劇場公開日 2025年3月28日

「『Rock DJ』のミュージックビデオは最高の出来だが、YouTubeで鑑賞可能」BETTER MAN ベター・マン おきらくさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0『Rock DJ』のミュージックビデオは最高の出来だが、YouTubeで鑑賞可能

2025年4月4日
iPhoneアプリから投稿

スター歌手の伝記映画としてはよくある構造。
音楽の才能を秘めた若者が周りから認められてスター街道まっしぐら、しかし慢心からその後転落。
スターになって堕落する展開の映画多すぎな気がするが、実際そのなのかもしれないと、元SMAPメンバーのニュースを見てると納得。

こういう映画で重要になるのが、主演俳優の高度な演技力。
最近公開された『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』のティモシー・シャラメは、歌や楽器の練習に5年かかったとのこと。
音楽伝記映画で主演すると、高確率でアカデミー賞の俳優部門にノミネートされている印象。

しかし、本作の主演はCGの猿。
これなら高度な演技力は必要無し。
しかも、猿の表情や演技が人間が演じているときと比べて大差ないように感じた。
「今後、人間の役者は要らないのでは?」と思ってしまった。

個人的に主演の猿ことロビー・ウィリアムズのことが、映画を観ている最中どうしても好きになれなかった。
子供時代から目立ちたがりの調子に乗った悪ガキ。
だけど音楽の才能があるから勉強しなくて問題なし。
女性アイドルと出会えば、すぐに恋愛関係。
個人的な高校時代の思い出で、性格悪いくせに顔が良くてスポーツできて可愛い彼女がいたやつのことを思い出して、血の涙。

この映画はロビー・ウィリアムズの苦悩を描いているとは思うが、個人的には同情できなかった。
薬物中毒になるのも、彼女に最低最悪な暴言を吐くのも、「スターは周りからのプレッシャーが凄いから、精神がおかしくなって問題行動を起こしてしまうのも仕方ない」みたいな作りになっていたが、言い訳しているようにしか見えなかった。

父親も最悪。
一度家庭を捨てておいて、再会したと思ったら息子の知名度を利用しているだけ。
最後、父親と感動的な感じになっていたが、理解不能だった。

この映画のミュージカルシーンは豪華で楽しかった。
特にボーイズグループ「テイク・ザット」の『Rock DJ』という曲のミュージックビデオの場面。
007のオープニング並みのクオリティに感じた。
この場面だけ、映画を観終わった後もYouTubeで何度を観てしまうぐらい好き。

おきらく
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