よりも、バストアップのカット、寄りの絵が多過ぎで、そこに意味を見い出せなかった事、同じシーンの繰り返しも効果的じゃなかったと思うし、万博のカットも必要だったのかわからないし、そもそも戦争の悲惨さ、死と隣り合わせという緊張感も伝わってこなかったし、全体的に画がチープでした。
学校の教材みたいでした。
などなど早口で答えてから、ちょっとドキドキしたw
おじさまは、そうでしたかと微笑んで、
「私は若い人向けの見やすい戦争映画にしたんだなと思いましたが、お嬢さんが眉間に皺を寄せていたのを見てついつい声をかけてしまいました。」と仰った。
(お嬢さん!!
眉間に皺!!)爆笑ww
その方は「私はおじいさんですが戦争を体験していないけど、貴方の様なお嬢さん(ww)が戦争について考えてくれると嬉しく思います。」と仰って、颯爽と帰って行かれた。。。
なら良いんだけど、もう帰りの
エレベーター1箇所しか動いてないから又会っちゃう!
気まずいのでトイレ行きましたw
いや、でも、普段ぼっち鑑賞な私なので、
見終わってすぐに誰かと感想を言い合うのは滅多にないので、何だか新鮮でした(^。^)
(伝えたのはグチばっかりだったの気付いて
ちょい後悔。。
良いところもありま、した(°▽°)b
いきなり話しかけて驚かせてごめんなさいねと、言われましたが、私が1番よく行くシネコンなので、又お会いするかも!
出逢いだわ恋の予感だわw
つか、ガツンと来る作品に出会いたかったわ。。
太平洋戦争。
沖縄を前に沈む大和。
あの特攻作戦は正に無駄死に。。
米軍の集中砲火を浴びる事はわかっていたのに泣
ここは他作でも、何度見ても辛いシーンです。
貴一っつぁんが光る!
雪風の強みは大和よりも小型で小回りのきく戦艦だったという事もあるが、優秀なリーダー、寺澤艦長(NOBUさ、あ、竹野内豊サマ)の卓越した操縦技術や判断力。
その存在感。
加えて早瀬先任伍長(玉木さん)の皆を束ねる兄貴の様な人物がいたからこそであったと思う。
あの状況で、最前線で戦いながら、海に投げ出された兵士達の救出に尽力した事実には心動くものがありました。
又、戦後を見据えての発言や行動も描かれており、戦争中でも未来の日本を考える描写があった事が1番グッときました。
だからこそ!
あそこでもここでも!
戦争を終わらせる方向へ舵をきるべきだったのに!
(戦艦だしね!ってオイ!Σ('◉⌓◉’)
愚策を選んで突き進んだ日本(と言っておきます)が憎いです。
寺澤と(妻の)父親との会話、寺澤と早瀬との会話、心に残るセリフも多かったです。
ダケド〜。。
ゔゔゔゔーーーーん。。と、なってしまう。
勉強になったし、戦争について考える時間も持てたし観て後悔はないが、演出、構成、脚本も合わなかった。
カメラワークも微妙で、惹きつけられるカットもあまりありませんでした。
戦争映画だけど「雪風」を通して
「人命救助」に焦点を当てた作品なんでしょうね。。
まぁ、それでも不要な要素が多すぎた??
ラストの全員集合(プラス早瀬)には寒気が。。
本作で1番怖いシーンでしたw
(やりたい事はわかりますがアレは無いデス)
そして
艦長はなんでなんでホワイʅ(°▽°)ʃ
そうしたかったにせよ、あれだと突然過ぎて理解出来ません(°▽°)
命を扱った作品で、しかも主人公をあの形で退場させるのは納得出来ない。。
若い方、お嬢さんwに観て欲しいけど、このキャストじゃ渋過ぎか??
奥平君、あみちゃんじゃ弱いかな?!
4歳娘は寝てるだけだったけど、艦長と同じく人を救う立派な女性に成長していましたね。
繋いで〜くぅー♪なサプラ〜イズでした。
戦争反対。
子を守れるのなら盾になりますが、
漠然と"国"の為には死ねません。
幸運艦だから必ず助かる
時間を感じさせない映画だったが、必ず助かると分かっているので、観る前からネタバレ状態。多くの人を救い、復員輸送船として活躍した事は素晴らしいが、戦争映画としてのメッセージが弱く、2回観たいとは思わない。有村架純は、この作品になぜ出演したのだろう?
