新幹線大爆破のレビュー・感想・評価
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リブート版って?〜ウソの普通を楽しもう
2025年、Netflix。
【監督】:樋口真嗣
【脚本】:中川和博、大庭功睦
【原案】:1975年公開『新幹線大爆破』
主な配役
【高市車掌】:草彅剛
【松本運転士】:のん
【小野寺柚月】:豊嶋花
1.リブート版ってなに?
1975年オリジナル版は、『スピード』にも応用された、速度が一定値を下回ると爆発するクライムパニックものの元祖的作品。
リブート版、という名を冠した2025年版は、1975年版の続編的要素もある。
リブートって、再起動ですよね?
なにを再起動したのかな。
ま、いいか。
2.八方塞がり状態を形づくる日本政府
偉い人たちは、あまり乗客を助ける気はなさそう。
そこで、
車掌さんや、現場に近いところで働く若手や中堅が必死で解決策を考える。
3.まとめ
あまり深く考えてはいけない。
ウソの普通を楽しみましょう。
ピエール瀧、草彅剛、のん、要潤、斎藤工、尾野真千子などの皆さんが元気に頑張っている姿を観ることができて嬉しい。
と喜ぶべき。
☆2.0
細かい「?」はあるけど面白かった!!
元祖に負けないくらい面白かった
乗客に過剰なキャラ付け必要ない
私の嫌いなパターン。物語を面白くしようと思ってやっているのだろうが、登場人物に変なキャラ付けはやめてもらいたい。粛々と犯人と対峙していけばいいだけだと思うのだけど。私だけ・・・・・?
もちろんある程度のドラマ性は必要かと思うのですが。
労働映画の感動ポイント高し
面白かった。リメイクというより続編、シン新幹線大爆破か。前の映画での事件が事実として存在している世界。今や世界で最も速いとかではない新幹線を、また、新幹線の中でゾンビが暴れ回る映画の後で爆破と言ってもインパクトは70年代より薄れてるだろうからどうかと思ったが、単純に『ダイハード』『スピード』の絶体絶命エンターテイメント×労働映画としてととても手抜かりなく作られていた。
中でもJRの全面協力を得られたのはファンプレーというか、見事にその労働者映画としての魅力が本作の感動ポイントでもあって、車掌や運転手や新幹線を動かすあらゆる労働者が危機に際して一致団結してるその様が感動であることは前作より全然上、というか前作にはない感動ポイント。
作劇的にも「爆弾が!」→「それはマジものだ!」→「なんとかするぞ!」までがえらくスピーディーで失踪する新幹線の空撮、客を乗せずに駅を突き抜ける非日常なスピード描写や接触、爆破など、日本的光景の中の非日常を徹底的に作り上げているのが快感。この辺は『シンゴジラ』の方法論なので手慣れたものだったのだろうか。うまく進化している。特に爆発危機回避作戦を示してそれを実行するあたりもおそらく『シンゴジラ』的というか、わくわくするものになっている。
そしてどう改変しているか、と思った「犯人」はなるほどそうきたか、というところでこの設定が樋口真嗣『ローレライ』を思い出し、そこに至って、樋口真嗣の集大成感をすごく感じた。そういえばキャスト陣もそんな感じあるものな、と。豊嶋花がよかった。
手に汗握る大作!劇場で観たかった
最近ハリウッドも日本も、面白い作品話題作の多くはネトフリやアマプラ。劇場の大スクリーンで没頭できる方が映画ファンとしては良いのに。
草彅剛や斎藤工の熱演が光る。JR東日本の熱い鉄道屋魂を感じて鉄っちゃんの端くれのこちらも熱くなりました。のんが運転士という設定も現代的で良かった。中央指令室のクリック一つでレールの連結切り替えが行われる技術に驚き、新幹線の運行は高い技術力と多くの人達の力によって保たれているのだということを改めて理解しました。スピード感によるスリルと、事件を取り巻く人達の描き方が上手く散りばめられていて、素晴らしいエンターテイメント作品でした。
正史 190号事案
人間ドラマ、特に犯人像、動機、犯行シーン(爆弾設置など)の描写が希薄・・・
う〜ん、確かにそれは感じる。
まあ、だけど、前作のような「クライムサスペンス」的色合い──犯行グループの細かな背景、金の受け渡しシーンのディテール、電話線一本のみに託された国鉄側との息詰まる攻防、そして犯行グループの哀れな末路。それらと同じ事やっても仕方ないわけで。
