BETTER MAN ベター・マンのレビュー・感想・評価
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猿にした意味があったのか…?
ロビー・ウィリアムズを猿の姿で映し出す音楽伝記映画。
楽曲パワーをもってしても、個人的にはあまり楽しめず。若くして成功したが故のプレッシャーや孤独や不安を、ドラッグとアルコールに依存することでどうにかやりこなしていく。
伝記映画なのでしょうがないですが、よくある展開に終始し、これといった盛り上がりもなく、何より人間ではなく猿で描いた意味を感じられず、アガりきれないままでした。
ラストパフォーマンスは素晴らしかったです。
MVか映画か、評価は分かれる
本作は、
【ミュージックビデオとして観るか、映画として観るか】
をどう捉えるかで評価が大きく分かれる作品だ。
【MVとして】
ロビーという成功したロックスターの内面的葛藤を軸に据え、
その感情の起伏を音楽的なリズムとビジュアルで表現する手法は見事だ。
映像と音が一体となり、
多種多様の動きの激しい人物を捉えるカメラも的確だ。
特にラストまで観客の共感を維持する力は、
大胆にも「主人公は猿」という奇襲的なアイデアが効いている。
人間を超えた存在としてのロビーは、
寓意的な深みを加え、
視覚的インパクトとともに感情の抽象性の強調は、
劣等感や疎外感をも包み込む事まで奏功している。
131分のMVと割り切れば、その実験的アプローチは成功しており、
音楽と映像の融合として十分に楽しめる佳作だ。
一方、
【映画として】
映画としての観点に移ると、評価は少し複雑になる。
端的に言うなら〈人間でやるべき緻密なシナリオ〉
ロビーの家族、おばあちゃん、
父親、母親、だけでなく、
ネイトのような幼馴染みの周辺人物、
スイカのエピソードまで丁寧に描写している点は、
物語の厚みを出す意図を感じさせる。
ここで問題が浮上する。
ロビーを「猿」として描くことで生まれる非現実性が、
映画としての人間ドラマを求める観客の期待とズレを生んでしまう。
具体的に言うと、
ロビーの〈心〉が伝わる演出、
ロビーの〈心遣い〉が見える芝居、
が、
しっかりできているので、
人間の顔だったら、
もっと伝わる・・はず。
もし家族や友人との関係性を掘り下げ、
彼らの視点からロビーの葛藤を映し出す人間らしい物語を目指すなら、
あるいは、
客席から見ている自分自身等、
ロビーは猿ではなく人間であれば感動は倍増していたような気もする。
キャラクターたちの描写は細やかだが、
感情の接地が不十分に感じられる瞬間がもったいない、
この選択はむしろ足枷となり、
観客に「何か物足りない」という印象を残してしまってないだろうか。
そんな所が、
観る側の視点次第で、
傑作にも凡作にもなり得る稀有な一本、
と言わざるを得ない理由だ。
ちなみに、
近くの座席の、
インバウンドの観光客っぽい外国の方、
嗚咽してた。
唄いたかったんだろう、大声で、
I did it m~~y wa~y
忍耐力を鍛える映画‼️❓
子供には刺激が強すぎます。
期待外れな映画、ガッカリ(^^;;
グレイテスト・ショーマンが良かったから観に行きましたが、つまらない映画でした(>_<)
まず、猿に主人公を置き換えたのは何故?わからないです。人間が演じた方が感情移入しやすいです。
主人公がミュージシャンで売れた人が落ち入りやすい、薬💊、女性に溺れて最後は別れ、激しい気性、物を破壊する乱暴さ、わかりきってて食傷気味💦
歌も何故か響かず、ストーリーも感動しない。。。途中退場。。。
個人的には⚪︎
ただ、1人に認められたい。それが彼の人生のタスクだったのかも。
感情移入出来ず
『Rock DJ』のミュージックビデオは最高の出来だが、YouTubeで鑑賞可能
スター歌手の伝記映画としてはよくある構造。
