「おおまけにまけて、星3つ。駄作でも良作でもない」名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック) abcさんの映画レビュー(感想・評価)
おおまけにまけて、星3つ。駄作でも良作でもない
脚本が雑すぎます。ここ5年間に限れば緋色とブービー争いできる出来、10年間に広げればから紅と業火のおかげで最下位は免れられるよ良かったね、ってレベルでした(私がキッドやFBIや平和に興味が無いのもありますが。ちなみに過去5年の出来についてはハロ嫁が最高傑作、黒鉄=100万ドル→緋色=隻眼 くらいに思ってます。なお、絶対揺るぎない個人的シリーズ史上最高傑作は『瞳の中の暗殺者』一択です)。
重原監督には荷が重すぎたようです。櫻井さんはそんなに今作みたいな話が描きたいなら相棒だけでしてコナンを使わないでいただきたい。
何がダメってまず、推理はほぼ新一のそれの受け売りなこと。何なんですか散々期待させておいて……おっちゃんや切れ者長野トリオの推理の見せ場がほとんど無いなんてそんなことあります?
犯人の動機も飛躍しすぎています。櫻井脚本って、黒鉄みたいに「人種差別を無くしたい→世代間による差別も無くしたい」みたいに、え?そんなこと一言も言ってないでしょ?って飛躍が唐突に出てくるところありますけど今回もそうでした。混乱するじゃないですか、櫻井さんの悪い癖ですよ。
それにどうにもチグハグなんですおっちゃんの行動。娘や高佐の前でも涙をこらえきれないほど悲しむくらい仲のいい同僚って設定なのに、出身地は忘れる、連絡も取らず今の階級も知らなかった、ってどういうことですかね。二人の刑事時代のエピソードの掘り下げも「あのときああだったよなー」みたいなやり取りだけで済ませて回想シーンのひとつもちゃんとまともに描かないから、おっちゃんが奔走する姿にイマイチ感情移入できないままでした。
黒田管理官がメインビジュアルにもいるし長野トリオも関わるから、36マスの完全犯罪で言ってた大事のことが去年みたく先行して明かされるかと期待しましたがそんなこともなく、肩透かし感満載。とりあえず公安で揃えただけですかそうですか。
そのほか気になったのは由衣さんの階級。4年前に出たSDBでは先生が警部補だって明言したのに劇中ではなぜか巡査部長でしたね……??
結論、最速上映を見に行く価値はなかったと思います。ハロ嫁のときは映画館に泊まれないのを本気で嘆いたくらいにはほぼ毎日、休日は数回連続で見てましたが、本作は気が向いたらでいいし、今まで貯めてきた鑑賞ポイントの使い所だなって。
良かった点もありますよ。諸伏兄弟のやり取り、ジョディ先生が出てきたこと、何より風見が務まってたことです。以上。
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