草彅剛氏扮する車掌長(だっけ?)の気品ある職業人ぶり・キャラクター、少々クドいが引き込むに足りる乗客群像劇、そして最新のVFXとミニチュア撮影をMIXした列車走行シーンに特化した作品づくり。その徹底した姿勢には共感を抱くに充分だ。
ミニシリーズ、連続ドラマならともかく、一本の作品の限られた時間内で何でもかんでも描くのは不可能。何かを得たければ何かを棄てねばならない。手を拡げ過ぎてどっちつかずになるより、こちらの方が清々しい。
そうでありながら、実は爆弾・起爆装置をこしらえ、犯人の娘さんに渡したのは、何と50年前190号事案の主犯の一人息子! これは前作より語り継がれた正史、続編ではないか!! これには驚いた。
彼と女子高生犯人との関係性、爆弾の設置手段(車庫のセキュリティーは昔ほどガバガバじゃないそ!)がスッキリしないのは事実だが、そんな事はどうでもいい。繰り返しになるが、この作品/続編の主眼はそこではないのだ。
前作をきちんと踏襲/リスペクトしながらも、更には前に述べた新しい視点を加える事は、言うほどたやすい事ではないだろう。その困難な事業に果敢に取り組んだ制作陣には本当に頭が下がる。素晴らしい。
えー、でも少しだけ言わせて。
"のん" さん、運転士役じゃなくて、女子高生犯人の担任の先生役が良かったんじゃない? 勿体無いよ、のんさんの活かし方が。見せ場ないんだもん。せめて司令長 斎藤工氏に噛み付いたりしたら良かったのに。
「あんたらは、ただあーしろこーしろって好き勝手な事言うだけ。実際現場にいる俺達の事を本当に考えてんのか!!」by 千葉真一
日本の鉄道の精緻さを知ることができる
日本の鉄道の正確さは、素晴らしいと思っている。
世界には、同じようなことはできない、日本の素晴らしい発明であり、サービスだと思うほど、いつもの鉄道の裏側がわかるような映画
そして、各役者の演技も上手くて、とても良かった!
さすが樋口監督
タイトル通り新幹線のCGは迫力がありました。観ていて、うーっと歯を食いしばるくらいに。それに対して俳優たちの迫力のなさ、緊迫感の無さはなんだろう?草彅、斎藤、要、尾野。重要人物がみんな下手に見えたのは何故??女子高生の首絞めるシーン。全然指に力入ってなくて、草彅剛の顔芸に笑ってしまった。初めにクレーム入れる今野って芸人さんも、TOKYO MERでは放火犯やってたけど最初だけ騒いで出番なし。今の時代、コンプラ的に簡単に死者を出せないのだろうけど、パニック映画ではまず勝手に騒ぐ輩が犠牲になるものですが。人間ドラマはすーっと流してる感じで、そこに生きてるはずの人間たちの息遣いが皆無でしたね。
昔作られた映画の続編と言うか、つながっているらしいけど設定に無理があるし、現代風にアップデートしているのだろけど、SNSを利用してクラファンみたいにするのはあのストーリーの中ではただ軽薄に見えた。それを踏まえた上でネトフリで旧作が観られるので観てみます。いやぁ、昔の俳優は大人でしたね。重みが違うのですよね。
父親が旧国鉄職員だったので、新幹線が傷ついたり爆破されるのは嫌だったな。救援物資でたぶんチーズバーガーとアップルパイが配られたんだろうけど、あの現場であれはない(笑)日本人ならおむすびとお茶が欲しいっしょ。
あ。のんは安定ののんでした。自分は好きですよ、彼女。
普通に面白かった
新幹線、鉄道、物理化学、医学、どれも何の知識もなく、作品の内容もタイトルから連想されること以外何の知識も持たずに見た第一印象は、タイトル通りとても面白かった。
新幹線が走っているのと同じようにテンポよく軽快に物語は進展し、運転手、車掌、鉄道会社のオペレーション本部、乗客の様子が目まぐるしく描かれているけれど、混乱することなく物語についていける。実際に新幹線を走らせている運転手と車掌はあくまで冷静に最善を尽くして任務を遂行し、オペレーション本部のほうでは全員の救出に向けて知恵を絞って最善の策を繰り出していく。最初、パニックに陥った乗客も次第に危機脱出に向けて一致協力するようになっていく。
後半に入って爆破物を仕掛けた犯人が明らかになり、あんな緻密なことが一介の高校生にできるのかと思いきや、さらに自分の手を汚さない黒幕の存在も明らかになっていく。
緊迫の時を過ごしたオペレーション本部は無事乗員乗客の救出が完了したと聞くや否や直ちに全国で待機中の新幹線を通常運転体制に戻すべく休む間もなく動き出す。
