BETTER MAN ベター・マンのレビュー・感想・評価
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音楽的知識が必要なのかな?
イギリスのソロアーティストとして史上最高の売り上げを誇るミュージシャン、ロビー・ウィリアムズの半生を辿る物語です。勿論、各所に音楽が満載。
少年期からグズで仲間外れとして育ち、どれだけ有名になろうとも付きまとう劣等感と不安・孤独は、本人をチンパンジーとして表すという奇抜な演出でヒリヒリと伝わります。しかし、中盤以降もそれを繰り返してその場で足踏みしている様に見え、くどく感じました。その劣等感を更に深化・先鋭化させてほしかったな。そもそも、ロビー・ウィリアムズ本人もテイク・ザットも知らなかったし、ネブワースが表象するものが分からなかったからなのかな。
イギリスの伝説的ポップスターは、何で“猿”なの?
【イントロダクション】
イギリスの伝説的ポップシンガー、ロビー・ウィリアムスの半生を、前代未聞の“猿(チンパンジー)の姿”で描くミュージカル映画。
ロビー・ウィリアムス本人が熱演し、歌も映画に合わせて再収録されたそう。
監督・脚本には『グレイテスト・ショーマン』(2017)を世界的ヒットに導いたマイケル・グレイシー。その他脚本にオリヴァー・コール、サイモン・グリーソン。
【ストーリー】
世界的ポップシンガー、ロビー(ロバート)・ウィリアムスは、幼少期から周囲の子供達より劣り、「能無し」のレッテルを貼られていた。そんなロバートは、ショーマンを夢見る父ピーター(スティーヴ・ペンバートン)に憧れ、自身もスターになる事を夢見ていた。
しかし、ピーターはショーマンとして成功する事を夢見て、幼いロバートを残して家を出て行ってしまう。優しい祖母に励まされたがらも、ロバートにとって父との別れは満たされない“愛”として、その先の人生を大きく左右する事になる。
1990年代、成長してティーンエイジャーとなったロビーは、オーディションに合格してアイドル・ポップ・グループの“テイク・ザット(Take That) ”のメンバーとしてメジャー・デビューする。瞬く間にスターダムにのし上がったロビーだが、歌唱力ではリーダーのゲイリーに劣り、劣等感を払拭するかの如くドラッグに溺れ、ワンマンプレーが目立つようになる。遂に、ロビーは他のメンバーから脱退を言い渡される。
グループを脱退し、ロビーは自作の詩を書き溜めたメモ帳を手に、ソロとして活動していく。そんな中、彼は大晦日の船上でのカウントダウンパーティの場で、ガールズグループ“オール・セインツ”のニコール・アップルトン(レイチェル・バンノ)と恋に落ちる。
【感想】
“一度成功を手にした人間が、自らの傲慢さから周囲の人々からの信頼を失い、そこから再起を図る”というのは、『グレイテスト・ショーマン』と共通している。監督の中にある描き続けたいテーマなのだろう。
本作では、ロビーが劣等感を抱きつつ成功を手にする中で、精神の安定を図るためにドラッグに手を出し、自らを責め立てる過去の自分の姿達に惑わされる。そこから抜け出す為、ショーの直前に自らを奮い立たせる為、更にドラッグに手を出すという負のスパイラルに陥っていく。
そんな苦悩するロビーの姿を観ながら、遂にクライマックスで本作が告げる大事なテーマが提示される。
「そうだ、リハビリ行こう。」
そう、私には単に薬物依存による幻覚や妄想、禁断症状によって自ら破滅を招いていたようにしか見えなかったのだ。
ロビーは、作中絶えず過去の自分の姿達に苦しめられる。それは、念願だったイギリス最大の音楽イベント“ネブワース”の舞台に立った瞬間さえもだ。まるでゾンビのように群がってくる過去の自分達を蹴散らし、ロビーは一人氷の張った湖の上で、朝日に照らされる。それは、彼にとって新しさの象徴とも言える“希望の光”。ロビーは矯正施設でのリハビリを決意し、禁断症状に苦しみながらも、見事ドラッグを断ってみせる。ドラッグ依存を治療し、カウンセリングで彼自身が語る自らの過ちが良い。
「“名声”は魔法の杖だと思っていた。しかし、成功は人の成長を止める。僕は15歳のまま。」
リハビリを終えたロビーは、パートナーであるニコールに励まされながら、テイク・ザット時代のメンバーと和解する。復帰後のワンマンショーで、遂に彼はピーターとも和解し、物語は幕を閉じる。