二番煎じ感が。
なんとなくですが、個人的には男たちの大和の二番煎じな感じがしました。
戦闘シーンは男たちの大和の方がかなり迫力あり。
にしても玉木さん、あっけなさすぎてびっくり。
時間がなかったのかやたら端折りすぎてるような気も、、。
雪風がいつ撃沈させられるかとヒヤヒヤした。戦争を終わらせるのは難しい。
●雪風の事も,最後まで沈まなかった事も知らなかった。。
だから、きっとどこかで撃沈されてしまうのだろうと思ってたので、敵襲の度にヒヤヒヤした。
特にレイテ沖海戦で全艦反転のなか、知らずに突っ込んでいったときには、ここで敵の集中砲火を浴びて終わるのかと思い観念したが、さすが「幸運艦」の異名は伊達ではなかったとホッとした。
だが、次の沖縄特攻作戦では、さすがにダメだろうと思ってたら、これも切り抜ける。「幸運艦」の面目躍如だ。
結局,雪風は沈められずに終戦になるのだが、
僕は、「戦争中の軍艦の話で、「雪風」なんてタイトルの映画となりゃあ、そりゃアータ最期は当然ドラマティックに沈むでしょ」と思ってたので、「えっ、沈まないの ( ゚д゚)」とちょっと拍子抜けしてしまった。、
沈まなかったことにガッカリなんて、ずいぶんな話で我ながらヒドイと思う。
いやスマン (いったい誰に謝ってんだか (^^)。)
●印象に残ったセリフは、「雪風」艦長の寺澤(竹野内 豊さん)が言った 「始めた戦争を終わらせるのは難しい」みたいなセリフだ。
実は最近ラジオで毎日新聞の伊藤芳明さんが、「戦争は始めるのは簡単だけど、終わらせるのは難しい」と言ってたのが心に残ってたので、寺澤艦長の言った同じようなセリフが印象に残った。
検索したら、半藤一利さんが 「昭和史」のなかで、
「戦争というのは起こすのはたやすいが、終えるのは容易ではない」と言ってた。これが元ネタかと思ったら、
ローマ時代のサルスティウスが『ユグルタ戦記』で、
「あらゆる戦争は、起こすのは簡単だが、やめるのは極めて難しい」と書いているのが検索で出てきた。
これには続きがあって、
「戦争の初めと終わりは、同じ人間の手中にあるわけではない。
始める方は、どんな臆病な者にもできるが、やめる方は、勝利者がやめたいと思う時だけだ」となっている。
これって、まさにウクライナとガザの事だと思う。プーチンとネタニヤフが臆病者とは思わないが、ロシアとイスラエルが武力で圧倒的に優位であるのは間違いなく、2つの戦争が終わる気配はない。
特にガザは人道上、アメリカがイスラエルを止めにゃならんのだが、アメリカでは共和も民主もアメリカ内のユダヤ権力に逆らえずてんで弱腰だ。
そのうえトランプの判断基準と行動基準が金なので、更に始末が悪いような気がする(そこはワシと同じじゃがの (-_-;))
戦争映画を見ると、どうしても自然と今起こってる戦争に考えが行くのだなと思った。
●あと、僕の父は志願して海軍に入り、乗ってた船が沈められてしまった。そして上海だか香港だかで次の出撃の待機中に終戦をむかえたらしい。もしかしたら海で父を助けたのは、雪風だったのかも知れないと思いました○
●それから、絶賛人気急上昇中の當真あみさんのモンペ姿が見れて嬉しゅうございました。私はモンペフェチではございません。
●それと、URUさんの透き通る歌声も聞けて良かったです。
この内容なら駆逐艦「雷」を題材にした映画の方が適当だったのでは・・・
レビューをざっと見ていて思う事は、雪風はあくまでも駆逐艦であって水雷戦(相手が艦船・潜水艦等)であれば戦う艦船であって、決して救援を主体とした目的で造られたり活動した艦ではなかったということです。
この点、勘違いをして映画を観てしまっている方が多い気がします。
この頃には米軍はわざわざ被害が大きくなる艦隊対艦隊で戦うことは避け(米海軍では艦隊決戦で大和を沈めてやろうという思いも非常に強かったようですが・・・)、圧倒的有利な航空機で大和等の艦隊を攻撃する展開が多くなり、駆逐艦の活躍の場はほとんどなく結果として小型で身軽な利点を生かして戦闘が終わった後の救援に回る事が多くなったと思います。
駆逐艦「雪風」を題材にした点は良かったと思いますが、あまりにも全体が見えず時々戦況の概要や他の艦の艦橋内でのやり取りが出るくらい。
歴史を勉強している人には、まぁついていけなくもないですが大方の人には状況が良く分からないまま戦闘や救助が繰り返されていく感じではないでしょうか。
連合艦隊として旗艦大和の指令などのやり取りの中で、雪風が思う事、与えられた任務をこなすことなどをもっと描いて欲しかったです。
この救援活動をメインに映画を作るのならば、まだ開戦序盤ではありましたが、駆逐艦「雷」の方がむしろ適当であったかもしれません。
セットは予算がなかったのでしょうね。
戦闘にしても同じ機銃、救助にしても同じ方向からの限られたアングルの繰り返しが多すぎます。救助にしても、いつ敵の攻撃機や潜水艦が攻撃して来るかも分からないのにあまり緊迫感のない感じで淡々と作業が進んでいきます。救助された人なんかももっと戦闘や重油で汚れていてもよさそうですが、なんか皆キレイな格好なのも・・・。
キャスト的にはそれなりに実績のある良い役者を揃えているので期待していましたが、映画を通して伝えたいものが良く分からなくなってしまっている感じでした。(最後にごり押しに近いメッセージがありましたけども、そういうのではないのでは?)
ドラマ「ちはやふる めぐり」で、當真あみさんがとてもいい演技を見せているので期待していましたが、あまりストーリに交わる感じでなかったのも残念でした。
お金をかけてCGやセットを存分に使い、やたら派手な演出の戦闘シーンにすればいいというわけでもありませんが、あまりにも孤立したシーンが多く艦隊の中で戦闘や救助が行われているというイメージが湧いてきませんでした。
ここ最近ですと、クラファンで資金を集めながらも考証もしっかりおこなって丁寧に作られているのが分かる「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」なんかはとても良かったです。
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