犯人に思いを馳せるとやりきれない気持ちは残るけど、乗客の安全に全力を尽くす乗務員と運転手やオペレーション本部の人たちの存在が、きっと実際に何か起きてもこうやってくれるのだろうという安心感をもたらしてくれた。物語に不自然な伏線、回収されない伏線もなく、見終わった後に疑問も感じさせず、スリルを満喫できる作品だった。
Netflixさすがって感じ
脚本や演者がどうこうよりも、連結部での各種アクションや列車のシーンが等かなり正確(なんだろう)だったり、この辺に金かかってるだろうなぁ、さすがNetflix、Netflixぐらいじゃないとここまで撮れないんじゃないか?と思わせられた作品
ちなみに犯人は身近にいる、っていう王道(笑)
残念
登場人物全員ペルソナが薄くて動機に共感できない。今流行りのトピックを並べただけの登場人物たち。ストーリーを通じて描かれるメッセージはほぼない。ドラマがない。電車好きな人向け。
キャストや映像はいいのにほんとにもったいない。
高校生の恋愛が描かれるわけでもなく、政治と職業倫理の対立から政治を批判するわけでもなく、虐待を受けた子供と事なかれ主義の教師を通じて教育や親子を描くわけでもなく、拝金主義や承認欲求とモラルの問題を問うわけでもなく、技術者と犯罪者の知恵比べを描くわけでもなく。
描かれそうで何も深掘りされないまま、次々にトピックが散りばめられ、案の定女子高生が犯人であることがわかり、のんにはなんの見せ場もなく、草薙もなにをするわけでもなく、斎藤工の思いつきで解決。高倉健、千葉真一、宇津井健が演じたああいうドラマは無い。
これを観たことで、1975版を観ることができたので、そこはとても良かった。
久しぶりの傑作
あまり邦画を観ることが無いのですが、近年観た邦画の中では久々に胸が湧いた傑作でした。
70年代のオリジナルを実際に過去起きた事件として描かれる"続編"ですが、配信開始前はそういう情報が無かったのでそこはまず新鮮と驚きがありました。
一定の速度を超えると作動し、その速度を下回ると爆発する爆弾を仕掛けられた新幹線が、爆発を回避する為に走り続けるという設定を軸に、新幹線に乗っている現場の乗員乗客と、それを如何にして救うかというJRの職員及び警視庁関係者と政府関係者の2陣営の構成で話が進みます。
パニックに見舞われる新幹線内と、ダイヤを変更してどう乗員乗客を救うかを立案するJR職員、それに加えて警察の捜査がスパイス程度に作用するといった感じですが、それぞれに緊迫感があって良かったです。
ジャンルは違いますが、龍が如く8というゲームでは近年の社会問題をストーリーに組み込んで感情を掻き立てる仕組みでしたが、本作でも乗客間のドラマに実際の事件や不祥事、トレンドのパロディを凝縮させて織り交ぜていて飽きさせない流れになっていました。そこを蛇足と捉える方もいらっしゃるかも知れませんが、自分はそういうわざとらしさみたいなものも楽しめました。
高速で動き続ける新幹線の描写や爆発など、特撮とCGを駆使した映像も素晴らしく、救出作戦の危うさやラストの大爆発は満足いくものです。1/6のミニチュアを使って撮影されたなど、シーン毎に工夫している箇所がかなりあるはずなのでもし全編に亘るメイキングが公開されれば本編と同じくらい楽しめると思います。
実際のJRの協力のもとに演出されている役者陣の演技も良く、草彅剛演じる滅私奉公的な車掌は浮つくこともなくリアリティを感じさせるものでしたし、斎藤工演じる職員も如何に全員を漏らさず生還させるかに徹底していたのが感動しました。
いろいろな方のレビューで犯人の動機が弱いとか、リアリティに欠けるといった指摘が散見され、そこには自分も同意するのですが、そこはちょっと大目に見てもいいかなと思います。
虐げられていわゆる無敵の人となった人間が何をしでかすか分からないというのは現実にも通じる部分があり、流石にいくら協力者がいたとしてもこんな爆弾は無いだろと観ながら感じましたが、それを差し引いても大変満足できる傑作でした。
あとはこれをどうにか映画館で上映して、Netflixに登録していない方々も観られれば最高だと思います。
犯人からのメッセージ
「せめてオスなら」が柚月の口癖だとしたら、
「身体がオスであれば父から性的虐待を受けることはない」を真っ先に想像した。
この解釈で「うその普通」を壊すことに関して考察されている方はいらっしゃるのでそちらにお任せしまして...