真面目な話をすると、本作で重要なのは「親の愛」であり、それを取り戻す旅だったのだと思う。ロビーが「お前をスターにしたのは俺だ」と語るピーターに投げかけた台詞が印象的だった。
「ロビーのそばにはいた。ロバートのそばには?」
流石『グレイテスト・ショーマン』の監督だけあって、ミュージカルシーンの出来は圧巻。
特に、『ROCK DJ』に乗せてテイク・ザットのメンバーと共に街中で踊るシーンは、500人のダンサーを用いただけあって、間違いなく本作の白眉と言える名シーン。
船上でのニコールとの『She's The One』に乗せたダンスシーンもダイナミックでロマンチックだった。
とはいえ、観客なら誰しもが疑問であろう、「何故、ロビー・ウィリアムスは猿の姿で描かれるのか?」に対する答えは、本編中には用意されておらず、それが本作の評価を下げる一つの要因となっている事は間違いないだろう。
ロビーは、ステージでパフォーマンスする自分を猿に例えており、グレイシー監督は「我々が見ているロビーの姿でなく、ロビーから見た自分自身の姿」で描きたいとインタビューで明かしたそうだが、ならば冒頭の本人によるモノローグでそう説明すれば良かったのではないかと思ってしまう。
「俺はガキの頃から“能無し”。そう、まるで猿のようだった」と。
また、クライマックスの父親との和解もあるある過ぎて感動出来ず。
誰しもが“成功”には憧れを抱くものだと思うが、肝心なのは成功した先で自分を見失わない事。成功を飼い慣らす事なのだろう。
【総評】
『グレイテスト・ショーマン』のようなドラマ性を期待してしまうと、あまりにも肩透かしを食らってしまったが、流石ミュージカルパートは素晴らしく、またロビー・ウィリアムスの楽曲の数々も魅力的であった。
期待値を上げ過ぎず、しかし映画館で鑑賞すべき作品なのは間違いないだろう。
25-047
コーネリアスとしか思えなかった
お気に入りの「グレイテスト・ショーマン」監督の新作ということで鑑賞。ロビー・ウイリアムスのことは、ほとんど知らなかったので、予習しておけば良かった😭。(これから鑑賞する人は、予習しておけばもっと楽しめるかもしれません。)ロビーがチンパンジーになっているわけだが、チンパンジーといえば元祖「猿の惑星」シリーズの印象が強いので、ロビーがどうしても「猿の惑星」シリーズに登場するコーネリアスとかシーザーにしか見えなかったので、感情移入ができなかった。時代系列も199○年とか201○年とか字幕がなかったので、ロビーの年齢経過が解りづらかったと思う。船上でのラシェル・バンノ(←ニコール・アップルトン役)とロビーのダンスは、「グレイテスト・ショーマン」のヒュー・ジャックマンとミッション・ウイリアムズのアパートの屋上でのダンスシーンを彷彿させていた。(←今回はシーツの洗濯物はありませんが)流石に唄のシーンはとても良かったが、ロビーをチンパンジーにした理由がよく理解できなかったのが残念。
元気もらえました
フレディ・マーキュリー、エルヴィス・プレスリー、アレサ・フランクリン、エルトン・ジョン、エイミー・ワインハウス、ボブ・ディラン、まだまだ観てます。え~と、ビリー・ホリデイ、ジャニス・ジョプリン、ボブ・マーリー……ここ何年かでミュージシャンの伝記的な映画をたくさん観てきたけど、初めてミュージシャンの音楽そのものを知らずに映画館に足を運んだ。Take That の名前だけは知っていたが(1990年代に人気だったイギリスのBoys groupねぐらいの知識)、ロビー・ウィリアムズって誰?でした(音楽大好きでpop musicにもかなり詳しいつもりなんだけどね、ファンの人ごめんなさい)。
聴いたことあるのもあったし、知らない楽曲でも軽快な pop music を観るのも聴くのも楽しい。イギリスの boys group のレベル(歌もダンスも)は高い。
ロビー・ウィリアムズはわがままで、プライドばかり高くて、グループのなかでも浮いていて、結局グループから脱退(追放?)。クスリにも溺れて、困った奴で、だからチンパンジー並みの男(の子)ということなんだろう。自虐的な感じかな。ミュージシャン映画あるあるの内容です。ただ音楽は楽しいし、個人的に僕は父と息子の愛憎劇設定に弱くて、最後のステージでは涙うるうるで…。だから星4つです。
今なら、私を愛せるか?
