「無駄死には武士道にあらず」雪風 YUKIKAZE bionさんの映画レビュー(感想・評価)
無駄死には武士道にあらず
大本営のヤケクソとも思える無謀な作戦の中で、1人でも多くの若い命を未来に残そうとする男たち。
彼等は、戦死することを恐れているのではない。意義も名誉もない無駄死は、武士道を全うできない。そのことが残念でならないのだ。
フィリピンが陥落した時点で、99%勝算がない。それでも戦争を続行するしか道がないというのは、投了ができない将棋を戦わされているのと同じ。飛車・角を取られ、金銀1枚づつしか残っていないのに続行しなければいけないとしたら、地獄でしかない。
当時の国際社会に停戦を調停する力もないし、連合国が停戦する気もなかったのはわかってはいるが、どうにかならなかったのか。
日本の未来に希望を託して散っていった人々の冥福を祈りたい。
こういう気持ちになる作品でございます。
暫く、こちらのサイトから消えていましたが、
ようやく、映画.comIDへの引継ぎが完了して復活しました。
レビューの大切さを再認識しました。
良い勉強になりました。
今後ともよろしくお願いします。
では、次回は映画談義をしましょう。
bionさん、共感ありがとうございます。
>投了ができない将棋を戦わされているのと同じ。飛車・角を取られ、金銀1枚づつしか残っていないのに続行しなければいけないとしたら、地獄でしかない。
まさにその通りです。大本営と言うところは現場を知らない数人のエリートたちが、世界地図の上で将棋を指してるような、そんな感じだったようです。手に詰まると「武士道」「精神力」最後は「特攻」と言い出して、現場に丸投げと言うのが常套だったようです。そんな中、現場に放り込まれた伊藤長官(中井貴一さんが好演)の心中はいかばかりだったでしょう。大和沈没後、大本営から作戦中止の報を受けた寺澤艦長がその通知を握りつぶして「全員引き上げるぞ」と言ったシーンこそ、この映画の放つ大きなメッセージだと受け取りました。
共感ありがとうございます!
今年の戦争映画の傾向として、ただただ戦争の善悪を誇張するものや、自虐史観にとらわれた作品が激減する一方で、血まみれシーンが少なくて純粋な人間関係を表現する作品が多く封切られているのは喜ばしい事だと考えています。
外国人の友達もいるのであまり口にしたくはないのですが、大昔から白人は有色人種を下に見ているというか、家畜と同等の扱いをしてきたのは事実です。現代でもスポーツでアジア人が好成績を収めると、ルールを変更して自分たちが有利な方向に持って行くことなど頻発しています。
我々の祖先が日本を死守しただけでなく、多くのアジア圏の国々に独立の道筋を作ったことを誇らしく思い、子や孫に伝えていく責任が私たちにはあると思います。
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