登場人物のドラマは描く作品ではなく、仕事中の人々を描く。
ちょっと若くて青い新米さんをちゃんと草彅さんがみてるところや、一緒に危機を乗り越えた乗客も遠目に見守るところなど仕事中の共感ポイントがありました。
世間はいい加減(誰しもいい加減)。
一瞬映る人の解像度が高いなと。駅で誘導されていて、「〜じゃねぇよ」ってカリカリしてる人とかリアルだなあと思いました。
本作を観たきっかけは、殺し屋カナ子で私の中で再燃中の能年さんが出ていると聞いて!
手を外してくださいのシーンが、お色気の腰が抜けちゃった感じではないのが流石。仕事中なんで。
水ポリタンク?に突っ込んでく特撮シーンとか、線路の切り替えとか、これが撮りたいんだな!!という熱意が伝わってきて、メッセージ性は置いといても夢中になれる映画かと。
シン・ゴジラもシン・エヴァも観た人の感想です。ご参考までに。
あ、やはり、時間内に爆弾止める手段は他にないのかな?通信技術に強い人に聞いてみたいとは思いましたが笑。この作戦でこの画を撮りたいんだな!!!という強い想いを感じました。
日本人の大人、日本人の社会人の極み
迅速な思考と緻密な計画性、揺るがない倫理観、最後まで諦めない利他精神、仕事を投げ出さない根性。
草彅くん演じる鉄道乗務員の高市、のん演じる運転手の松本、斎藤工演じる司令塔の笠置。
3人はプロフェッショナルな日本人だった。
東北新幹線はやぶさの上り車両にいくつもの爆発物が仕掛けられ、100kmより時速が下がると爆発する。
なんと、起爆装置を仕掛けたのは25年前の新幹線爆発事件で自決した犯人の息子に手を借りた、25年前の事件の担当捜査官の娘。高校生。
豊島花が出てきた時点で、あぁこの子は家庭で苦しい思いをしているかいじめられているかその両方だなとわかるキャスティング。友達は心配してくれているので、家庭だなとわかる。
でも、怪しげな乗客松尾聡は、ヘリ操作で8人が亡くなったらしく、人目につかないように自暴自棄に陥っていただけで、犯人と怪しませるミスリード役。
途中から、てことは高校生かとわかる。
3人のプロフェッショナルが責務を全うし健闘している間に、乗務員には若手の藤井が乗り合わせ感情的になりやすく高市に嗜められたり、乗客には、人の話を聞く姿勢もままならない修学旅行中のアホそうな高校生達、目立ちたがり屋YouTuber等々力、ママ活スキャンダル後の政治家と秘書、今どきの野次馬青年達、医師、電気技師のおっちゃんなど色々乗り合わせている。
みんな様々な事情を抱えながら、まだまだ未熟な日本人として成長中。責務を果たすプロ3人のような立派な日本人になる手前の、ひよっこ日本人。
会話が日本語オンリーでwhat?と言っている外国人乗客が一瞬いるところこそ日本人の仕事ぶりの短所も見受けられるが、本作では日本にありがちな、判断遅れで後手に回る、一瞬を急ぐ場面でそれ話してる間に手遅れになるよと思う長い感動会話、無駄な丁寧、ここぞクライマックスに蔓延る頑張れ精神論などが見受けられずにとても良い。日本の新幹線そのものの技術力、鉄道インフラの技術力、工事の技術力、更に人材の質の高さを海外鉄道網に自慢したくなるような作品だ。
時間に緻密で、秒単位の鉄道ダイヤを計算し被害を最小限に抑えるように指示を出していく斎藤工、精悍でとてもよい!今作ではアウトロー要素なし!海猿で2列目にいた時のような緊張感のある無駄のない面持ち。