私は、父と和解しませんでした。ケンカしたことはない。ただ、理解しようとしたこともない。祖父と不仲だった父を見ているうちに、家族関係って、そういうものなんだなぁと思いました。何か満たされぬ劣等感を抱いたまま、思春期を過ごしました。
今なら、私を愛せますか?。
いや、違うな。愛し方が不器用なだけだったんですね。お互いにね。それでも、過去の私の振る舞いに、後悔の念はない。ただ、映画好きだった父のDNAは、明らかに引き継いでいるので、こうした映画観ると、家族って、何だろうと、思っちゃうわけです。そう思うだけで、供養になるのかしらと、都合のいい解釈する、今日この頃です。そんな私に自問自答。
今なら、私を愛せるか?
コンプレックスとクスリを原動力にして、駆け登るスターダム。劣等感と引き換えに手に入れた栄光は、更なる劣等感を、ステージに呼び込む。
家族への、満たされぬ思いを描いたお話は、枚挙に暇なしです。(私のオススメは「ボヘミアン・ラプソディー」と、「最後のマイ・ウェイ」です。観てね。)
それは、誰もが持つ共通の思いなのかも。
少なくとも、私には、ね。
劣等感と満たされぬ思い。クスリや名声で、逃げたところで、増大しながら追い着いて来るだけ。むしろ、弱い自分を受け入れて、今よりマシなヒトになるエネルギーに替えたほうが、better。
そう、
明日、better manになるのは、
私かも知れないし、
皆様かも知れないのだから。
繰り返します。
今なら、私を愛せるか?。
追記)
そう云えば、お猿さんでしたね。
僕は、猿のように踊っている…。チラシに書いてありました。たださ、仮に役者さんが、ロビーさんの役を演じたら、どうだろう。それは、ロビーさんの映画であり、役者さんの映画です。でも、この映画は、お猿さん。結果、この映画は、私の映画であり、皆様の映画だと思います。観光地にある、顔入れて写真撮るボードと、同じです。誰かの人生を俯瞰するより、貴方のこれからを模索する映画だとすれば、マスターピースは特定人物ではなく、とある誰かを連想させるキャラが望ましい。伝記映画であるより、グレイティストなショーを演じるのは、皆様だと伝えるのが、この映画の役割ではないでしょうか。
自己満だらけの不愉快映画
予備知識ゼロで鑑賞
猿の惑星+SING!的なの想像してたら不愉快極まりない自己中で横柄で傲慢な猿をみせられ続ける不愉快な時間が5割
しかもそのうち半分くらいラリっているんじゃない?
トレインスポッティング的なラリった時に見るような幻覚映像が挟まれて本当に酷い仕上がり
もしかして伝記?
と思いガラガラの場内で思わずスマホで検索してしまったよ
まさかの伝記映画なのに人間ドラマはほとんどない
俺様スターはストレスで大変なんだ
だからラリって暴言はきまくるよ!
な映画です
ばあちゃんの死に際に会えなかったから突如改心した猿になる
そこですら泣かされせるドラマはない
猿以外の登場人物がちゃんと描かれてないから仕方ない
ばあちゃんへの思い入れを感じさせる台詞のやりとりは冒頭にほんの少しだけ
猿ですらちゃんと描けてないから、ちょいちょい出てくる幻覚も心の弱さと言うよりもドラックやりすぎのせいにしか見えない
そこから突然改心して泣きながら父親とアルバート・ホールでマイ・ウェイ歌って感動の涙を流されてもね、、
これ喜ぶの本人だけでしょ
「俺は思うままに生きたーーー」
なんて1人で感動して泣いてマイ・ウェイを歌われてもさ、散々傲慢にやりたい放題暴れまくった日々をみせられたあとだとね、、でしょうね、の苦笑いしかないよ
かつて暴言を浴びせたに「ごめん」とほったスイカを置いてきただけで、あたかも相手が許したかのような笑顔を見せるうすっぺらさにも苛ついたよ
その前にもっとあるべきでしょ
正直本人の事はこの映画で初めて知ったけど、こんな人の作った曲だけは永遠に聴きたくないねって思ってしまう始末
2時間苦行に耐えた自分を褒めたい
主人公の猿の言動から考えるに、本人が自分の歌じゃないと映画化の許諾を出さなかったんじゃないですか?
