「シリーズで一番地味に」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング ふぇるさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズで一番地味に
M:Iシリーズと言えば、トムのアクションの見せ場を先に作り、後からストーリーを付け足したような作品がこれまでのシリーズだったが、意外にアクションシーンが少なくシリーズで一番地味な作品と言っても良いだろう。
また、これまでのシリーズと違って前作から継続しての続編なので前作を知らない観客に対する救済処置として過去の出来事の説明やフラッシュバックを取り入れている為、169分という長尺になっている。
アクションよりストーリーを重視したのだろうかそのストーリーもテンポが悪く、暗いトーンでイマイチ盛り上がりに欠ける。
長尺になった分、アクションシーンが増えていればいいのだが、見所と言える部分はセスナのシーンぐらいだろう。
潜水艦内部のシーンなどもあるのだが合成カットなどがある為、トムがいくら過激なスタントをしていてもその恩恵が薄れてしまう。
フォールアウトまでは比較的スタントシーンは長尺で見せていただけに緊張感があったのだが、前作からカットが多くなっているように思える。
ジェレミー・レナーはシリーズを離脱する際に監督から彼の役の死を提案されたそうだが、ジェレミーは断ったそうだ。この話を聞いてから本作でのルーサーの死は必要はあったのだろうか?と思う。
理由はどうあれ、役者が離脱する際にその役を死に追いやるというのはとても想像力に欠ける。
マッカリーが監督するようになってからはストーリーは薄くなったがその分アクションが過激になっていた。
何故か本作ではその逆をやる事により、アクションもストーリーも中途半端なものになってしまった。
とは言えトムももう歳なのでこの程度に落ち着く事にしたのかもしれない。
いつからかアクション俳優になってしまっているが、
アクションをしないトムの方がむしろ好きなので今後の演技派な彼の作品に期待したいと思う。
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