劇場公開日 2025年3月14日

「キャスティングは良かったけれど・・・」早乙女カナコの場合は 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0キャスティングは良かったけれど・・・

2025年3月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

橋本愛主演のラブストーリー。名前が付いている登場人物がいずれも恋の矢印で繋がっていて、しかも偶然の出合いや突然のフォール・イン・ラブの連続で、言ってみればノンバイオレンスの韓流ドラマって感じでした。

原作の柚木麻子は、数カ月前に見た「私にふさわしいホテル」の原作者でもあり、同作では、橋本愛が個性的な書店員として出演していました。一方本作では、同作の主人公であった若手女流作家・有森樹李を演じたのんが、同じ有森樹李として登場。期せずして、いや意図してのんと橋本愛の「あまちゃん」コンビが、2作品で復活したのは、「あまちゃん」ファンとしては嬉しい限りでした。

以上、主演・橋本愛とのんのカメオ出演というキャスティングは満足。その2人以外も、中川大志や山田安奈、臼田あさ美といったメインどころも良かったし、吉岡睦雄がチョイ役で出て来たところもハッとしました。
しかしながら、物語が端折り過ぎのため、登場人物の心情描写が今ひとつ足りてない印象があり、しかもご都合主義の度合いが高かったため、今ひとつ物語世界に没入できませんでした。また、長津田(中川大志)が大学のキャンパスにバイクで乗り入れたり、いくら2人でシェアしているとは言え、大学生が下宿とするには不相応な豪華マンションに住んでいたりと、浮世離れした設定にも疑問。もう少し丁寧な作りをしてくれれば良かったなと思うところでした。

そんな訳で、本作の評価は★3.2とします。

鶏