人間の中にAI作成の人間をいれると浮くから仕方なくの猿ですよね、多分
長さを感じず楽しめた
猿の姿で描かれた自伝的映画。
はじまりとおわりにマイウェイが効果的にうたわれる。ジンときた。
映画館を出て時計を見たらこんなに時間経ってたの!?と、思うくらいにのめり込んでいたんだと思う。ただ、どのシーンも息を飲むようにはりつめていたのではなくて、
舞台の上でアーティストまたはコメディアンが少し自分の話をしようか、なんて語りかけている時のように、くだけて淡々とした語り口のようなテンポだった。
激しいシーンや踊りのシーンなんかも当然魅力的だった。特に海の中に落ちてサメのようなファンたちに喰われるところが驚いた。
主人公のアーティストのことは知らなかったが、知りたくなりました。
人を猿の姿にって非常にユニークだけど?
ロビー・ウィリアムスとは、どの様なアーティストなのか?
残念ながら、ロビー・ウィリアムスって?誰?
彼の事を聞いた事もなく彼の曲も知らないかな?
だけど?かなり有名になった人みたい?って程度で鑑賞。
その彼(人間)を猿の姿にして映像化?って何の意味があるのか?
本人が自分はサルだと評していたらしい事が発端らしい。
立ち上がりの子供時代の歌声は素晴らしい!
今までたくさん鑑賞した音楽により成功したスーパースター達の浮き沈み(いじめ、夢、家族愛、希望、成功、酒、ドラック、SEX、絶望、どん底、裏切り、、等、)を描く。
路上パフォーマンスのシーンは素晴らしい!
船上でのダンスパフォーマンスも良い!
エンディングはやはり!こうなるかな?感が満載!
おばあちゃんっ子😭
どんなに成功していて、華やかで上手くいっている人に見えても、その本人にしかわからない苦悩や辛さがある。そういった裏側を描いていた。
そして、終盤のステージで歌う「my way」、最高だった❗️
弱い自分、情けない自分も受け入れてそれで良いんだよ、前に進もうよって肯定してくれているような映画だった😊
おばあちゃんとの絆も感動した😭
※グレイテストショーマンの結末に触れています 観てない人は注意をお願いします※ マイケルグレイシー監督の新たな傑作‼︎
モーションキャプチャーで猿を描くと聞くとリブート版の猿の惑星を思い出します
猿の惑星で観た猿(エイプ)とベターマンで観た猿とでは良い意味で全然印象が違いました
観終わった後比べてみてみたら、眉毛がしっかりと描かれているか、描かれていないかという違いがありました
ベターマンは眉毛がしっかりと描かれているため、観客に今観てるのはあくまでも人間ということが自然と入っていく様になっているのが凄かったです
ミュージカルシーンではその時その時のロビーウィリアムズの感情がミュージカルでしっかりと表現されていて素晴らしかったです。
特にロビーの最初の恋愛の話の進め方はミュージカルでしかできないやり方で素晴らしかったです
Rock DJのシーンは撮影現場ではカット入ってるかもしれないけどワンカットで没入感がとてもありました。
ワンカットで印象的な映画、シーンはとてもあります。
ガーディアンズオブギャラクシー、ダンジョンズアンドドラゴンズアウトローたちの誇り、雨に唄えば、などなどやっぱりワンカットってその場に自分がいるかのような感覚になれてとても好きです。
一気に名声を浴びることでのプレッシャーなどの描き方も凄かったです
水の中でのシーンでは、ロビーウィリアムズが実際に体験したであろう感情が観客に分かりやすく描かれているのが凄かったです
ベターマンの監督マイケルグレイシー監督のグレイテストショーマンでも仕事や、家族の愛がテーマとなっていてラストでPTバーナムが家族のもとに行くという成長を感じる最高の場面があります。
ベターマンではグレイテストショーマンのテーマ性と似ています。
けど、ベターマンのラストではお父さんと歌います。最後までロビーウィリアムズが歌を歌って成長を表現するのがグレイテストショーマンとは違った方法で素晴らしいと思いました。
おばあちゃんのシーンは号泣してしまいました。ライブにずっと観に来てくれていたおばあちゃんと最後の電話が出来なかった後悔が回想シーンと共にすごく伝わってきて、とても悲しかったです。
マイケルグレイシー監督は今作で長編第3作目。P!NK: ALL I KNOW SO FARはまだ観れていないのでグレイテストショーマンの印象が強いです。
マイケルグレイシー監督はオーストラリアで、VFXの制作会社からキャリアが始まったそうです。
その後、CMやミュージック・ビデオでのキャリアに進み2017年にグレイテストショーマンで大ヒットを記録しました。
そんなマイケルグレイシー監督長編第1作目のグレイテストショーマンは万人受けする、感動できて、華やかで、本当に色々な物が105分に詰まっている映画でした
