「面白い! なんだ、シン・ガンダムじゃないか」機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning pipiさんの映画レビュー(感想・評価)
面白い! なんだ、シン・ガンダムじゃないか
息子に誘われて仕方なく鑑賞。
体調のせいで滅多に映画観に足を運べないので、せっかく行くならガンダムじゃなくても。アニメじゃなくても。とは思ったのだが、息子がいうには
「初期世代の人ほど、面白いらしいよ。詳しくは知らないんだけど。」
という事なので、それならばと行って参りました。
冒頭、いかにもな1年戦争の「あの」フレーズ。よぉぉぉく知ってる「あの」ナレーション。
まぁ、その世代が喜ぶというのだから、これっくらいはやるでしょう。
さて、どこまで続くのかな?
と、眺めていれば、おやおや?見慣れたザク3機。しかも赤いのがいますよ?
赤いザクのパイロットの声は、少々甘すぎるきらいはありますが、観ているうちにだんだん馴染んできました。(キシリア様の声は、大変ピッタリでまったく違和感なかったです。)
いやはや、この場に民間人さえいなかったならば確かに、きっと確かにこういう展開になっていたはずです。
そして、めちゃくちゃ反応してしまったのが
「ペガサス」‼️
元々「機動戦士ガンダム」(1979)という作品は「宇宙戦艦ヤマト」(1974)の路線を引き継ぐ作品として十五少年漂流記をベースに少年少女達だけで宇宙戦艦「ペガサス」に乗り戦争を生き抜く「フリーダムファイター」という作品名として、初期企画がありました。
しかし、スポンサーの玩具メーカー(クローバー)からロボットを出すようにとの注文があり、前作ダイターン3 (1978)や前々作「無敵超人ザンボット3」(1977)のように巨大ロボットものに変更されます。
ザンボット3のコアとなるザンボエースの「銃を持つロボット」のアイディアを発展させたのがモビルスーツです。
最初は「ガンボーイ」という仮称になりましたが、もっとインパクトのある語感を!という事で「フリーダムファイターのダムを合わせて「ガンダム」となりました。(チャールズ・ブロンソンの「う〜ん、マンダム」が大流行していたのも遠回しに影響はあったことでしょう)
そしてガンダムとはOP曲の「燃え上がれ〜♪」「よみがえる〜♪」という歌詞からわかるように「不死鳥・フェニックス」がモチーフ。搭載する空母は「ペガサス」がモチーフ。「ア・バオア・クー」もすべて幻獣の名前ですよね。
実際にホワイトベースは、本来なら「宇宙空母ペガサス」という名称であり、玩具のプロトタイプも完成済み、ガンダムやコアファイターやガンタンクのオモチャと一緒に載っているチラシまで作成されていたのです。(3500円販売予定でしたw)
ところがいざ販売となった時点で商標の関係で使えないとわかり、急遽「ホワイトベース」に変更されたのです。だから通称「木馬」なんですね、ペガサスだったから。
知ってましたか?大抵の人は知らないと思います。こんなマイナーなトリビアネタをぶっ込んでくる奴に心当たりは1人しかいません(笑)
ええ。「ペガサス」と聞いた瞬間に「この映画、庵野さん、絡んでる?」と脳裏に浮かびましたともw
(最後のスタッフロール、確信をもって見ていましたらしっかり脚本におりましたね。)
そこから先は、もう安心して楽しみながら見られましたね。台詞の一つ一つが「本来ならば」どうだったかすべて知ってるわけじゃないですか。これは楽しい。
ザクに対して「連邦の新モビルスーツ」が格段に性能が良すぎたから、戦闘ド素人の少年でも赤い彗星を退却させられたわけですが、その高性能機に少佐が搭乗したならば?
いやぁ、これ以上の痛快な組み合わせはないでしょう。
巧妙心に逸るジーンを置いてきたのも良きですね。彼がいると悲惨な出来事が連発しますから。
デニムさんがしっかり活躍しているのも、なんだか嬉しかったですし、それを言ったらドレンさんも結構頑張っていたのが、なんか凄く良かったんですよね。
ホワイトベ、、、じゃないや グリーンベースでの強襲揚陸はワクワクしましたね。
きちんと時間で引き揚げるところも副官の鑑です。
ドレンさんはきっと、シャアの事 好きじゃないけど、嫌いでもないんだろうなぁ。
あ、最初に超!ワクワクしたのはガンダムがビット飛ばしたところですねー。ここはゾクゾクくるレベルの高揚感でした。
そして、特筆すべきは「初めてニュータイプとしてモビルアーマーに乗った彼」です。
いや、ちょっとビジュアル変わりすぎじゃね?という気はしましたが、でもね?「正史」の彼、めちゃくちゃ年配っぽい絵柄で描かれてますけど、実年齢は28歳なんですよ!(キシリア様も24歳だしね)
デニムもジーンもスレンダーもシャリア・ブルもドレンも「アムロさえいなければ」全員 戦死する事もなかったんですよね(汗
ああ、なんだか平和な世界線です。(悲しいけど これ 戦争なのよね、、、ではありますが。色々とかなりマシ)
シャリア・ブル、「旧時代のボルドーの左岸ですか」って、こういう台詞、めーっちゃくちゃ好きです。
今回、女性がキシリア様と、一瞬だけのアルティシアちゃんしか出ないから、シャアがめちゃくちゃイイ男です。
やっぱりシャアは女性が登場しない話の方が良いですねー❣️
(でもRX-78を赤く塗ったのは、流石に声出して笑ってしまったよ(汗))
キシリアさんも、部下は逃して自分は残るイイ女。
これ、ドズル以外は、兄様も弟も生きているのかな?
ブラウ・ブロがしっかり活躍していたし、「木星帰りの勘」ってフレーズもいいですね。正史ではマニア以外に認識されていないシャリア・ブルさんですが「木星帰り」というのは例えばシロッコもそうですから、結構な実力者の証だと言えるのです。わかってるよなぁ、庵野さんw
いやぁー、一年戦争部分、何分あったのだろ?
かなりの尺を割いてましたよねー。
いやぁ、面白かった。
そして5年後の新パートですが、シャリア・ブルさんがしっかりと過去と未来の橋渡しをしてくれているので、新キャラ達に対しても好意的に受け止められるのですよ。
何よりハロもいるしね(笑)
カムランさんも良かったなぁ。もしもグリーンベースにブライト士官候補生が登場していたのならジオンで捕虜になってる?
そしたら、ミライさんもスレッガーさんやブライトさんと知り合っていないから、もしかしたらミライさんが奥様かもしれません。
新キャラのシュウジくんとやらは、最初「イッちゃったカミーユ」かと思ったw
どうやらそういうわけではなさそうですが。
さてレビューは「ネタバレアリ」にしてはいますがそれでも、こんなにも「ネタバレしたくない!」と思った作品は久しぶりです。
ですので極力、直接的な描写は避けていますから 多数の方にとって訳わからんレビューになっているかもしれません。
まぁ、とにかく「非常に面白かった」んですよ。
シン・仮面ライダーより、シン・ウルトラマンより、シン・〜の中で一番面白いかもしれない。
(ガンダムのデザインが、どことなくエヴァっぽいのには、今更もう何もツッコミませんw)
鑑賞後は、息子に何度も「誘ってくれてありがとう!」と伝え、お礼に本作のTシャツを買ってあげました。
次回作も必ず観ます♪ ^ ^