政府からやって来た威張り野郎佐々木を演じるいつもクズ役の田村健太郎も、途中から現場に敬意を払い頭を下げた!配役がとても良い。
まずATCを解除して自動ブレーキも解除して新幹線が120kmを維持するようにして、その他新幹線との衝突を避けながら走り続け、爆発物があるらしき後方車両を切り離し、尾上松也運転のお助け列車が後から追いかけて連結、お助け列車に乗客全員を移し、前方車両を切り離して終わりのはずが、8人が前方車両に取り残されたまま。海外映画なら前方車両の8人はfor allのために見捨てるだろうが、政府方針以外は一人残らず助けたいのが日本人精神。
犯人の女子高生も含めて助かるように、前方のうち1番後ろの車両だけが分離されるように、1番後ろの車両にみんなで集まり衝撃回避し、線路の分岐を秒単位で操作し、首都圏手前の被害が少ない地域に緩衝水タンクを多数設置して後方一車両を受け止めて列車を止める。
それでも社員藤井は途中で背中から金属がぶっ刺さり息も絶え絶えの犠牲となったが、朝ドラあんぱんで石屋さんな細田佳央太らしく、力持ち印象を全うしていた。
草彅くん、のんと、圧力に屈せず生き残っている俳優さん達なので、粘り強い落ち着いた責任感に説得力がある。
女性議員役の尾野真千子が誰より肝据わってるのもぴったり。
しかし、前回の新幹線爆破で、爆発犯を取り逃しただけでなく、その隠蔽に犯人射殺の偽手柄を着せられた操作員が自ら偽手柄を吹聴し娘に暴力三昧、娘の感情を殺しサイコパスに育てて、その娘から復讐されるって、恐ろしい動機である。自己肯定感や承認欲求などの子供じみたものではなく、人が本気で感情を高めるリアルな光景を見たい、生きる意味を感じられないというかなり心を閉ざしてしまった動機だが、豊島花の冷めた動の演技がすごく上手。いつもの絶望を感じているところから、更に掘り下げてアウトプットする演技までできる子なんだなと、これから年齢とともに様々な役回りで出てくるのを早く見たいと思った。
暗い役はもう充分見てきたのでこの子に明るい役をさせてあげたい。
真下正義の時にも年配の頼れる線路図面引き屋さんが出て来たが、時代がデジタルに変わってもそこに頼りきらずにストップウォッチ1つで瞬時にダイヤから逆算判断できる鉄オタ頂点のような笠置が出て来て、日本人として安心した。
日本人なめんなよ、とこの作品と同等に思えるように、自らも日本人として仕事の質を保つように働いていきたいと思えた。速度を落とせない重責を担い、手が速度ハンドルを握りしめすぎて硬直してしまった松本が女性社員なのもまた、男女問わず日本人の社会人の極みを知らしめるようでとても良かった。
日本人にとっての、これぞ日本人。
実際の新幹線には、更にマナー度外視の外国人がいるし、政治の外国人観光客規制緩和を責める声も作中あるが、作中の犯人は日本人で日本教育の質の低下を感じさせる日本人乗客も多数。人を責める前に我がふり直すべしとも思うし、政治ばかり責めて情けないというのも、そう。最近の政治ほんと酷いけど。
残された8人を見送った後の、高市と松本がやっと緊張感から解き放たれる場面。JR社員達によくやったと囲まれ、どんなにか不安も感じないほど切羽詰まった最前線を背負っていただろうと、泣けた。
無事帰還後の差し入れは、あんぱんではなくマックのアップルパイなのね。なぜそこであえてマック?