だけどベターマンではまた違った雰囲気がありました
飲酒、喫煙、薬などなど、場合によっては年齢制限が掛かるような要素もありました。
これって興行収入にも影響してくると思います。海外だとどういう感じなのかあまり分からないけど、ファミリー層がグレイテストショーマンよりも減ってしまうと思います。
なのにこのような表現をしている作品を撮ったのはすごく挑戦的で、マイケルグレイシー監督の新たな一歩として、すごく意味のある作品だなと思いました。
そんなマイケルグレイシー監督が今後どのような作品を作るのか楽しみです‼︎
質が高くて感動的
ビジュアル的にかなり凝っていて、音響含めかなり質が高いと感じたし、感動できるような展開・ストーリーテリングだなぁと思いましたが、個人的には全く好きになれない作品だと…
そもそも、超有名なロビー・ウィリアムスって誰?って、自分的にはそんな感じで終始見ていたので、人を別の動物として描いた斬新さ?ユーモア?アイロニー?等々その趣旨や面白さを全く感じなかったし、非常にリアルでナチュラルには仕上がっていた主人公のCGが、なんか、どのタイミングで声と表情・動作が全然リンクしてないような印象だったし、それが違和感とか気持ち悪さへとつながっていって、内容にも嫌悪感を持ってしまいました。
その内容も、基本、嫌な感じだったのに、それに拍車をかけるように細かな傷が作品を切るようにバツ!バツ!とカットインしてくるので、後のほうになってくるともう苦痛でしかありません。それは作品の意図でもあるとは伝わってくるのですけど、気持ちよく音楽なんかも聴かせてくれるところがあってもいいのになぁなんて思っちゃいました。
それでも感動的な作品構成は結構はまった感じで、こんなにも嫌な作品だと感じた挙句に泣いちゃうなんて…と思ったり─
ロビー・ウィリアムスとかテイク・ザットとかオアシスとか、その時代の音楽に思い入れがあれば楽しめるのだろうか?とりあえず、その辺のブリティッシュなところに無知な自分には、かなりダメな作品でした。繰り返しになりますが、質は良かったですよ
曲かっこいい、最後泣ける
Take that やロビーの生き様、歌は良かった。
ストーリー自体は、主人公が猿という以外は、成功した歌手の闇と苦悩、というこの間見たボブディランの映画とも過去の伝記ものともまあ大して変わらない内容かな。。とは思う。
ただあまり馴染みのないディランの時代よりtake that の音楽の方が知らなくても体がのれたし、ロビーのネブワースでの let me entertain you の演奏、本物の映像もみたけどめっちゃかっこいい。ロビーウィリアムズ、は知らなかったけど興味を持ったのでその目的としては成功してる気もする。そういえばtakethatで唯一知ってる?it only takes a minute は流れなかったような。。残念。
猿であるが故にグループの時もどれがロビーか一目でわかるのはありがたい。
薬漬けで、能力的にも役立たず扱いされてグループを追い出され、そのあと見返す一心でソロで成功したのは熱すぎる。そして現実ではその後ちゃんとグループとして一時期復帰してるのも熱い。
猿にしたのは、今普通にまだ活動しているアーティストであり、周りからみたロビー、ではなく本人からみたロビー自身、を表現したかったから、らしい。最初、自分に近い動物は?と聞かれてライオンと言ったら却下されたらしいけれども。
最後のマイウェイであまりの落差に号泣してしまった。親子物語になってたからかな。全然シナトラだけど、いい曲だ。。
アカデミー視覚効果賞にノミネートされた伝記ミュージカル
ロビー・ウィリアムズの成功と苦悩がわかりやすく描かれていながら、多くのド派手なミュージカルシーンによってエンタメ映画としてもかなりの完成度を誇る秀作。
「能無し」であることに対して抱える強い恐怖・コンプレックスや、幼少期に家を出て行った父との確執、薬物依存などの数多の苦悩の描写が結構シビアに描かれている。特に薬物によってどんどん精神が蝕まれていく描写はホラーっぽさすらある。
ミュージカルシーンは流石グレイテスト・ショーマンを手掛けたマイケル・グレイシーの手腕と言うべき圧巻の出来。特に5人組ポップグループ「Take That」のダンスシークエンスは長回しによって絶えず派手なダンスと演出が映され、視覚・聴覚共にめちゃくちゃ刺激が強い。
あと個人的にはロビー本人のコッテコテのイギリス英語が結構好みだった。
沸かせろと言われても
辛かった(泣)
より良い人になるという意味でBETTER MANか…。チンパンジーなのは、「ヒトじゃない」という表現?