音楽の才能を秘めた若者が周りから認められてスター街道まっしぐら、しかし慢心からその後転落。
スターになって堕落する展開の映画多すぎな気がするが、実際そのなのかもしれないと、元SMAPメンバーのニュースを見てると納得。
こういう映画で重要になるのが、主演俳優の高度な演技力。
最近公開された『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』のティモシー・シャラメは、歌や楽器の練習に5年かかったとのこと。
音楽伝記映画で主演すると、高確率でアカデミー賞の俳優部門にノミネートされている印象。
しかし、本作の主演はCGの猿。
これなら高度な演技力は必要無し。
しかも、猿の表情や演技が人間が演じているときと比べて大差ないように感じた。
「今後、人間の役者は要らないのでは?」と思ってしまった。
個人的に主演の猿ことロビー・ウィリアムズのことが、映画を観ている最中どうしても好きになれなかった。
子供時代から目立ちたがりの調子に乗った悪ガキ。
だけど音楽の才能があるから勉強しなくて問題なし。
女性アイドルと出会えば、すぐに恋愛関係。
個人的な高校時代の思い出で、性格悪いくせに顔が良くてスポーツできて可愛い彼女がいたやつのことを思い出して、血の涙。
この映画はロビー・ウィリアムズの苦悩を描いているとは思うが、個人的には同情できなかった。
薬物中毒になるのも、彼女に最低最悪な暴言を吐くのも、「スターは周りからのプレッシャーが凄いから、精神がおかしくなって問題行動を起こしてしまうのも仕方ない」みたいな作りになっていたが、言い訳しているようにしか見えなかった。
父親も最悪。
一度家庭を捨てておいて、再会したと思ったら息子の知名度を利用しているだけ。
最後、父親と感動的な感じになっていたが、理解不能だった。
この映画のミュージカルシーンは豪華で楽しかった。
特にボーイズグループ「テイク・ザット」の『Rock DJ』という曲のミュージックビデオの場面。
007のオープニング並みのクオリティに感じた。
この場面だけ、映画を観終わった後もYouTubeで何度を観てしまうぐらい好き。
どうして猿??と思いながら
猿で良かったのかも⁉️🐒
グレイテスト・ショーマンは よかったのに…
ミュージカル猿の惑星
人物も曲も全く未知でしたが、なかなかの代物でした。
「最も偉大な舞台芸人」との比較で失望した、との感想が散見されますが音楽シーンにおける目まぐるしいカメラワーク、カットバックやフラッシュバックを多用したフィルム編集、幻想的、妄想的な画像構成は前作を彷彿とさせます。
サルのお陰で感情移入はできない分、純粋に麻薬中毒的なコンサートシーンに没頭できるとも言えます。
知っている前提で作られているので、予備知識のない人にはストーリーがブツギリで散漫な印象を与えるでしょうが、この作品は通常の伝記映画と違って生涯を語ることに関心はなく、ひたすら歌を聴かせることに特化しています。故に音楽よりストーリーという人には酷評されるでしょう。良くも悪くもサル、サル、サルです。
圧巻の2シーンだけでも十分満足
“グレイテスト・ショーマン”はこれまで観た作品の中でも特に好きな作品なので、本作も観賞も即決した。
【物語】
イギリス北部の町で生まれ、友達に馬鹿にされながら育ったロビー。家ではシナトラ等スター歌手に憧れる父親や、いつもロビーの才能を信じ元気づけてくれる祖母等に囲まれて育った。
父親の影響でスター歌手を夢見るロビーはオーディションを経て「テイク・ザット」の最年少メンバーとしてデビューする。グループは成功するが、やがてお荷物扱いされるようになったロビーはグループ脱退を余儀なくされる。しかし、再起をかけたソロアーティスト活動で成功する。しかし、それでもロビーは消えない苦悩を抱えていた。
【感想】
“グレイテスト・ショーマン”ほどの感動は無かったものの、十分楽しむことができた。