Netflixに資金提供してるんだろうなぁマック食べながら鑑賞する消費チャンスだもんね頑張る登場人物に食べさせるのが絶好イメージアップだもんねと、そこだけ冷めた。
日本人が愛なく育てられ、日本人のその性質を誤った方向に作用させた時、途中で踏み止まれない綿密な爆発計画を実施し、特攻のような特異思想に陥ったまま完徹しそうになってしまうことがある。
でも、こんな殺人犯、海外なら射殺で終わりなのだが、首を絞めそうになるも高市は締めなかった。
1人の女の子の人生と苦悩と動機を詳しくは知らなくても、そこに至るほどの絶望を感じ取り、お客様だからとかを超えて、大人としてしてはダメだと思ったからである。同僚が瀕死の重傷を負っていても。
別の国なら理解できない感性かもしれない。
犯人を殺すか1000億円が払われれば爆弾解除できるのに、犯人と同乗し続け、幾多の工事費や被害総額を膨らませてでも、新幹線を余すところなくダメにしてまで取り残された8人を助けようとする。
8人には社会的に嫌われ者も多め。
それでも命に軽い重いの優劣を付けないのが、日本人。しかも、YouTuberを政治家秘書が叱りつけ、ヘリコプター会社元社長を女性政治家が叱りつけ、女性政治家はその他乗客から白い目で見られ、それぞれが自分の雑で傲慢な生き方を省みる時間まである。
嘘にまみれた綺麗な世界を生きる者達が、命の危機となり感情を露わにしても、自分だけ助かろうと暴走する者がいないのが日本人。
古賀!ピエール瀧!もうええでしょう!
高校生を使って50年前の親の罪の敵討ちって、やめたれよ。止めたれよ大人なら。
せめて小野寺爆破だけに留めるよう説得しろ。
小野寺娘の動機が強いとはいえ、新幹線にいくつも爆発物設置って、その良心のなさコカインでもやってるのか?!
プラレール遊びをまたしたくなった。
分岐を切り替えてすれ違ったり、並行に走らせて物資供給をしたり、車両連結と切り離しをしたりしたい。
新幹線に対する敬意を感じる作品🫡
今朝(2025/05/02)観ました。
特撮映画みたいなロゴにダサいタイトル、見慣れたキャスト、『東京NER』みたいな雰囲気の予告映像に完全に騙されました。
イントロから惹きつけられ、第一印象だけで“コスプレ車掌”と決めつけてしまった草彅剛に、視聴を始めて間も無く申し訳なく思った程です😅
未だに『碁盤斬り』の中村仲蔵のイメージを引きずってしまっています。ごめんなさい🙇🏻♂️
今回の車掌の高市は、芯の通った優男。草彅剛が適任で間違いありません。
運転士はのん。未曾有の事態に緊張を見せつつも、しっかりとした確認動作、指差し呼称などから、信頼できる心強い運転士を魅せてくれました。
ママ活先生などと子供からも揶揄される議員先生を演じたのは尾野真千子。『阿修羅の如く』から気になっていますが、今回もかっこいい姿を見せてくれました。
YouTuber等々力を演じた要潤の憎たらしさに腹を立てつつもいわゆるインフルエンサーらしい表情や喋り方の再現度の高さに感動すら覚えました(笑)
他にも高市の後輩である藤井を演じた細田佳央太、トレインアテンダントを演じた大原優乃、乗客として偶然居合わせた、第一種電気工事士役の六平直政、総理大臣補佐官を演じた田村健太郎らも、とてもいい味出してました😆ちゃっかり「もうええでしょう」のピエール瀧も出てて、嬉しかったです(笑)
他にも突貫工事の全作業員一丸となった場面や、指揮系統を管轄する緊張感溢れる場面、『スピード』さながら息も付かせずリアルタイムで進行するストーリーに、感動したり、ドキドキハラハラしたり、恐怖を覚えたり、長尺ながら中弛み無く、喰い入る様に観入ってしまいました。
爆発シーンも期待を良い意味で裏切り、嘘くささがなく、クオリティが高かったです。
救助車からの物資を受け取る場面で、手袋を着用していなかった草彅剛が、次のシーンで黒い手袋を着用していて🙄になりましたが、まぁご愛嬌でしょう。
日本映画に稀有な価値あるリアルタイムアクションサスペンス作品です。ご家族で固唾を飲んでお楽しみください‼️
やっぱりネトフリは凄いわ
1975年度版のリメイク?って思っていたら、どちらかというと、その後のまた起こったという感じで、犯人の動機が1975年度をひきづっているという感じです
(この辺の動機が弱いなぁとはちょっと感じましたが、それはもう愛嬌です)
出演している役者、JR全面協力がなしえた1本だと思います。
パニック映画かな?って思われるかもしれませんが、どちらかというと人間ドラマが繰り広げられている感じです。
シン・ゴジラを見たことがある人で、シン・ゴジラが面白かったなぁ~って思った人は、みたら面白いですが、逆にシン・ゴジラをそんなに好きな人じゃない方は、見てもなんかただうるさいだけ。って感じるみたいです。
Netflix恐るべし
見応えあり
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