アメリカン苦楽をビシバシと見せられた感。
薬物と鬱病の表現がすごいので、グレイテストショーマンやウィキッドを期待して観に行くと心がしんどいかも。ボヘミアン・ラプソディとも違う。感動的ミュージカルシーンは前半だけです!
※曲やパフォーマンスは素晴らしいですよ!
光が光過ぎて、闇が強調される。アップダウンで疲れる。とにかく辛い〜をひたすら追体験する気分です。
冒頭から中々の下ネタ(?)と、鬱病表現がPG12なんだろうな。
人生伝と生き辛い人は専門機関に相談しましょう、という啓蒙でした。
ザ・人間。ロビー・ウィリアムズ物語
ロビー・ウィリアムズという人の事は全く知らなかったが、予告編で本人をチンパンジーとして描いているとゆうのを観て『自分=芸をする猿』という、えらい皮肉と自虐的主観の人なんだなぁと興味を持ち映画館に足を運んだ。
で、鑑賞してみたら、幼少期から、ずーっと『自分には才能が無いんじゃないか?』というコンプレックスにまみれた精神グラグラの人で笑った。
そんな精神グラグラの人がアイドルグループの一員として人気を博すも、自分を見失い酒とドラッグに溺れ、周りの人間を傷つけ迷惑をかけ、やがて大事な人達が離れて行くという、ある意味スターの定番とも言える醜態を、まだ本人存命中に映画にしてしまうというのはなかなか思いきったね!
アイドル人気の劣等感からオアシスに憧れてたけど、リアムとノエルからは馬鹿にされてて、しかも元カノがリアムとくっついてリアムに中指を立てられる描写とか、後々本人に会って気まずくならないのだろうか(笑)
ロビー・ウィリアムズ自身もけっこうイヤな奴として描かれているが、あれがイメージダウンにならないくらい既にイギリス本国では問題児として有名な人なんだろうと知れて面白い。
ただ、そんなイヤな奴、ロビー・ウィリアムズがポップスターとして人気を博したのが納得出来るくらい、パフォーマンスシーンが圧倒的に格好良くて説得力があった。
『才能が無い』という呪縛を植え付けた父親とステージ上でシナトラのマイウェイを唄い和解するシーンは余りにも出来すぎてて「本当かよ!」と思ったが、エンディングで実際の写真が流れたので驚きましたよ。
作中で迷惑をかけたり、傷つけた人達に謝罪し和解するシーンも美しい(アイドル時代のマネージャーとは現在も険悪らしく、作中で和解するシーンがないのは笑う)し、最後までロビー・ウィリアムズがチンパンジーの姿なのも良い。
ラストでチンパンジー姿が実際のロビー・ウィリアムズの姿に変わったら、『芸をする猿』という自虐が解けた事を示唆する一見イイ話に着地するんだろうけど、存命中の人物にそんな事をされても「どんだけナルシストなんだよ」と鼻白むだけ。
現在も自虐的な視点を持ちつつ、明け透けに自身の駄目な部分も語った『ザ・人間。ロビー・ウィリアムズ物語』として大変評価出来るんじゃないでしょうか。
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