まず、最大の売りであるはずの歌が期待通り素晴らしかった。特に本作のテーマソングとも言える“マイウエイ”。 クライマックスでのそれは鳥肌が立つほど。やはり名曲だと実感するに余りある。思わず目が潤んだ。
それに加えて特筆すべきシーンは中盤のストリートの人達が全員踊りまくるシーン。思わずこちらまで踊り出したくなるような楽しさ! ラ・ラ・ランドのハイウエイシーンを彷彿とさせる迫力で、それ以上のノリの良さだった。
この2つのシーンだけでも観た甲斐が十分有ったと思える。
一方、“グレイテスト・ショーマン”ほどではないと、なった要因は、ロビーに常に付きまとう劣等感と不安から薬に頼ってしまうロビーの姿がクライマックス直前まで続くので、こちらまで鬱な気分になる。 自伝映画になるような大スターがお決まりのようにハマる薬、成功すればするほど「明日は落ちぶれるのは?」という恐怖からなのだろうか。凡人には理解し難いから嫌な気分になってしまう。あと、ロビー・ウイリアムスは本国では知らない人がいないくらいの大スターなのだろうが、私は洋楽に疎いので観るまで全く知らなかった。もし、その歌手としての成功を知っていたならば、もっと感じることが有ったのだろうな、とちょっと残念に思いながら観ていた。
実在の人物を猿にしてしまうという思い切った演出は賛否あるだろう。1つは自分がまともな人間ではないとロビーがいつまでも引きずった強い潜在的劣等感を表しているのだろうと思う。俺は観ながらなるほどと思ったが、ウチのカミさんに言わせれば「それを猿に例えるのは猿に失礼だ」と言っていた(笑)
もう1つの狙いは猿を使えばロビー本人の歌声を吹替に遠慮無く使えるという利点だと思うが、それは十分生かされたと思う。
歌とダンスが好きな人は、いくつかのウリのシーンだけでも十分楽しめると思う。
BETTERMAN
見た目が、猿である事に意味はある
だが、逆に言えば見た目が猿で無かったら、とても見ていられなかった。特に後半。ロビー・ウィリアムズという人の自伝風味なので、若い時は自堕落でも許せても、後半、小太りおっさんにもなってから行動が変わらず自堕落なので、とても見てられなかったと思う。
本人も、クズ、ナルシスト、と自分を称している。しかし、だからといって映画として共感できるかと言えばできない、本人も「知るか。これが俺だ」みたいな事を言っているので、それで良いのだろう。
つまり、これはロビー・ウィリアムズ本人とグレイテスト・ショーマンの監督という点が気にならないのなら見なくてもいい映画だ。ただ、少しでも興味があるのなら前半のダンスだけでも見ても良いかもしれない。
若干成功のイメージが分かりにくい
劇場予告と「グレイテスト・ショーマン」の監督作品という事だけで鑑賞。何でチンパンジー?という説明は無かったが、きっと、特別な存在を象徴的に描きたかったのだろうと解釈。恥ずかしながら、ロジャー・ウィリアムスを存じ上げず、イギリスはロックバンドしか知らなかったもんで。途中、描かれるミュージカル調のシーンはなかなか面白く、ライティングや動きが、ああ、この監督作品なんだ、とわかる演出。酒と薬でボロボロになっていく感じは、「ロケット・マン」を思い出したりして、まあでもスター性の違いはあるけれど。
本人が常に脅迫観念に駆られている様子があり、スクリーン上も派手でも何処かいつも暗いので、成功したイメージが若干分かりにくい。ラリってばかりいるからかも。そこはつまらない人だな…と思ってしまった。正直あまり心を動かされるストーリーではない。
特定の人を明確に思い起こさせるのではなく、何となく哀愁と愛嬌を感じさせるチンパンジーで描く手法は、本人知らなくてもまあそこそこ楽しめたということは、エンタメとしては作り手の狙い通りの効果はあったのかも。
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